見出し画像

昭和の乙女といちご新聞

1970~80年代のキャラクター戦国時代を覚えていますか……?

何を隠そう、私も昔はサンリオショップに通いまくっていたいちごメイトでした。サンリオキャラの情報が載っている『いちご新聞』を購読している人をいちごメイトと言います。

ハローキティが誕生したのは1974年です。『いちご新聞』が創刊されたのはその1年後。
それからものすごい勢いでたくさんのキャラクターが生まれ、グッズが作られていきました。他社も参入し、勢力を増し、群雄割拠の戦国時代。それが1970年代後半から1980年代の流れです(1995年くらいからミッフィーに転向したので、その後のことは詳しくないです)。

私が一番最初に好きになり、今でも好きなサンリオキャラは『チアリーチャム』です。ご存知ですか? あんまり爆売れはしなかったのか、話題になっているところを見たことがありません。チャムちゃんはデビューが1979年です。その頃には流行っていたのかな?

お小遣いを持ってサンリオショップに行けるようになったのは、小学校5年生くらいだと思います(親が厳しかったので、お小遣いは1か月につき学年×100円。自由に使ってはいけない)。ショップは隣の市にあり、ひとりでは行けません。

その頃にはもうチャムちゃんのグッズ展開はほぼ終わっていました。デビューして時間の経ったチャムちゃんの居場所はもう無かったのでしょう。なので、私がチャムちゃんに出会った日が、チャムちゃんをお店で最後に見た日です。
チャムちゃんは、おとなしそうな白いうさぎ。
『さみしがりやでお茶目な、ウサギの女のコ』『おともだちといる時が一番しあわせ』と公式ページに書いてあります。当時はチャムちゃんの性格を知りませんし、自分の性癖も知りませんでしたが、『さみしがりや』というキーワードは私の性癖に刺さるわ。

その日私は、母の許可を得てたったひとつだけ残っていたグッズを買いました。小さな木製のクリップだったと思います。
そしてそれをお守りみたいにいつも持ち歩いて大事にしていました。

私だけが見た夢みたいに、誰に聞いてもチャムちゃんのことを知らなくて。それでもずっとショップに行く度にチャムちゃんを探しました。

『旬が過ぎて売れなくなったら終わり』という当たり前のことを子供の私は理解できなくて。まだ、ひとつだけどこかに残っているかもしれない。『いちご新聞』も買いました。何か情報が載っているかもしれない。

何も無かったな。何も無かったけど、ずっと探していました。

中学生になるとさすがに『売れなくなったからもう無いんだな』というのはわかっていたんですが、それでも売り場に行けば探しました。

諦めたのはいつのことだったでしょうか。
他にも好きなキャラクターはいたのですが、私は『いちご新聞』をやめ、ショップに行くのをやめました。

そしてサンリオを卒業したのです。

今ではチャムちゃんも再デビューして、グッズ展開もされている様子。
店頭にもあるんだろうか?
あれから長い年月が経ってしまったけれど、またサンリオショップに行ってみるのもいいかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?