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ヨウジのワンピ

今年、人生初Yohji Yamamotoの服を買った(正確にはY’sの古着)。黒のノースリーブのマキシ丈ワンピース。

それまで、洋服に興味はもちろんあるけどこんなバカ高い値段を出して服を買う人いるの?って思っていた。ユニクロもしまむらもかわいいよ、安いしね、と。10代の頃はファッション雑誌を見ては、大人になったらこんな服を自由に買えるんだ、と能天気にも思っていたけど、いつまでたっても欲しい服を好きなだけ自由に買える日なんて私には訪れなかったし。

それがひょんなことから、山本耀司さんの本を読んで、どうしても耀司さんの服が欲しくなった。色々リサーチして、古着なら買えるな!と思い楽天でポチった。届いた日、夜な夜な、1人でこっそり着てみたのだ。

心配していたサイズは何の問題もなかった。むしろ驚くほどぴったりだった。そして、なんて言えばいんだろう。服そのものが放っている雰囲気が、明らかに今まで私が着てきた服と違う。服のおかげで、いつもの私が迫力ましてるし。ストンとしたシルエットで布の分量が多い訳ではないのに、動くとユラユラして残像が残る。ひらひらりん。これを着てたら、どこへでも自信を持っていけそうな気がしてくる。

それで理解した。バカ高いお金出して買うなんてどうかしてるとまで思っていたけど、理解した。ちゃんと価値に見合った金額で取引されていたのだと。その価値を私が理解できていなかっただけさ。

それにしても、レーヨン100%のこのワンピ、濡れたら破れやすくなるみたいなので梅雨の今ビビってまだ1度しか着ていない。自宅で洗濯できないし。気軽には着られないところも気に入っている。

私にはこれからも古着しか買えないと思うけど、もっと欲しい。と、ネットを漁る毎日。なんだか開けてはいけない扉を開けてしまった気がしている。


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