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カンボジア旅行記③シェムリアップ


朝の便でシェムリアップへ。
日本人けっこう乗ってて、なんか安心感。

今まで会った中で一番商魂逞しい運転手さんとの出会い

空港に着くと、何やら「トゥクトゥク探してますか?」と声をかけてくる男性が。
「あ、はい!」と馬鹿正直に答えると、トゥクトゥクの運転手さんのところに連れていかれる。
(今思うと彼も運転手とグルだったのでは)
「〇〇ホテル(宿泊先)までお願いします」と言うと、「こことこことここに連れて行って、19時までのコースだと80ドル」などとツアー(?)を提案してくる。
しかしその時現金をあまり持ち合わせていなかったのと、アンコールワットだけ行ければあとはゆっくり街を散策したいと思っていたので、アンコールワットだけ行きたいと伝えるも、しぶとく食い下がってくる。ここで精神力の4割くらいが削がれる。(旅においては運転手さんや飲食店の店員さんとの相性がかなり大事…)
今思うと、私が帰国した直後の2023年秋にシェムリアップの空港が移転し、トゥクトゥクでは街中まで行けないくらい離れた立地になってしまったので、今のうちにかきいれとかなきゃと必死だったのかも知れない。

とりあえず話が平行線になりそうだったので、アンコールワットに向かうことに。
牛が道路にいたり(首輪ついてるので野良や放し飼いではなく飼われてるらしい)、ちょっと市街地から走るとジャングルになっていたり、プノンペンとは別の国のようなのどかさでした。考えてみれば日本も、東京と愛知の豊橋と北海道の江差とかだと別の国みたいに空気もインフラも違うもんね。

牛が道路にいます
犬が道路にいます

アンコールワットのチケット買うのに一苦労

ここで、問題が発覚。
外国人がアンコールワットに入るには事前にネットでチケットを購入するとスムーズならしいのだが、準備に時間をほとんどかけなかったためそのことを知らず、何もしていなかった。
とりあえず入場ゲートで職員さんと一緒に購入することに。
しかし、持っていたVISAカードではうまく支払いができなかった。職員さんは職業的な物腰でてきぱき対応してくれたのだけれど。

そして少し離れた別の入場ゲートでもう一度試すことに。
そこで、驚くような対応を受け、カンボジアを自分ごととして考えるようになる。
詳しくはこちらをご覧ください。
https://note.com/kanakonicalbeker/n/nf368d4330e40
深い憂いと誇りを眼差しに湛え、私の心のひだの一つ一つを、ネオンサインがメッセージを縁取るように丁寧になぞってくれ、それまでプノンペンの喧騒やトゥクトゥクの運転手さんとのやりとりで疲れていた心や身体がぐっと回復したのを感じた。
私よりきっと年下だろうに…あんな風に共に時を歩むような対応ができるようになりたい。
人は人に傷つき、人に癒される。
しかし、精神力と体力は得られてもチケットは依然として購入できなかった。

やむを得ず、チケット販売所へ。
空港のチェックインカウンターのような物々しい雰囲気の中、無事購入完了。

そして、いざアンコールワットへ


すごい数の客引きが、写真撮影やガイドを買って出てくれますが、トゥクトゥクの運ちゃん(前払い制だった)にほぼ全額現金を渡してしまったため、泣く泣く断ることに。
そして場内には解説が全くと言っていいほどない(入り口にカフェやトイレはありますが、それ以外は本当に遺跡だけ)ので、事前に勉強して行くか、ツアーを申し込まれることをお勧めします。
どちらもやっていなかった私でも楽しめましたしとても感動しましたが、解説があればさらに良かっただろうなあと思う。

奥に進むと、荘厳な世界が広がっていた。
「天空の城ラピュタ」の「君をのせて」で一番好きな歌詞「父さんが残した熱い思い 母さんがくれた あの眼差し」が、人生で一番真に迫ってきて、目頭と胸が熱くなった。
父さんどころじゃない、1000年近く前の人々が熱い思いを持ってこれだけの規模の寺院を作ったんだなあと。
内戦で例に漏れずここも損傷や盗掘等の打撃を受けましたが、世界各国が協力して修復を行い、かなりきれいになっていることも、感慨深かった。 


ブロンズ色でメタリックな質感が美しいトカゲ
アリが食べ物を運んでる。
アンコールワットの外観
アンコールワットの内部。
カニクイザル
暑いせいか観光客それほど多くなく割とゆっくり見学できた。
石の隙間から一条の光が遺跡の中に投げ込まれた


アンコールワット内部から。

そうこうしている間に迷子に。
近くにいた現地の人らしき方に英語で出口の場所を尋ねるも通じず、オロオロ。
件のトゥクトゥクの運転手さんが荷物を預かってくれているので、別の出口から帰る選択肢はなかった。
冷静になってイモ〇のWi-Fiの電源を入れ、Googleマップを起動したところ、意外にも正確な位置を指し示してくれた。
せっかくなので来た道とは違うルートで外周を通って帰ろうかと思ったが、アンコールワットの外側は鬱蒼としたジャングルで、この道なき道はスニーカーでは無理だと判断し、もと来た道を突っ切って帰還。
暑さと疲労とクメール帝国への感動で放心状態になりかけましたが、余韻に浸る間も無く運転手さんと次の行き先を巡って攻防。
疲れていたのと本当に有り金がなかったのでどうにか断り、ホテルに連れて行ってもらう。

屋台のクセが強い。

ゆっくりとした時間が流れるホテルそしてホテル周辺


フランス植民地時代を思わせる優雅な雰囲気のホテルで、ウェルカムドリンクがあったりボーイさん方が仕立ての良い服を着ていたりと気品を感じた。

夕食がてらホテル付近を散歩することに。
プノンペンよりかなり治安が良さそうで、交通量もさほど多くないので、カンボジア2日目で慣れてきたのもあって楽しく散策ができた。

ホテルにいた謎の虫。バッタ目だとは思うけど…
外に祭壇があるのをよく見かけた
「ソコラってなんですか?」と聞いたら「ソコラ下さい」と言ったと思われたようで運ばれてきた。アイスココアのようなもの。
シェムリアップの街並み


シェムリアップの街並み

そして、カンボジア最後の夜はホテルのミニバーへ。
歌謡曲らしき曲を歌いながら掃除していたり、声をかけると大きなプレゼントをもらった子どものようにものすごく嬉しそうな笑顔で対応してくれたり、人間味あふれる職員さん方で頬が緩んだ。
が、外は夜になってもなかなか気温が下がらず、じとっと暑かった(昼も夜も名古屋みたいな感じ)ので、ほどほどで退散。

ミニバーのバゲットとドリンクをプールサイドで食べる

生馬の目を抜くような勢いとハングリーさのあるプノンペンに比べると、ワイルドで人間味があり広々としていて、バカンス向きな街だなあと感じた。
アンコールワット以外にも色々遺跡があるようなので、機会があれば是非再訪したい。


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