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鶏小屋の思い出
幼い頃、我が家では鶏をたくさん飼っていた。
大小二つの鶏小屋があって、よく見る白い体に赤い鶏冠の鶏、茶色い鶏、烏骨鶏、それから金鶏鳥もいた。黄色や赤や色とりどりの羽色にながーい尻尾がオシャレな鳥だった。
悪い事をするとよくスパルタな母に鶏小屋に閉じ込められた。
(何故怒られたかは覚えていない)
ある時、夜に鶏小屋に入れられた事があった。
鶏がコッココッコと鳴いてるので怖くはなかったが涙がいっぱい出た。
仕事から帰って来た父に「おとうぅさあぁん」と泣きながら鶏小屋から声をかけた。
暗闇から子供の泣き声…父にとってはホラーな体験だったに違いない。
「おまえ…そんなとこでなにしよんじゃ…」半ば引き気味に助けてくれた。
鶏小屋の思い出。
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