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『女神の継承』考察

※ネタバレを含みます。

目次

  1. はじめに

  2. ①寝ている”ミン”を見つめる盲目のお婆さん

  3. ②”ミン”の中に悪霊が入ってしまった儀式

  4. ③クライマックスのシーンでのたくさんの足跡

  5. ④ラストシーンの”ニム”インタビュー

  6. ⑤まとめ

はじめに

映画を一通り見て、結局何が”ミン”の中にいたのか気になったので考察します。

結論から言うと、たぶんずっと”ミン”は、”バヤン”に憑かれていたのでは?

これからざっくりと順番を追って説明していくよ。個人の見解なので、お手柔らかにお願いします……。

①寝ている”ミン”を見つめる盲目のお婆さん

意味ありげな行動をして、早期退場してしまったお婆さん。”ミン”に向かって何か言っていたシーンは、いつ目がこっちに向くのか気が気じゃなかった。

で、考察に移りますと、このお婆さんが盲目っていうのがキーワードなのではないかと思っております。割とよく聞くのが、盲目の人は目が見えている人には見えない何かを感じ取ったりすることができるということ。

もしかしたら、盲目のお婆さんは自身の死期に気づいて、”ミン”に憑いていた”バヤン”に祈りに来ていたのでは?


②”ミン”の中に悪霊が入ってしまった儀式

途中からヤバさが一気に増した”ミン”。何とか自身で対処しようとお祓いへ”ミン”を連れて行く”ノイ”。また、その儀式の途中で邪魔に入ってしまった”ニム”。”ニム”が邪魔せずに最後まで儀式やっていたらどうなっていたのかも見てみたい……。

で、考察に移りますと、”ミン”は途中でどっかに入って、行方不明になってしまいます。これ、”ミン”の中にいた”バヤン”は”何かしらの準備をしに行っていたのではないかと思ってます。廃墟の中にある木の下で発見されているところから見るに廃墟の周りの精霊から何かしらのパワーをもらっていたのでは?


③クライマックスのシーンでのたくさんの足跡

最後の地獄絵図のシーン。”ノイ”が倒された後に”ミン”の周りに発生するたくさんの足跡。そこに至るまでにゾンビ映画みたいになっていたりではちゃめちゃです。

で、考察に移りますと、たくさん発生した足跡は過去にヤサンティ家に首を落とされていたりで、恨みを持った人たちだと思います。復讐が完遂できて、恨みを晴らせて”バヤン”の周りにお礼を伝えに祈りに来ていたのでは?また、ゾンビみたいになってしまった方々。これはおそらく”ノイ”たちが食用で売るために殺した犬が憑いているのではないかなと。

④ラストシーンの”ニム”インタビュー

この映画はこのシーンをやるために撮影したものでは?と思わせるような意味深なシーン。途中がゾンビ映画みたいになっていて置いてけぼりになってしまったとしてもここだけで全て許せる。

で、考察に移りますと、”ニム”はここで今まで信じていた”バヤン”を疑ってしまいます。いるのかいないのか私にもわからないと……。時系列的にはこの後”ニム”は死んでしまいます。きっとこれは自身の存在について、巫女だったのにも関わらず疑った”ニム”に怒ったのだと思います。しかし、今まで祈ってくれていたこともあるので凄惨な死に方ではなく、優しい死に方だったのでは?また、この際大量に発生していたウジムシ。本当かはわからないですが、タイ語だと”ウジムシ”に別の意味があって、それが”裏切り者”を意味するのだとか……。

⑤まとめ

由来などがしっかりとわからない神様やものに安易に縋ってはいけないなと。きっと”バヤン”はヤサンティ家に恨みを持っていた人たちが過去に祈っていた対象だったのでしょう。それを知らずにずっと関わりを持ち続けていたので、”バヤン”はその祈りを叶える場を手に入れてしまったのかも。

映画としてはめちゃ面白かった。普通に怖いし、監視カメラのシーンは観客殺しに来てる。

長々と語りましたが、また『女神の継承』のスピンオフ的なものをやるらしいのでその時にまた会いましょ〜。では。

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