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⑨二次面接~最終面接 ― 「なぜ」その会社に入りたいのか

一次面接との違い

二次面接も面接なので、基本的な形式や対策は変わりません。しかし、一次面接と二次面接以降では形式や問われているもの(企業が見ているところ)が少し違います。

二次面接以降は一次面接と異なり、基本的に一対一の個人面接になることが多く、面接官も部長~社長といわゆる会社の重役が務めます。また基本的なマナーや人柄の良し悪しといった点よりも、「その企業に本当に入りたいのか」「企業にとってその学生に投資する価値があるのか」という点が重視されます。

一次面接やGD・GWが(ビジネス上の)コミュニケーション力や協調性といった基本的な能力を見ているのに対し、二次面接以降はその人は本当に自社に入って仕事をする気があるのか、内定辞退や早期退職しないかどうかなどを見られています。

したがって、二次面接以降の対策としては、「志望動機」「入社したらやりたいこと」などを深く掘り下げ根拠をもって言語化し、それを臆さず口に出せるようにすることになります。また集団ではなく個人面接なので、短く簡潔な回答よりは、時間をかけて深く筋道の立った回答を心がけるべきでしょう。

志望動機

志望動機を考えるときの前提として、「待遇や休み」をメインに据えないことは抑えてください。「仕事それ自体には興味がない」という印象を持たれるだけでなく、「同じような待遇や休みの会社は日本にいくらでもあるが、なぜうちなのか」というツッコミが返ってきてしまうからです。もちろん待遇や休み、ワークライフバランスを考慮して選考企業を決めることは悪くないのですが、企業に伝える志望動機としては不適切であるということは念頭に入れておいてください。

企業に伝える志望動機の正しい考え方は、「自分がやってて楽しかった/社会人になってもやりたい取り組み」から考える方法です。「学生時代に〇〇をしてやりがいを感じた→〇〇を仕事にしたいと考えた」という根拠を添えた回答ができます。このように自分の経験という根拠を述べることで、説得力のある志望動機になります。

志望動機の具体的な書き方・体裁の整え方は以下のサイトが参考になります。

入社したらやりたいこと

「入社したらやりたいこと」は最低限「企業がやろうとしていること」と多かれ少なかれ合致していなければなりません。この質問で企業側がチェックしたいのは「この学生はうちにメリットをもたらす意志があるか」ということだからです。企業も新卒の学生を育てるのにそれなりのコストを払っていますので、そのコストが将来的に会社に返ってこないことにはコストを払う理由がなくなってしまいます。

企業HPや説明会で「企業が将来やりたい事業展開・目指す姿」を確認し、その方向性に反せず、かつ自分の体験や考えに沿った「やりたいこと」を見つけてください。

なお選考中に「やりたいこと」で挙げたからと言って、その内容を入社後に必ず着手しなければならないということにはならないと思います。実現できるか、本当にやる気があるかはさておき、あくまで選考の回答と割り切って考えてみましょう。

「(将来)入社してからやりたいこと」の考え方や構成のしかたは以下のサイトが参考になります。

https://unistyleinc.com/techniques/117

自分を偽らない

志望動機や将来やりたいことの回答内容を考えるときに、受かりたい一心で考えるあまり自分を取り繕ってしまい、企業にとっては良い人材に映る内容になっても自分を偽った内容になってしまうことがよくあります。しかし仮にその内容で面接に臨み内定をもらって入社しても、企業はその偽りのあなたを求め続けるのでいずれボロが出たり、会社に居づらくなって苦しくなってしまうことが考えられます。これがいわゆる「ミスマッチ」です。

志望動機や将来やりたいことは自分に正直に考えるべきだと私は思います。もし志望動機や将来やりたいことを考えて、無理せず受かりそうな(=企業にもメリットの有り、かつそれが自分の持ち合わせている強みを生かした)答えが出せないのであれば、選考を辞退するのも一つの手です。

企業側としても一年にとれる新卒社員の数は限られており、一人ひとりに少なくないコストをかけています。そのため早期退職されるのは企業側にとっても良くないことなのです。なので面接官も「この学生はうちの企業に合っているか」をメインに据えて学生を見ています。

したがって仮に正直に答えて落ちたとしても、内容や受け答えにミスが無い限り、それは面接官が「この学生はうちには合っていないな」と判断したからであり、「そこは仮に入ってもミスマッチだっただろうから」と割り切ることができます。

就活のゴールは「より多くの内定を得る」ことではなく「自分の希望にあった企業に入社する」ことです。入社後に思い描いた社会人生活を送って幸せになれるように就活すべきであることを忘れないでください。

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