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保険適用化で変わったこと

調べれば調べるほど、疑問が増えていく不妊治療の保険適用化です。

私は1回目の採卵でできた受精卵をすべて移植し終えてしまったため、2回目の採卵を来月行う予定です。
保険適用化となってはじめての、一連の治療開始となり、保険適用でいくか、自費でいくかという選択をすることになりました。

私は今のクリニックに通うための事前の説明会で、先生の方針に心打たれ、もう治療するのはここしかない!と思ったので、これまで通りその方針で進められる自費で行うことに決めました。
ただ、正直本当にお金がかかります。。
助成金申請の準備が終わったので、またお金のこともまとめたいと思います。

ところで、私が通っているクリニックでは、自費コースと保険診療コースを選べるのですが、他のクリニックではどうなのでしょうか?

後悔はないですが、保険適用になって変わることをちゃんと調べる前に自費で進めると決めてしまったので、改めてクリニックに聞いたり調べたりすると結構びっくりすることが多かったです。(私の通っている所では、という話なのであまり参考にはならないかもしれません。こういうこともあるのだと流し読みしていただけたらと思います。)

・採卵
自然周期と呼ばれる方法をとっているクリニックでは、もしかしたら違いはそこまでないのかなという感想を持ちましたが、保険診療での採卵は、
1個の卵子を採り、1個を移植して、結果が出なければまた採卵してね。
というものだそうです。

実際に1個しか採らないというわけではなく、今の保険適用の制度から考えるとそう言わざるを得ない制度設計ということのようです。(この辺は少し自分の解釈も入っています。)
そして、今の保険適用の制度からは、体外受精で要となる培養室の処置がないことにされているようです。
(以前から培養士さんの資格を国家資格に!ということが議論されているそうですが、今回も見送られたそうで、ここにはかなり深い問題があるようです。)
そのためなのか、初回は新鮮胚の移植です。
余剰胚がある場合は、次からは凍結融解胚移植となります。
全て凍結胚移植をしているクリニックの方針とは真逆の内容となっています。

・受精操作
スプリット(ふりかけの体外受精と顕微授精の併用)はできません。
どちらか一方の方法を選択して受精させます。
初回は、ふりかけの体外受精になるそうです。

・超音波検査、ホルモン検査の回数
ひと月に行える回数に上限が設けられます。

不妊治療は、オーダーメイドです。
採卵するための刺激法も薬も人によって違い、さらに血液検査やエコーの結果によって調整していきます。その検査についても、保険診療では回数に上限があります。
これまで初回に行っていたスクリーニング検査(不妊の原因を調べる検査)も保険対象外のため、行えなくなったようです。

・混合診療NG
それじゃあ、保険でできることは保険で行い、それ以外は自費でしたいと思っても、今の制度では混合診療はNG
一連の治療で、保険診療と自費診療を組み合わせることはできません。
例えば、採卵を自費で、移植から保険というのも基本的にはできません。
私もそうできるのであればとダメ元で聞いてみましたが、できないそうです。
1回目の移植まで自費で行い、2回目以降の凍結胚移植から保険、というのもNGだそうです。

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保険診療というのは、一つの病名・症名に対して規定された薬剤を使用するなどして治療していくというもので、不妊症という病気はないけれど、一応そう定義して制度が突貫工事的に出来上がっているようです。
そのため、将来的に2人目、3人目を望むための受精卵の凍結も、治療の範囲ではないということで、保険の対象外ということになるんだと思います。

保険の制度は、全国どこでも同じ治療を受けられるためのものです。
不妊治療はクリニックの質にかなり開きがありますが、保険適用化で、高い技術を持つ所も持たない所もすべてある程度標準化されるということにもなります。

その中で、クリニック側も、保険の範囲内でできる限り結果が出るような方法を考えられていることがわかりました。

保険適用化について、ネガティブな内容が多くなってしまいましたが、不妊治療について広まったことはとてもよいことだと思っています。
お金の面で踏み出せなかった方にもきっかけになったと思います。
実際、4月以降のクリニックの混雑具合や、男性の受診が増えたことからも(保険診療は治療計画を作るため夫婦2人での受診が必要のため)、私の知る狭い世界でもこれだけ影響がある印象です。

そんなことを思いながら、妊娠・不妊治療についての正しい知識と、信頼できるクリニック選びが、より必要になってくるのではないかなとも感じています。

他のクリニックでは保険適用化によってどう変わったのかも気になります!

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