#3 覚悟は決まっていた

6月2日（木）
大学病院へ向かう。
ちょうど仕事がお休みだった母親が、付き添ってくれた。
11時の予約だったけれど、診察に呼ばれたのは13時30分ごろ。
大学病院って待たされるって聞くけど、こんなに待つのか…

担当してくれた先生は若い女医さんで
「ここが背骨だね、これは内臓だね…」
と色々と説明をしてくれるし、口調も優しくて、なんだかホッとした。
いよいよ肝心の頭蓋骨。
「頭蓋骨がなくて、頭の部分がぶにっと膨らんじゃってますよね…
私も産院の先生と同意見です。ただ、生命に関わる話なので、
別の目でも確認しますね。」
そういって、合計3名の医師に確認してもらった。
でも、素人の私の目で見ても明らか。
最初の女医さんの診断で、覚悟はもう決まってた。

最後にもう一度、超音波で診てもらった時
少し涙は出たけれど、ほんの少しで済んだのは、心の準備ができていたから。
その場ですぐ、中期中絶（人工死産）することを決めた。

悲しんでいる暇もなく、
処置方法や費用面、日程などを考慮して、
どこで出産するのかを決めないと。
とりあえず産院に報告しないと。
あれ、火葬とか埋葬も自分で手配するのかな。
会社にも報告しないと…

そんなことを色々考えて、頭がいっぱいっぱい

ひとまず、6月3日（金）次の日に産院の予約をして、
処置方法など確認したうえで
どちらで出産するかを決めることにした