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自転車はドラッグです。

私の趣味の一つは、ロードバイクです。
今は故障中で、修理費が工面できないためお休みしています。

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↑ 私の愛車

あるお店がパーツを組んで作ったオリジナル車で、サイズがピッタリで安かったので買いました。
買ってからもパーツをかなり入れ替えて、塗装もやり直しています。
ドロップバーの左側にガムテープが巻いてあるのは、当時それまで使っていたライトが壊れてしまい、応急処置として普通の懐中電灯をガムテープで固定していたからです。
今は充電式の十分に明るい製品を使っています。

ロードバイクというと、ぴちぴちのウェア着て車道を突っ走っていくイメージがあると思います。
ですが、私はそうではありません。
普段着で、長距離になる場合はパッド入りインナーを履き、街をぶらぶらしたり、大きな川沿いの遊歩道をゆっくり走ったり、埋立地へ行ってぼんやりしたり、という走り方をしています。
所謂「ポタリング」ってヤツですね。


オフロードのほうは知りませんけど、ロードバイクの世界は変わっています。
みんながみんな、プロ志向なのです。
とにかくプロと同じものを買え、プロの走りを目指せ、こんな感じです。
どこかでロードバイクを目撃すると、ダウンチューブを見てどこのメーカーのどの車種で自分より上だ下だとうるさいし。
(私が愛車にビバンダムのステッカーを貼っているのは連中を混乱させるため)

ショップに行けば店員さんも、本格的なものをやたらと勧めてくるし、安いものを選ぼうとすると「そんなのダメですよ」って、これもあんたの店の商品じゃないの?
自転車の雑誌もそうですね。
何だかやたらと「勝利!」「優勝!」とか言う部活動に似たところがあります。

私がロードバイクを買ったのは十数年前で、当時はどこかのチーム(よくある社会人が趣味でやってるやつ)に入れてもらってレースを目指そうとか思ってました。
ですがすぐにやめました。
何故かというと、まずゴリゴリなプロ志向に付いていく気がしなかったからです。
最低限の買い物で済ませて、気が向いたときだけ走りたいような私に、そういうチームが合うわけがありません。
順位や記録がどうのこうのって、頑張って競い合うのは立派だけど、私にはそこまでの気合いはないので。

もう一つは、ルールやマナーを無視する姿勢です。
ネットで色々調べたり、ショップで話を聞いてみると、もうメチャクチャなんですよ。
曰く、信号なんて守らなくてもいい、途中でちょっと飲んだって平気、車道と歩道は自由に使い分けろ、逆走したりセンターライン上を走るとより早く行ける……
はっきり言って気違いです。
一時期、ネットで知り合った連中とポタリングを企画して走ったりもしていましたが、みんな信号を守らないので嫌になりました。
街を歩いていれば、ぴちぴちの格好でカフェとか平気で入ってくるのがいますからねぇ、気持ち悪い。
(目立ちたいの?)

近年、自転車の危険運転が問題になっていますが、自転車の雑誌でそのことはほとんど取り上げられておらず、たまに小さい記事が載るだけの「売らんかな」な姿勢です。
自転車雑誌で有名なライターの一人は、記事の中で危険運転を推奨するようなことまで書いていました。

それなので私はそういう連中からは距離を取り、ネットや雑誌の情報で勉強をして、やっと見つけた良心的なショップのお世話にもなり、自転車という趣味を一人で続けてきたのです。
(基本、自転車というのはどこでも一人きりになれるところが魅力な趣味です)

私と同じように、中年になってから自転車をはじめて、その魅力に取り憑かれた人は大勢います。
それをテーマにした本も多数出版されていますね。
でも困るのは、そういう連中のほとんどは、急に気違いになってしまうことです。
それまで普通の常識人だと思っていた人が、信号を無視して道路を暴走するようになります。
だから私は、自転車はドラッグと同じだと思っています。

あと考えられるのは、ブログ文化の普及でしょうね。
自分のやっていることをブログで発表するときに、いかに無茶してるかを自慢する人っていますよね。
大人買いとか、同じものばかり食べてますとか、そういう他人に「イイネ」してもらいたくてやっている趣味人というのがよくいます。
(その「イイネ」は「良い」という意味ではなく「馬鹿だねぇ」という意味だと知らないのでしょう)
常軌を逸してトコトンやることで、自分の存在を認めてもらいたい。
そういう趣味の楽しみ方もあるでしょうが、ルールやマナーを無視して人に迷惑をかけていいわけではありませんから。


私が夢見ているのは、今のロードバイクは処分してしまい、ストライダという自転車を買うことです。

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↑ これがストライダ

ハイブリッド通勤(電車やバスと自転車を使う通勤のこと)が盛んなイギリスで作られた自転車で、フォールディングバイク(折りたたみ自転車)です。
慣れれば10秒ほどで折りたたみや組み立てが可能で、重量は約10kg。
折りたたむとこうなります。

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タイヤを地面に付けて、ハンドル付近を持って、転がしながら移動することが可能なのです。
専用のバッグに入れれば、電車にも乗れます。
いくつかのグレードがあり、最上級だと三段変速のものもあって、価格は7万円台から15万円台くらいです。

何故ストライダが欲しいかといえば、ポタリングや輪行(自転車を電車に載せて移動すること)をもっとしたいからです。
ストライダの利便性と機動性が、私の趣味に合うと思うのです。
(愛車で輪行はやっていましたが、大きさと分解・組み立ての手間がちょっと嫌)
それに、ロードバイクで走っているとローディがすぐ近寄ってきて、
「これ、どこのバイクですかぁ?」
なんて聞いてくるのは嫌だし、連中の仲間だと思われるのは心外ですから。
シッシッ。

私は関東に住んでいますけど、例えば北海道とか京都とか瀬戸内海とか、行きたい場所まで電車やバスを使い、現地でストライダで走るというのはやってみたい。
荷物を極力減らし、ストライダで移動してソロキャンプというのも出来そうです。
もちろん、そのためのお小遣いを工面できれば、の話ですけどね(笑)。
とりあえずは愛車の修理です。
(嗚呼、二万五千円……)


最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

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