「大きく吸って、大きく吐きましょう」…ホントか?

みなさま、こんばんは。
kanagold_voiceです。
最近は寒さに対してキレ気味です。

今回は、歌う時の「呼吸」について書いていこうと思います。

あれは中学の合唱コンクールの時でした。
顧問の音楽の先生が「息をたくさん吸って、たくさん吐く! 声出ないよ!!」と、よく檄を飛ばす先生でした。私たちはそれに従っていつも気合を入れて歌っていたのですが、どうにもこうにも歌うのが苦しいことに悩んでいました。変声期だったのもありますが…。
今ボイストレーニングの勉強を始めてみて、どうもあの指導は違うのではないかと思うようになってきました。
「大きい声を出すために息をたくさん吐く必要はない」からです。

息をたくさん吐きすぎるとどうなる?

試しに、息を腹式呼吸でたくさん吸って、フッと強く吐き出してみてください。ケーキのろうそくをものすごく強い勢いで消そうとするイメージです。
一瞬、喉が緊張した状態にならないでしょうか?
そうなんですよ。息が大量にすごいスピードで喉を通過すると、緊張するのは物理的に当たり前のことです。ものすごい大型トラックが自分の横をスピードを出して通り過ぎていった際に、トラック側に体が引き込まれそうになる感覚と似ていると思います。「引き込まれる=緊張」と捉えていいかと。
この緊張した状態というのは、声帯に相当な負荷がかかっていますから、発声障害などの原因になってしまうことがあります。ましてや、人前で歌うなんて時には「精神的な緊張」も加わるわけですから、その負荷たるやさらに凄いものになります。
「息をたくさん吐く」という歌い方がないわけではありませんが、あくまでもそれは表現の一つとしておくべきでしょう。普段からやるのはあまりおススメできません。

どう歌うか?

息を「吐きすぎない」ことは大切だとお伝えしましたが、じゃあどうやって歌ったらええねん? といわれるかもしれません。
私は、歌う際に必要なことは「息の量と圧力」であり、まとめると「息を一定ペースで吐き続けること」であると思っています。
瞬発的に腹筋や喉に力を入れていくのではなく、じわじわと力を一定ペースで入れていくこと。そしてそれを持続させること。これこそが歌う際の秘訣といえます。

遅くなってきてしまったので、今日はこのへんで。
kanagold_voiceでした!

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