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「キャリアの8割は偶然で決まる」を10年前と10年後の私にプレゼントする

スタンフォード大学の教育学・心理学の教授であるジョン・クランボルツの研究によるとキャリアの8割は偶然であると明らかになったそう。
プランドハプンスタンスセオリー(計画的偶発性理論)と言われているこの理論が自分にも起こっている。

西村さんのこちらの記事が私にとってはすごく納得感がある。

神戸市の学生交流拠点、コ・スタディ神戸が3月末で事業を終了する。

元々2年限定という期間の決められた事業で、私は去年10月から学生コーディネーターをしていた。

約半年だったけど、ここでの経験はきっとこれからのキャリア財産になるような学びがあった。
自分の無力さに何度も挫けそうになったし、理想と現実のギャップにも気付けた。
学生さんたちは可愛くて、時には節目に立ち会えたり、いろんな話を聞いた。
学生さんたちと関わる中で何度も大学時代の自分を思い出した。

とても不思議な気分になる。
実は、この仕事は10年前の私がずっとやりたかったこと。

10年前、大学生の私はコンベンション業界か自分の大学に就職したかった。
サークルの活動に夢中で模擬国連やMDGsを学んだ私は国際会議や学生の活動を充実させるような仕事につきたかった。
今でいうソーシャルグッド女子だった。
でも、卒業する9年前にはどちらの仕事にもつけなかった。
国際会議に関われるようなコンベンションは日本で片手で数えるくらいしかないし、その年は大学も職員も募集していなかった。

それまで、割と恵まれた環境で進学も大学編入も学生時代の活動もフットワークの軽さである程度のことは達成できた自分にとって、どうしていいかわらない状態にいた。

それから、児童福祉施設の学習指導員を経て、塾マネージャー、貿易事務と渡って、結局どれもその時の自分が納得する1番やりたいことではあったけど、自分の中にどうしても大学生の時の自分の興味関心を取り残している感じがあった。

“私が学んだMDGsも国際政治も5年も過ぎれば全部変わってしまうんだなぁ・・・”そんなことをぼんやりと抱えていた。

それがこの1年で、大きくそれが動き始めた。

ずっと考えていた大学生の活動を充実させるような仕事、大学職員よりもずっとダイレクトに学生に関われるコ・スタディ神戸のコーディネーターに声をかけていただいた。

そして、ずっと興味のあったKIFU BARの企画することになった。

それだけじゃなく、SDGsの事業に関わる機会が生まれた。
メインで担当しているわけじゃないけど、イベントのサポートなどは面白い。

そして、自分でもSDGsを英語で学ぶグループも始めることにした。
大学時代の授業やサークルのようにみんなで学び合い、考える機会を楽しみたい。

9年前大学を卒業した時に描いていたキャリアプランとは全然違う方向に進んだけど、結果その時にやりたかったことを今できている。
もしかして本当に、キャリアの8割は偶然で決まるのかもしれない。

それに至るまでには、たくさんの「点」と「点」が線になり結ばれるような出会いと行動が何度もあった。

ちなみに、クランボルツが「いい偶然」を引き起こすための条件は、

好奇心…自分の専門分野だけでなく、いろいろな分野に視野を広げ、関心を持つことでキャリアの機会が増える。

粘り強さ…最初はうまくいかなくても粘り強く続けることで、偶然の出来事、出会いが起こり、新たな展開の可能性が増える。

柔軟性…状況は常に変化する。一度決めたことでも状況に応じて柔軟に対応することでチャンスをつかむことができる。

楽観性…意に沿わない異動や逆境なども、自分が成長する機会になるかもしれないとポジティブに捉えることでキャリアを広げられる。

リスクテイク…未知なことへのチャレンジには、失敗やうまくいかないことが起きるのは当たり前。積極的にリスクを取ることでチャンスを得られる。
https://r25.jp/article/722636220745109447 より)

ということらしい。
確かに振り返れば、点と点が繋がる時にはこういった条件が重なっていたような気がする。
私の大学生活は、大学時代1番お世話になったサークルの顧問のカナダ人からの一言で始まった。

"チャンスはドアをノックしてくれるけど、ドアをオープンするのは自分なんだよ"

チャンスがドアをノックする音が聞こえたら開ける力、それが好奇心や柔軟性、リステイクと呼ばれるものなんだと思う。
新しい点に出会えた時、点と点が線になるとき、この言葉を思い出す。


私はこの3月でコ・スタディ神戸を卒業する。
フリーランスで初めての春を迎えて、卒業とこれからの人生の新たなスタート地点にいるような感じがしている。

最近はSDGsや女性のキャリアあちこちで「2030年、10年後にどうありたいかをバックキャステングで考えよう」という機会に触れる。

フリーランス1年目。目の前の仕事のことに追われがちで、将来のことなんて全然想像もできないと言いたくなる。
無理にリーンキャンバスを書こうとすると、ともすれば今の自分はソーシャルグッドな思考に引っ張られそうな気運がしている。

でも今日ある大学生が教えてくれた。
「将来のことを考えて、社会のため、会社なんて意識の高い学生はたくさんいるけど、何処かしんどそう。でも、今の私の周りには“自分の幸せに向き合って将来を考えている”子が多い」

あぁ、そうか。
どうありたいか、誰のためでもない私の幸せを考えて2030年をちょっとバックキャステングしてみたくなった。

「大丈夫。無責任かもしれないけど、<キャリアの8割は偶然で決まる>から」と私にはなむけの言葉を送ろう。

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