「読後感」って何?
よく耳にする「読後感」という言葉。
ある小説や物語を読んだ後の感覚…
または、映像作品にもその言葉は当てはまります。
世の中には、多種多様な作品があり、多種多様な読者(観客)がいます。
「読後感」は人それぞれでしょう。
しかし、皆さんもお気づきの通り、世の中に溢れる多くの作品は、みんなが同じ読後感を味わうことを狙うものが多い!
そこで、今回は皆さんに「多様な読後感」をテーマにした物語の実験者になってもらいたいのです。
より真剣にあなたの読後感と向き合って欲しいので、有料noteとさせていただきます。(※読後感に不満足な場合は返金も可能とします)
今回は、映像ではなく短編です。
それでは、ミニシアターの気分で、気軽にお楽しみください。
Santa Claus in Summer Time 〜真夏のサンタクロース〜
夏休みの図書館で、一冊の本を見つけた。
それは不思議な本だった。
本の題名は『真夏のサンタクロース』。
2018年に出版された、見たことのない海外小説だ。
表紙を開いてみると、こんな文章が書かれていた。
♢
これは、読む人によって結末が変わる不思議な物語
この本を読む前に、1つだけルールがある
“結末を誰にもバラさないこと”
それだけは必ず約束してほしい
♢
私は少しためらったが、もう一枚ページをめくってみた。
「注記:この本には《赤の物語》と《緑の物語》がある。
この2つの物語は、全く同じシチュエーションで、全く異なる結末を迎えるだろう。
選べる物語はどちらか1つだけ。
《赤の物語》を選ぶのか、《緑の物語》を選ぶのか、それはあなたの自由。
どちらを選ぶかで、物語の真実が変わって見えてくるはず。
チャンスは一度きり。
さあ、準備はいいかい?」
「なんだこの本?」
私はそう思いながらも、読み進めてみることにした。
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