【産婦人科のリハビリ日記】#18. 骨盤に対する不安を持つ人が多い
前回の記事でも少し触れましたが
産褥期のママさんの中には
「産後の骨盤の状態」に不安を持つ方が
多い印象があります。
そこに対して
「骨盤のこの先の変化をお伝えする」
ということで安心してもらうことが多いのですが
どんな感じでお話ししていますか?
というご質問をいただいたので
少し触れてみたいと思います。
■本当は何を知りたいと思ってるのか?
褥婦さんからよく聞かれるのは
●私の骨盤は大丈夫ですか?
●骨盤ベルトはした方がいいですか?
●ガードルはした方がいいですか?どういうものがいいですか?
これらの質問って
表面的にはこの言葉通りなのかもしれないけど
本当に知りたいのはそこなのかな?
っていう本質的な部分は別にあることもあるんですよね。
「産後だから骨盤は何かしないと大変なことになるのではないか」
「自分で何かできることはないのか」
「体型が気になるけどどうしたらいいのか」
「ベルトが必要な理由はなんなのか」
褥婦さんたちのお話を掘り下げていくと
こういう部分が気になるという方が大半です。
そこがわからないまま
「ガードル必要ないよ」とか「ベルトはここに巻くんだよ」とか
伝えてもあまり意味がなかったりするし
あまりピンとはこないかもしれないですよね。
■骨盤の変化がわからないから
骨盤について不安をお持ちの方は
ネットで得た情報や
友人から聞いた情報の中で
「産後の骨盤は開いている」「産後の骨盤はガタガタ」
という先入観から不安になっていることが多いです。
私はとりあえず事実を確認。
つまり骨盤のアライメント評価や
不安定性の評価をして
その結果を褥婦さんにお伝えし、
ホルモンのバランスで
骨盤周囲の靭帯の弛緩性も
徐々に妊娠前の状態に戻る旨をお伝えします。
\内容はこんな感じのことを簡単に/
その間、自分でできる対策として
必要に応じてベルトで保護をすることや
必要に応じたエクササイズのことをお伝えします。
結局「不安に思うのは何が原因なのか?」
を掘り下げることが
一番大事なんじゃないかなと感じるんですよね。
■理学療法士なりの寄り添い方
伝えたいことって本当にたくさんありますよね!
でもそれが押し売りになってしまうと
結局伝わらなくなってしまうから
●なぜ不安に思うんだろう?
●何がわからなくて困っているんだろう?
●本当は何を知りたいと思っているんだろう?
というご本人さんの思いの本質を探ることで
理学療法士という手段を持って寄り添うことが
できるようになった気がしています。
【参考書籍】
この辺りの考え方はこの本で勉強しました。
理学療法士として私に欠けていた部分に
気づかされた内容で
臨床の中での考え方や寄り添い方に
すごくプラスになるものでした。