変なシリーズ:「不思議な家と僕がオバケになるまで」第十九話
【前書き】
皆様、お疲れ様です。
カナモノさんです。
「悪魔と青年が紡ぐお話を、シリーズとして書いたら。」
十九話です。…え、次で二十話?
少しの間でも、お楽しみ頂けていることを願います。
【不思議な家と僕がオバケになるまで】第十九話
「血の池湯②」
作:カナモノユウキ
《登場人物》
・きつね 心の悪魔「アコ」と共に過ごしている青年。
・アコ 元夜更かしの悪魔、現在は心の穴を埋める心の悪魔としてきつねに寄り添っている。
・オバケ きつね達が度々見かける方、多分女性。
にしても、あの温泉…気持ち良かったなぁ。
オバケさんも一度入ってみるといいのに…へ、血の池で気持ち悪い?
まぁ、最初は抵抗ありましたけどね…。
「そしたら、ちょっと温泉に入ろうか。…そういえば、別府にも血の池地獄ってあるんだよ?」
「べっぷ?どこだそれ。大分か。」
「知ってるじゃん。そう、大分の温泉で確か鉄とかマグネシウムが混じったお湯で赤く沸いているらしいよ。」
「へぇ、でもまぁここは〝不思議な家〟だからな!そう言うのじゃねーだろ!」
「アコ、あそこに洗濯機と乾燥機がある。ちょっと僕洗って来るから先体洗っていて。」
多分、あの海の家の住人だった人はあの血の池湯の常連さんだったでしょうね。
注意書きに、〝海水に使った衣類は入念に二度洗いましょう〟って書いていましたから。
それとあの洗い場!凄く懐かしい雰囲気で、アコと背中流し合ったんですよ…楽しかったな。
「へぇ~、本当に血の池だなこりゃ…。」
「おわ…真っ赤だ。…凄いね、濁っているとかそういう感じじゃなくて…本当に血みたいだ。」
「これ本当の血だぜ?そこに書いてんだろ、〈命の源泉〝血〟の純度百パーセント温泉です!〉って。」
「おぉ…中々入るのに抵抗があるね…これ何の血だろ。」
「何のとかじゃないんじゃないのか?血って言うのも、人間には体内を流れてるモノみたいなもんだけどよ。地獄には温泉や湧き水みたいにただ沸いてたり、川みたいに流れてたりとかもしてるからな。」
「じゃあ、人体の中からの〝リサイクル〟とかじゃないんだね?…良かった。」
「おいよ!純度百パーセントの血の池温泉なんて人間界じゃ中々入れないからな!楽しもうぜきつね!」
「効能…〈モロモロ改善・だいたい回復・美肌大効果・重症傷とか色んな傷・エトセトラ〉…アバウトだね。」
「とりあえず体に良いんだよ!さぁ!もう入ろうぜ!」
《温泉に入るきつねとアコ。》
「はぁ~…これは、確かにイイね。気持ちいい~…。」
「ふぁ~!こりゃたまらん!いい湯だなってやつだな!」
何だか、血なまぐさいとかは無くて。
綺麗な赤いお湯で、本当…体が喜んでいると感覚的に分かるような不思議なお湯でした。
効能?確かに…〝何となく〟あったとおもいます。
続く
【あとがき】
最後まで読んでくださった方々、
誠にありがとうございます。
ただただ、温泉行きたい。
あと、サウナ入りたい…蒸されたいよぉ。
では次の作品も楽しんで頂けることを、祈ります。
お疲れ様でした。
カナモノユウキ
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