花と器 Mar. #1 タンポポ
ほがらかな空気の柔らかさが嬉しい春。
五感の全てに柔らかさと明るさを感じさせてくれます。
「あ、春がきたなあ」と思う瞬間は人それぞれですが、道端で咲く花に春を知る人も多いのではないでしょうか。
タンポポ
春の訪れを知る草花の代表「タンポポ」。
漢字で書くと・・・
蒲公英
全く読めない、書ける気がしない・・・笑
書ける人は全日本人口のうちどのくらいいるものなのでしょうか……。わたしはたった今、知って把握はしたけれど、次に書かせられる機会があるとしても全く書ける気がしません。。。どう頑張ったって「たん」も「ぽぽ」も一ミリも感じられぬこの字面よ。
ご存知の方も多いとは思いますが、実はタンポポには、「在来種(日本タンポポ)」と「外来種(西洋タンポポ)」があるんですよね。
見分け方はいくつかポイントがあるのですが、
①茎が長くすらりと高さがあって伸びているのが在来種(日本)、地面を這うような低い高さに生えているのが外来種(西洋)
②ガク(花弁の下を覆う部分)が花弁に沿っているのが在来種(日本)、途中から反り返っているのが外来種(西洋)
③花弁の数が少なめでシンプルな印象のものが在来種(日本)、花弁の量が多く密度が高く、花にボリュームがあるのが外来種(西洋)
なんとなく、華美でデコラティブな印象のものが外来種(西洋)であり、シンプルで引き算の楚々とした印象のものが在来種(日本)。
この辺は多くの人が持つ和洋のイメージと合致するので覚えやすいかもしれません。
(※違いを説明する写真は今手元になく、、後日追加しますね、すみません汗)
タンポポの生息地と在来種と外来種
面白い記事がありました。
在来種と外来種の生息地を民間の人が参加して調査をし、分布図を作るという活動。
実はタンポポ、地域地域で種類があり、見た目もそれぞれ特徴が違うらしいんです。(写真がないので、なんとも言えませんが、わたしが撮ってるタンポポはほぼカンサイタンポポ&外来種)
エゾタンポポ:北海道・東北地方
カントウタンポポ:関東・中部地方
シナノタンポポ:関東・中部地方
トウカイタンポポ:千葉県~和歌山県の太平洋側
カンサイタンポポ:長野県以西
シロバナタンポポ:関東地方以西
もしかしたら出身地によってタンポポのイメージ像が違うのでは?ということが判明したのでした・・・
もちろん、ググって調べたら、全部花弁は黄色だったので、概ね一緒だとは思いますが笑
ちなみに、白いタンポポというものがあるんですが、関東以西にしか生息しておらず、西に行くほど多く生息するそうで、北の方の地域の人はなかなか見る機会がないということも調べていてわかったという。
タンポポを調べることで自分の当たり前は、全然当たり前じゃない人もたくさんいるんだな〜と思い知らされました。(一体どういう話やら笑)
タンポポに見る、生存戦略
実は、日本タンポポと西洋タンポポの違いは見た目だけではないようで、その繁殖の仕方や開花時期などの違いからみる生存戦略や、生息する種類から地域の都市化の指標になるなど面白い観点も。
実は春のイメージが強いタンポポですが、セイヨウタンポポは通年咲くらしいです、これはわたしも調べるまで知りませんでした。
さらに、注目すべきは「繁殖方法」。
実はこれが面白い指標につながっているそうなんです。
実はセイヨウタンポポ、受粉をしなくてもクローンを作るような形で増やして行くことができるアポミクシス(無融合生殖)。在来種の有性生殖に対し、外来種は無性生殖で増えるそうなんです。(外来種にも有性生殖で増える種もあるらしいんですが、日本で繁殖しているのは無性生殖ができる種。)
さらに、その生殖方法だけでなく、綿毛を飛ばす時にも関わって来るのが「種子の重さ」。
外来種は重量も軽いらしく、よく飛ぶのでガンガン広がっていった、というわけ。
セイヨウタンポポは繁殖力の強さから、環境省から「生態系被害防止外来種」というヤバいやつ認定をされているという、その愛らしい見た目とは裏腹に舶来マフィアだったんです。「実はやべーやつなんだな〜」と思いながらタンポポを眺めると世界が違って見えて来るかもしれません笑
詳しくは環境省のこちらをどうぞ笑⬇︎
https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/files/gairai_panf_a4.pdf
さらにいうと、「他株からの受粉を必要としない」という点から、外来種の生息有無が都市化の判断指標にもなりうると考えることができ、都市化の指標生物になるとも言われているとか。
路傍に佇む姿のタンポポを全ていっしょくたにまとめてしまっていましたが、調べれば調べるほど奥が深いな〜と思ったのでした!
うつわと産地
さてさて、今回はいけばなをちょっとお休みしまして、うつわについて書くことにしました。
本来ここは、分野ごとに産地の紹介をまとめていければと思ってるんですが、なかなか図解にたどり着けず、ひとまずしばらくは最近見つけてわたし的に推せる工房や作家さんの紹介をしようかな、と思っています。
今回は「ガラス」
わたしも多く集めてしまっているガラス食器は、手びねりものから工業製品まで様々。作家さんの作品だけでなく、メーカーからも多くの素敵なものが出ています。
その中でもわたしが好きなところを8つご紹介。
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