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10歳のおんなの子 〜谷川史子とP丸様〜

10歳だったころのわたしが好きだった漫画家さんの
個展をみに、吉祥寺にいきました。

アニメイトがあればついて来る、というので
調べると、パルコにあった。

密回避のため整理券をもらって、駅前で昼食を済ませてから、ギャラリーに戻る。

総額されたこれまでの作品のキャラクターが
至る所に飾られた、リアル谷川ワールド。

そう、「きもち満月」に収録されてた「緑の頃わたしたちは」のヒロインあかりちゃん。


リアルに近い頭身や目鼻立ち

ブリリアントな光を放たないすいかの種型の瞳。

笑顔の口の上側などにも使われる
切りっぱなしの布のような生きた線。

服装や設定にほんのり感じる和風なレトロ感。

言い回しがかわいい。

でてくる食べ物までもかわいい。

その中でも私的目玉は、
「初雪に降る雪」生原稿。谷川先生の魅力の総てがすでに詰まっている。

谷川先生の描く巻き毛に妄想で触れた人多数ではなかろうか。

ネーミングがいちいちかわいい。つじこってなんだ。

いやいやあなたの描き文字がどんだけかわいーんですか。あなたこそ職人だと思います。

りぼん掲載当初は作品のほとんどが読切か、1冊に収まる数回の連載モノ。

人気作しか連載できない、などの大人の掟があったのかもしれないけれど、
そんな儚さもハッピーエンドになったらもう感じられない、描きたい瞬間だけを丁寧に描くための手段のように感じてまた好きだったなぁー。子供心にロックだった。

いやわたし真面目だったけど。
りぼんが好きな真面目少女の憧れが詰まっていた。

単巻なのがまた読みやすいのもあり、
お経のように何度も読み返してるもんだから
30年以上前のコマとかせりふを覚えている自分がコワイ。。

90年代りぼんというスターダムでオリジナリティを追求する彼女の放つ作品そのものが、おそらく私の趣味趣向の〈原体験〉だと思う。


…とここまできてそろそろお題に触れる。
10歳そこそこで心を焦がしたものがその人のそれになり得るとすれば、現10歳の長女の〈原体験〉はP丸様。ということになる。

P丸様。は絵を描いて声をあてて動画を自分で編集(編集センスがまたすごい)し、バーチャルの歌い手としても実績十分の超人気のYouTuberだが、
シル・ブ・プレジデント〉の元の人、で子どもや我々の知るところとなる。ジャニーズ信者世代のおばたんは
ニノの「おどってみた」を見て、「神がおどってみたの元の人?!」と度肝を抜かれた記憶がある。

表現のそれぞれがとても軽快で、ノリでここまで来たように見えていて、V tuberとしての苦労の過去がますます彼女をバックアップしようと思わせる要素になるだろう。

30年後、そんな原体験がどんな風に作用して
理想を追っていくのか、行かないのか。
母はすごーくたのしみにしている。

谷川史子原画展、水曜日までやってますよ。
彼女の絵は吉祥寺の街によく似合う。


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