ネットにつながる私と、公園でサバサンドを食べる私は一緒なのかな
公園で、サバサンドを食べた。
めちゃくちゃ美味しい。
最高。
たっぷりのサバ、パクチーの香り、フレッシュな野菜にレモンの酸っぱさがきいている。
見た目もきれい。
岐阜県各務原市の「学びの森」
広い公園は木々が生い茂り、夏に向けて勢いが増している。
この日の気温は27度。
暑い。
そうか、5月って日焼けする時期だよな、と、改めて思った。
外に出ていなさすぎて、感覚が麻痺していた。
日傘でおおうけれど、日に当たりたい気持ちもある。
暑いけれど、公園内は爽やかな風が吹き、木陰は5月らしく涼しくて心地よかった。
公園の片隅にたたずむ「らくだのパスタ」さんは、通常営業からテイクアウト専門に切り替わり、「らくだのホットサンド」に一時的に変更された。
メニューすら変えないと営業できないという今、いろんな葛藤や悩みがあっただろうな、と思う。
足元にはたくさんの草花が生き生きとしていた。
きれいだ。
虫が飛んで、鳥がないて、木々が揺れていた。
私たちは、木陰のベンチを探すも全部先客がいることに気づいて、公園の使い方に慣れていないなあと辟易しながら笑った。
木陰はあちこちにある。
レジャーシートや小さな椅子を持ってこればよかっただけなのに、食べる場所迷子になってしまった。
ちょっとした塀を見つけ、そこをテーブルにして立って食べた。
木陰と日向の半々、悪くない。
ホットサンドと瓶ビールで、野外フェスの味がした。
そういえば毎年行っていた「TAICO CLUB」とか、出店していた「森、道、市場」とか、フェス的なものに今年は初めて行けないことになりそうだ。
年に1回くらい、テントで寝袋で寝て、夜通し音楽を聴いて、暑い暑いと言いながら冷たいドリンクを流し込む、そんな日が今年はない。
だけど、ちょっと外に出て、外で食べたら、少しだけキャンプ気分にもなれたからよしとしよう。
私は簡単な人間だ。
帰りに、KAKAMIGAHARA STANDにも寄って、おやつの蒸しぱんと紅茶を買った。
公園内を横断。
人々は、多くもなく、少なくもなく、緩やかな感じがした。
犬を連れている人、子供と一緒に遊ぶ家族、散歩する老夫婦。。。
いろんな人がそれぞれに過ごしている。
平和極まりない。
岐阜県の新型コロナの新しい感染者は、4月の末頃からほぼ出ていない。
想像してみる。
みんなが距離をとってマスクをして、お店は営業を通常通りできなくて、外出して人に会うのにも世間の目が怖くて、公園ですら「行ってもいいのかな?」なんて気持ちになり、疑心暗鬼になりながら暮らしているけれど、実際この公園にいる人たちには1人も感染者がいない、ということを。
ふと我に帰って、私たちは何をやっているんだろう?って思うことがある。
ここでは正論とか事実とかを言いたいわけじゃなく、ただ、ぼんやりと、「何やってんだろうな」って瞬間があることだけ言いたい。
律儀にマスクをして、律儀に外出せず、律儀に料理を作り、律儀にオンラインで会えない誰かとやりとりをし、律儀に筋トレして、何やってんだろうなって。
非日常を面白くするテクニックは持ち合わせているので90%は楽しみで暮らしている、けれど、ふと我に帰る10%が度々顔を出す。
こうやって外に出て、ちゃんと人がいることを確認して、平和だなって思うときに、特に。
どっちが本当なんだろう?
家でネットに繋がっている自分と、外でサバサンドを食べている自分が、何だか違う人間のような気がして。
とはいえ、そんなことを言っていても次の瞬間に忘れてしまうくらいの、簡単な人間であった、私は。
そうだった。
今日もお料理をして、筋トレをして、パソコンに向かってお話をする。
そんな日々も全然悪くない。
むしろ楽しんでいる。
でもたまに覗く「何やってんだろ」の気持ちは、またたびたび起こるだろう。
それもそれで、私の1つだ。
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自分が楽しいことをしてたらうっかり周りも楽しくならないかな?という気持ちで活動しています。応援してもらえるととても嬉しいです!