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芸術家の生き様とは

『善き人のためのソナタ』を観た。

先日、私の劇団で芸術と政治の関わり方。
みたいな話題になって、その時に紹介された映画がこれだ。

舞台は東ドイツ。
ベルリンの壁が崩壊する前の1984年。
東ドイツの体制を守るべく、反体制を疑われた劇作家のドライマンとその恋人は、シュタージ(国家保全省)のヴィースラーに密かに監視される事となる。
東ドイツに絶対の忠誠を誓うヴィースラーだったが、2人の生活を覗いているうちに、芸術や芸術家たちに心動かされていく。

正義とか善とか、最早分からない時代。人が人である為には、尊厳とは。
そして芸術とは何か?という事を改めて考えさせられる作品でした。変態レベルの実直さが取り柄のヴィースラーの中に侵入してくるドライマンと言う芸術家の生活や人間味こそが芸術なのではないかと思えるのでした。
それは生き様であり、それが作品なんだと。

「好きな事を好きなだけ書きたい」

みたいな台詞があったけれど、好きな事を好きなだけ書ける時代にいる私はいったい何をやってるんだ!!!!と言う気持ちです。

自分の正義と向き合えているか、はたまた盲信していないか、何が正しいと思うのか。芸術家のやるべき事は何だ。

という様な問いかけに思えて、耳が痛いです。

いててて。

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