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クラウド型「見積書・納品書・請求書作成ソフト」に関する雑なメモ

前提条件

・小売り 兼 卸売業の法人で使用
・ユーザー数は会社側と税理士側で各1つあればいい
商品が2000種以上あるので、予め商品名や価格を登録できることが必須、カテゴリ分けができればなお良し
納品書には掛け率または上代・下代の表示(印字)が必須
・電子帳簿保存法に対応していることが必須
・複数の取引を月末締めなどで合計して請求書を出力できる機能が必須
・納品書などのデータとして独自の項目を増やせるとよい(例:Lot No.など)

サーバインストール型も試してみたが

自社で借りているレンタルサーバ上にオープンソース(無料)ERPソフトの「Dolibarr」もインストールしてみたが、非常に出来がよく高機能かつ当社で必要な機能をガチで全部搭載していたものの、海外製ソフトゆえに日本の商習慣には合わない部分がそれなりにあったため、残念ながら使用を見合わせることとなった。
例えば、小数点以下の四捨五入後、実際には表示されていない桁のデータが保持されているようで、そのせいか複数の納品分を合計した請求書を出すと合計金額に数円程度だが狂いが生じることがある。また住所が「番地→町→市→県」タイプの並びなのが日本風の順番に直せなかった。あとは日本語化が雑すぎてたまにトンデモ翻訳が飛び出してきて度肝を抜かれる。

~~~ サービスリスト ~~~

× INVOY

https://www.invoy.jp/

・無料なのは素晴らしいが、現状商品マスタ機能がない気がする
・UIはかなりすっきりしている(むしろ飾り気がなさすぎるがそれでいい)
・掛率(上代・下代)表示機能がない

MakeLeaps

法人プランの料金計算方法が煩雑で月額いくらかかるのかわかりにくい。大きな会社向けという印象。RICOHの関連会社らしいからそこは安心感がある。

× board

・ユーザー数3名で月額1,980円(税抜)と、手頃
・品目の登録はできる
・掛率(上代・下代)表示機能がない

×MISOCA/やよいの見積・納品・請求書

別サービスで登録した時に、郵送で「申告について」みたいな怖い文言だけが書かれた封筒を勝手に送ってきてすごく嫌だった。(税務署からかと思って冷や汗かいた)

上記の経験から非常に印象が悪いが、トップクラスの知名度なので中身はいいのかと思い登録してみたところ、商品の登録はできるもののCSVによる登録機能はナシ。致命的である。また、掛率(仕切り)または上代・下代の表示(印字)には対応していない。記載する項目を独自に追加することもできない。 納品するものが10種類ぐらいしかない会社なら普通に使えると思う。

また、サポートの「よくある質問」でワード検索すると、検索結果が他の弥生のサービスとごっちゃになって表示されるのが地味にクソ

価格はプラン100(請求書が月間100通まで)で月額3,000円(税抜)と、平均的。

freee

・ミニマム 月額1980円(税抜) ユーザー数3名まで、ベーシック 月額3,980円(税抜) ユーザー数3名まで

◎SpreadOffice(スプレッドオフィス)

建設業・設備業・イベント業・商社・小売店などに特化した、仕切値に対応したバージョンがある。(仕切値=卸価格みたいなもの)これは要チェック。

価格も1ユーザあたり月額980円から1980円程度。非常にお手頃感がある。

とりあえずお試し登録してみたが、なんとなくいい感じの予感がするぞ・・・!!他社のサービスで用意されている機能は軒並み揃っている上、他社にはなかった仕切り値対応が本当に貴重かつ有難い。しかも問い合わせへの回答が感動的に爆速(まさかの30分未満!)だった上に、複数の質問に対する回答もとても丁寧だった。現在実装されていない機能について質問した時にも、他社のサービスでは「現在ご用意がございません」というだけのすげない回答がほとんどだったが、SpreadOfficeでは「前向きに採用を検討します」という回答を見ることができた。好感度がむちゃくちゃ高い。

MoneyForwardクラウド請求書

スモールビジネスというプランで月額3980円(税抜)
ただ、同じ価格で会計機能や勤怠管理機能や社会保険の機能も使えるようなのでお得かもしれない。

UIは非常にすっきりしている。品目(=商品情報)はCSVでアップロードして登録することができる。

ただし、掛率(上代・下代)には対応していない。「割引率」というのを入力する方法があるようだが、実際試してみると「こんなものを相手方に送り付けるって正気ですか?!」と思ってしまうようなものが出来上がった。

また、よくあることだが退会がめちゃくちゃめんどくさい。クラウド請求書だけを使っていたのだが、「クラウド請求書」「マネーフォワード クラウドの料金・プラン管理」「マネーフォワード クラウドの管理コンソール」「マネーフォワードID」と勝手に4つも登録されていたサービスまで退会手続きをせねばならずイライラが募った。※しかも退会したはずのサービスから延々メールが来る。どうなってんだ?!

勘定奉行クラウド

CMもやっているような有名ソフトのクラウド版らしい。勘定奉行クラウド(会計)・商蔵奉行クラウド(販売管理・仕入れ・在庫管理)共にまだ試していないが、利用料金が年額60000円や80000円など、他のクラウド会計・帳票サービスに比べて相当お高い。

楽々明細

CMでたまに見かけるサービス。初期費用10万円から、月額費用24000円から。零細企業には手が出ない。

ツカエル見積・請求書オンライン

かなりいい感じという印象を受けるサービス。株式会社ジョブカン会計による、同名のインストール型ソフトのオンライン版。かなり細かく設定ができ、料金も月額1,100円と非常に手頃で、CSVでの商品情報のインポートもできるが、掛率(仕切り)または上代・下代の表示ができない。単価を複数登録することはできるがそれを画面上で選ぶやり方がわからない…。また、独自の項目を追加することはおそらく不可能。あと商品マスタで文字数制限があるのが地味にキツい。

CloudPaper

とてもすっきりしたUIでシンプルな雰囲気。商品マスタはあるが掛率(上代・下代)表示機能がない。これといって特徴がない印象を受けた。

BizApp 請求書

「使える見積・請求書オンライン」と非常によく似た雰囲気。掛率(上代・下代)表示機能はない。

結論

SpreadOffice一択

手の届く料金 かつ マトモに使える仕切り値/卸値/掛け率の機能がついていたのはSpreadOfficeだけだった。しかし単に消去法でSpreadOfficeを選んだというだけではなく、サポートのレスポンスの速さ・料金の手頃さ・UIの無難さ・入力のしやすさなど良い点が多数あったのも強かった。機能について「こういう機能ないのかな」と思った時に気軽にサポートに聞くことができ(画面にデフォルトでサポート用のフォームが表示されている)、更にその「こういう機能」が既に実装されていることがとても多かった。

正直もう正式にSpreadOfficeの使用を開始しようと思っていたのだが、残念ながら「電子帳簿保存法未対応」という巨大な弱点があり、今回は見送ることとなってしまった…。そして試用期間中の退会に対しても大変あっさりしていて「うう…最後までいい人…すまねえ…」という気持ちにすらなった。

電子帳簿保存法への対応待ってますよ株式会社スプレッドオフィスさん!!対応したら即申し込むから!



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