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二卵性双生児の姉の方

普通、なんてものは存在しません。
ただ、普通と考えられているものがあります。
また、その存在を%で見ると普通、普通じゃないと感じるものです。


赤ちゃんのおむつ会社でお馴染みのムーニー(moony)によると、双子を自然妊娠する確率は0.6%です。

私たちは二卵性双生児なので、さらに確率は下がって0.2-0.3%です。

生まれたときから好奇の目にさらされます。

私たちは幸か不幸か、
顔立ちがハッキリしており
頭も良く、運動もでき、美術の分野においても評価される才を持っていました。

小学校では、
テストは満点が当たり前、
持久走大会も1位2位と好成績をおさめ、
絵を描けば県入賞、書道も金賞、
クラスの中心にいてパワーに溢れる、
そんな双子でした。


しかし、私にとっては苦痛な日々でした。

同級生からの率直で残酷な言葉が原因です。

どっちがお姉ちゃん?
お姉ちゃんなのにどうして妹に負けてるの?
妹の方が明るいね
妹の方が楽しい
妹かと思って話してたからごめんね

些細な差、個性・・・

私たちが比較されてしまうのは致し方がないと分かっていても、
優劣をつけられて生きていくことは
とても耐え難いものでした。

双子だけど違う卵子から生まれたから
似ていても見た目も才能も異なり、
どうしても異なる人格を持っています。

そんなことが理解されるわけもなく

近しいからこそ、
優秀だからこそ、
周りはその些細な差が気になるのでしょうね。

悪気がある人もそうでない人も
おんなじように言うのです。

2人とも頭良いからね!
でも、妹の方が足速いよね!
ま、どっちもすごいけどね!

比べられて直接そんなことを伝えられて
そんな日々が続いて
姉なのに劣る私を自覚させられました。

そうやって自信を奪われていきました。


妹のコピーってことでしょ?
妹のドッペルゲンガーだ!!
妹が本物!

友達になりたいと思われて人が集まる妹
大人しく絵を描くのが好きだった姉の私

明るい方が良しとされる幼少期
私は双子であることに疲れていました。

双子なのに姉、妹の区別は適当か?

と、反発する心から

もともとは
1人だけが生まれてくるものだったならば
不要なのは私
いっそ生まれてこなければよかった

と、存在意義を見失っていました。



大人になった今でも

双子とか関係なしに

自分を愛せないでいます。

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