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【産婦人科のリハビリ日記】#17. 産褥期のベッドサイドに関わる

実は1ヶ月ほど前から
外来リハビリだけではなくて
病棟での介入も始まりました。

対象者さんは産褥期。
ベッドサイドをまわっています。

■予防のために

ベッドサイドの目的の一つは予防だと思っています。

産後の大仕事はやっぱり授乳なんですが、
胸の痛みと戦いながらだったり
赤ちゃんの睡眠欲との戦いだったりして
授乳に集中するあまり

座位姿勢は
・骨盤後傾
・胸椎後弯
・肩甲骨外転
・頸部を過度に屈曲

「産後、なんか肩や首が痛くて...」
が今のところお悩み第一位となっています。

そりゃ、産後すぐのフワフワの体幹で
座位と言えども抗重力位が保てるわけもないし
人によっては1時間以上も
上記の姿勢で授乳してるので
肩も首も背中もバキバキになりますよね...


こうするとちょっと楽に座れるよ
って坐骨結節の後方にタオルかませるくらいのことだとしても
座位姿勢の指導一つで予防できることがある。

産褥期に病院内で関わることで
頭の片隅に残りやすいかもしれないなと感じます。


恥骨に違和感を覚える方には
寝返りや起き上がりなどのベッド上での基本動作
お伝えすることも多いです。

産褥期の柔らかい骨盤の状態で
無理な動きから恥骨痛を増悪するケースも
聞いたことがあったので
動き方を伝えるだけでも違うんじゃないかなって。

■痛みへの評価・対応

他職種の方から
「この方痛みがだいぶあるようで...」と
情報をいただくこともあります。

施術で解決しそうな場合はしますし
評価しながら動作指導で対応することもあります。


その場で解決すれば
それが一番いいかと思いますが
産褥期ホヤホヤの方に
色々動いてもらうこともできないので
できる評価は限られてくるんですよね。

でも動き方を伝えるだけでも
痛みに変化があれば
不安が和らぐこともあるし
家でも実践しやすいので
出来るだけ対応をお伝えするようにしています。

■理学療法士としての寄り添い方

骨盤に対する不安を訴えられる方も多いです。
みんなやっぱり不安なんですよね。
「私の骨盤は大丈夫ですか?」って。

立位や臥位でランドマーク触診したり
簡単な動作ができそうな方には
動作時の骨盤の評価をしたりして

●現状を伝えてあげること
●骨盤がこの先どう変化するかを伝えること
●ベルト使用などの評価
●エクササイズの選定 

などが理学療法士としてできる
私たちらしい寄り添い方なんじゃないかなとも思います。


世間で思われている
「産後の骨盤ガタガタ」のイメージのみで
自分は大丈夫かな?って不安に思っている方も多いので
そこを専門職の立場から評価を通して
お伝えできるのって大事かもって思ったりもします。

それで一つ不安が取り除けるなら...!!

■結局やってることはPT

・理学療法士としてできる評価
・体の機能についての説明
・基本動作・ADL指導
・その場でできそうな介入

こうやって改めて書くと
本当に普通のことだなって気づきます。

産褥期だろうが妊婦さんだろうが
やってることは結局PTですよね。

最近の私の反省点は...
ついやり過ぎてしまうこと。
産褥期のママは出来るだけ休ませてあげないと...
反省を活かして、私もまだまだ頑張ります。

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近藤カナ@産科の理学療法士
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