書評 髙橋美加ほか著『会社法[第3版]』

髙橋美加ほか著『会社法[第3版]』弘文堂・2020

初学者おすすめ度:★★☆☆☆ 星2
既習者おすすめ度:★★★★★ 星5

本書は、髙橋美加氏、笠原武朗氏、久保大作氏、久保田安彦氏の4名の共著です。判例·通説の立場から書かれているので、受験生ライクな教科書だと思います。はしがきによると、司法試験や予備試験の出題に応じて説明を追加したそうなので、司法試験や予備試験の受験生を意識して書かれた本であることは間違いなさそうです。

私は初学者段階で本書を使っていたわけではないですが、教科書の中では読みやすい類だと思いますので、初学者でも読めないということはないでしょう。ただ、本書は記述が丁寧なためか、分量が約600頁と決して少なくないので、その点は注意が必要です。
個人的には、会社法に限らず、全科目において、はじめから教科書を読むよりも、簡易的な予備校本から入った方が、理解が進むと思っているので、そういう意味では、初学者に激推しというわけではないです。

私は、問題集や択一で疑問が出たときに随時本書を参照するという使い方をしていました。本書の他には、リーガルクエストや田中亘氏の基本書が受験生の中ではシェアが高いかなと思いますが、私の周囲では本書のシェアが高かったので、本書を買いました。
(会社法のリーガルクエストは読んだことがないですが)田中亘氏の基本書も手に取ったものの、個人的には本書の方が自分に合っている感じがしたので、本書を採用しました。あくまでも最終的には個人の感覚なので、受験生の中でのシェアを意識しつつ、色々手に取ってみるというのは大事なのではないかなと思います。


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