イワシの酢締めから4品
北前船の寄港地として、また漁師町として栄えた金沢の港町金石(かないわ)には、先人たちから受け継がれてきた豊かな食文化がある。今回は金石の春の風物詩イワシを酢締めと、そこから派生して作られる4品紹介する。
まずは基本のイワシの酢締めから。酢締めにするだけでも立派なおかずになる。
イワシの酢締め
①下処理をした中羽イワシを三枚におろす。
②①に塩を振りかけて冷蔵庫で30分ほど置き、酢洗いする。
③そのまま容器で保存。冷蔵庫で1週間ほどもつ。
イワシの卯の花寿し
①鍋に少量のサラダ油を引いて、中火でおからの水分を飛ばす。
②おからの水分が飛んだら、酢と砂糖で味付けし火を止め粗熱を取る。
③②が冷えたらイワシの酢締めで巻く
※イワシの脂がさっぱりした味付けのおからによく合う。冷蔵庫で冷やせばなおよし。
イワシのてまり寿し
①酢飯を作り、イワシの酢締めで巻く
②お好みでワサビやおろし生姜を載せる
※酢飯ではなく、普通のご飯でもよい
イワシのヌタ
①カンゾウ、ネギ、ワケギなどをサッと茹でる。粗熱を取ったら水気を切る。
②①とイワシの酢締め、酢味噌を合わせる
※カンゾウはちょうどイワシの時期である3月後半から4月に金石小学校の裏の林で取れる。ノビルなども自生しているので、これで作っても面白い。
イワシの押し寿し
押し寿しはリンク先を参照。ここでは強めに塩をするバージョン。
イワシがたくさん獲れた時、安い時にはとりあえず酢で締めておけば、あとはどんな使い方でも可能だ。今回は生のものを紹介したが、イタリアン風にパン粉をつけて焼くのもいいし、トマトと一緒に煮込んでもよい。酢も全然気にならない。
現代では冷凍技術が発達するなど保存方法も多様化した。しかし、イワシの保存に関していえば、酢締めはその使い勝手の良さという点で一日の長があるように思える。
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