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フレーバーホイールの中心

フレーバーホイールの説明を今までしてきました。ひとつ説明していなかったものがあるので今日はそのことを書きたいと思います。

ちょうどこの4つのグループ分けをしていた中心、CHOCOLATEY。チョコレイティーと読みます。なんとなく言葉の字ずらで意味はわかりそうですね。チョコレートらしい味わい、と訳せばいいでしょうか。チョコレートの味を分析して、いろいろな味の表現をしているのでチョコレートらしいってどないやねん!となるところなんですが、

真ん中のCHOCOLATEYは、ベネズエラのクリオロ種の持ったバランスの取れたチョコレートの味わいを指すということです。例えるなら、チョコレートファンを魅了している、アラショコラのポルチェラーナ。

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クリーミーで味わいのバランスは抜群です。チョコレートらしいーー、チョコレート味、チョコレートオブチョコレート。そんなイメージでしょうか。

以前、アメリカで開催されたインターナショナルチョコレートアワードの審査でとても難しいと感じたのがヴェネズエラのカカオの良しあしを味わいで判断することでした。最終選考員に選定された人たちはカカオ産地での調査などフィールドワークの数も多くカカオを農業的な観点、植物学的な観点などからも詳しい人たちで私のようなテイスターという立場だけでない方がほとんど。その方たちが何をもって良しとしているのかというところのポイントを聞いていても自分の評価とはさっぱりずれてしまうところに驚きがありました。ただ100%同意だったのはこのCHOCOLATEYな美味しさ。

実は、限定数がありますが、6月の頭ごろにトモエサヴールのオンラインショップでこのアラショコラのポルチェラーナ再販売の予定しております。いったいCHOCOLATEY がどんなものなのか、と思っている方にぜひ召し上がっていただきたいと思います。それ以外にもポルチェラーナを恋焦がれているファンの方もいらっしゃると思います。少ない数なので、どこまでお渡しできるか、、、ですが、気に留めておいてくださいね。

さて、ここまでこのIICCTのフレーバーホイールにて味わいを評価しながらテースティングをしてみるということを書いてきましたが、中には自分たち日本人にはなじみのない素材も多かったのではないかと思います。ですので実際には、このホイールは個人的な楽しみのためには、自分たちの生活圏にある食材でアレンジしても問題ないと思います。このホイールを使ってやる利点は、共通言語で世界中の人とテースティングについてコメント意見を言い合えるという点につきます。共通言語がないと、話がかみ合いませんからね。でもそういう場面の無い人にとっては自分の馴染みのない素材でまた手にも入りにくい素材の風味で表現する意味も特にないと思いますので、自分なりのメモをつくってみてください。

どんなことでもそうですが、意識をした行動というのはそこの意味付けがちゃんと自分の記憶のストックに入っていきます。漫然と食べているとそれぞれの特徴はいつまでたってもとらえることができずぼんやりとしたままですが、例えば、●●というメーカーの特徴、とか●●という産地の特徴、●●という品種の特徴、はいったい他とどう違うのだろうか?など比較対象するものを前提として、味わってみているとき注意したぶんだけその情報が入ってきて、覚えることができます。

まずはベースになるものがないと難しいと思うので、このホイールを参考にしようと思う方はぜひ参考にしながら、日々のチョコレートテースティングをしてみていただいたらいいと思います。

私はとくにこのホイールでいつ使うのかなぁ?というくらい感じたことのない味わいがふいに現れるチョコがあると嬉しくなります。本当にあるんだ!と。ぜひいろいろな楽しみ方で、フレーバーホイールをご活用ください。

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