年下の子たちに学ぶ年齢になってきた。
唇の端が切れて1週間ほど経つ。
たまにかさぶたを取ってしまい、ひととき、血の味がする。
気になって舐めると、ひりりとしみる。
しみるけど気持ちいい気もして、なんとなく癖になる、いいのか、悪いのか。
舌を出してペロリと唇の端を舐める姿は、幼い女の子であればペコちゃんみたいな可愛らしさかもしれないが、残念ながら私は38歳の大人の女性だ。
最近、活躍している人たちに年下が増えてきたな〜と感じる。
30歳で独立してお店を始めた頃は、先輩ばかりが周りにいて、私は先輩から学び、時に可愛がられ、時に小馬鹿にされながらも、上を見ながら進んでいた。
若さを武器にしたり、逆に弱点になったりしながらも、それなりに上を見て。
ここ1〜2年は、年下の子達の方が面白くて新しくて、学ぶべきところがたくさんあることに気づいた。
いつの間にか、年上の人たちを見上げて学ぶより、年下の子達の目線に立って見るような努力をしている自分がいる。
それは、自分中心で回っていた世界から降りて、俯瞰している状態でもある。
こんなこと言うのは早すぎるのかもしれないけど、自分の中での「何か」のピークは過ぎてしまったのかもしれない。
「何か」は曖昧な感情ではっきりとは言葉にできないけど、自分よりは少し年下くらいの子達が世界を回していくんだろうなって感じがする。
それは寂しさもあるけれど、自分が降りることの安堵もある。
とは言え、私はこれからもずいぶん長く生きていく予定だし、楽しみなこともいっぱいあるし、当たり前のように自分主体で物事を考えるし、仕事もプライベートも充実させるべく過ごしていくわけだけれど、、、
なんとなく、いい意味で楽になってきている。
無理しすぎない。
無理して身になる季節は過ぎた。
それよりも、好きなことや楽しいことに時間を使えるように工夫しようと思う。
そういう時代だし、ラッキーなことに時代性自体は私を見放してはいない。
自分の個性がいかせる暮らしに感謝しつつ、でも年齢関係なく一生懸命頑張っている人たちを敬い、学ぶ姿勢を忘れないようにしたいと思う。
みんなに刺激をもらっている。
今日もそんなことを感じる出来事があって、ひしひしと若い力のすごさを感じた。
自分で事業を始める子。
新しいアプリを教えてくれる子。
私では想像できない発想を与えてくれる子。
すぐ行動に移す子。
ファッションやカルチャーに詳しい子。
みんな、私なんかより詳しくて新しくてしっかりしていて、本当にすごいなあと思うことがよくある。
歳を重ねることで、できることも増えるけど知らないことも増えてくる。
年上ってだけで経験豊かで物知りなんて思い上がりは絶対に良くない。
いつでも自分自身を振り返って、「偉そうな大人」にならないように、謙虚でいられる人でありたいな。
今の自分に足りないところ、でも、これから身に付けたい心がけ。
(夫にはいつも、カナちゃんは謙虚さが足りないと指摘される。反省。)
唇の端の切れたところを舐めながら、「はて、鉄は舐めたことはないのになぜ、血は鉄の味がするというのだろうか?」なんて考えたりもする38歳。
何歳になっても好奇心とチャーミングさは持っていたいとも思ったり。ね。
自分が楽しいことをしてたらうっかり周りも楽しくならないかな?という気持ちで活動しています。応援してもらえるととても嬉しいです!