時間切れ!倫理 102 日本の風土
今日からは日本の思想についてです。
どの教科書を見ても、日本の文化の最初に、和辻哲郎という人の説を日本の精神文化の基礎として紹介しています。主に戦前に活躍した思想家、哲学者です。かれは『風土』という本で、世界の文化を気候との関係で説明しています。モンスーン型、砂漠型、牧場型の三つに分類します。
モンスーン型が日本です。四季がはっきりしていて、梅雨の時期には、雨がたくさん降る。自然は豊かなので、そこで生活する人々の精神態度は、受容的忍従的になる。積極的に自然に働きかけるよりは、自然の恵みをありがたく受け取る形ですね。農作業、米作りは非常にしんどい。そして、稲が育ち、実るのをじっと待つ。これが忍従的ということでしょうね。
砂漠型は中央アジア西アジア。牧場型はヨーロッパ。ここでは人々は自然に積極的に働きかけている。それだけの話です。
和辻が『風土』でのべている説が正しいかどうかは、検証しようがないので、聞き置くだけで結構です。なのになぜ、この説を紹介しているか。プリントの右側を見てください。センター試験の問題を載せておきました。モンスーン型風土の人間の特徴を選べという問題。戦闘的、合理的、受け身的という選択肢。それで「受け身的」を選びます、ということです。
※日本の倫理「業界」では、和辻哲郎はずっと人気があって、取り上げられ続けています。私は門外漢なのでその理由がよくわかりません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?