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ーあこぎ小説ー  誰が私をこうさせたのか  第2話

 とにかく借金を返さなければなりません。 

 売れそうなものを売ります。

 タンスやベッドを売りました。

 たいしたものではありませんが、アクセサリー類は売りました。

 こんなものがあると面倒だと思い、結婚指輪も売りました。

 銅のナベや高価な食器類、やかんも売りました。

 夫の本、DVD、CD、も売りました。

 ときどきお茶会や食事会をする友人たちとも縁を切りました。

 小学校4年生の一人娘の進学預金をおろし、結婚預金をおろし、嫌がる娘から無理やり携帯を取り上げて解約しました。

 クルマも売りました。

 このくそ熱いのにエアコンも外して売りました。 

 自分の服や娘の服も最小限に減らしてして、あとは売りました。

 小学生の娘のパンツを売ってみたらかなり高く売れました。

 ものは試しと思って私のパンツを売りに行きましたが、売れませんでした。

 衣服代と洗濯代を節約するために、家では私も娘も全裸で過ごしました。

 とにかく蓄えのほとんどを銀行等からおろして売れるものはほとんど売って、返済していったのです。

 ある日私は娘を連れて、実家の両親の家に行き、両親にたのみ、30万円貰いました。

 娘に、「おばあちゃんおなかすいたよー」と言わせました。

 それで二人でご飯を食べさせてもらいました。

 娘はものすごいいきおいでご飯を食べます。

 私は食費も節約していて、夫が生きているころの半分ぐらいしか食べさせていなかったのです。

 両親は、「ふびんな」と言って泣きました。

 私は娘の手を引いて、30万円と大きな米袋を背負って帰りました。

 私は、結婚するときに夫の両親に買ってもらった自宅マンションを売却して、やっと借金を全額返しました。

 もう夫の実家にあわせる顔はありません。

 私は親からもらった30万円を元にして、安くてぼろいアパートを借りて、娘と二人で暮らすことにしました。

 私はもう疲れ切りました。

 アパートに引っ越ししたばかりの頃は、安いお酒を飲んではごろごろと寝てばかりでした。 しかし、親からもらったお金は少なくなっていきます。

 ふと、

 風俗で働けないかと思いました。



                          つづく


 申しわけありませんが、かなり下までスクロールしてください。



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