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心の免疫機能

(※ 科学的エビデンスは全く考慮していない、思い付き的エッセイです)

心の免疫機能を担う要員たち:忘却、楽観、希望、否認、良い記憶、自己肯定や自信、周囲との関係、愛着など。これらがあるため多少ストレスがあっても跳ね返したり耐えることができる。元々のパーソナリティは資質(体質))
o 多少のストレスは、心の成長に必要な負荷である。また、多少のストレスに触れることで免疫機能をより高めることができる。
o 仮にストレスが全くない温室環境に置かれ続けた場合、免疫機能が発達せず、発達しないまま温室外に出ると適応できず、または内的状態が外的環境との不一致があまりに大きいと、ショックや恐怖・恐慌が起こり生存のための収縮と蟄居が始まる。これを挫折や引きこもりとも言う。

·心の免疫機能の一つとしてユガミンが備わっている
o ユガミンとは、役に立たないネガティブな感情を無駄に助長させたり、本来はないポジティブな感情をイリュージョン的に発生させたり、本来自分が否定していることをひっくり返して肯定させるなど、宿主の思考や感情を反転させる能力を持つ防衛軍である。
o 正常な状態では、小さなユガミンたちが短期的に働くおかげで外からのストレスを消化することができる。
o ユガミンはストレスに反応し現れストレスを捕食し栄養とする。ストレスがなくなり栄養不足になればユガミンはほぼ消滅する。
o しかし、外からのストレスが慢性化したり、あるいは通常の免疫機能で対応できないほど強烈で大きな傷を心に負うと、内部からのストレスが発生し、ユガミンたちに過剰な餌を与えることになり、ユガミンたちが必要以上に成長する。
o ユガミンたちはストレッサーに反応し頻繁に出動し、ストレスを消したり大きな傷がより深くならないようにと活動しまくり、宿主が知らないときにでも暗躍してくれるようになる。心の免疫システム内のバランスが取れていた生態系が崩れ始めるのである。
o 厄介なことに、栄養過多なユガミンたちは徐々に増殖し、ストレスを主が感じとる前にすでにストレスを殺してくれるので、主にとっては欠かせない存在になってしまう。
o ストレスを駆逐しすぎた結果、栄養素であるストレスが足りなくなり、本来防衛を担っていたユガミンたちは生き残るためにより強いストレスを浴びようとし、宿主を動かすようになる。宿主のために本来の役割を果たすためではなく、自分達の生存のために動き始めるのである。つるぼけ状態である。
o ユガミンたちに操られ始めた宿主はよりストレスフルな環境に身を置き、ストレスをユガミンたちに与えてしまい、結果としてユガミンはより増強し勢力を広げる。
o 本来備わっていた心の免疫機能はユガミンたちに支配されることになり、ユガミン以外の要員たちは活動する機会を奪われ弱体化し、よりユガミンたちが優勢となる。
o 力を持ったユガミンたちが宿主の決定権や操縦権を持ち始め、暴走し始め宿主の体で問題行動を起こす。問題行動のために宿主はストレスを浴びせられることになり、ユガミンたちはそれでさらに成長する。ユガミンたちがいるから問題行動を起こしやすい状態になるのではなく、ユガミンたちを保持維持ために問題行動を起こしたり、起こしやすい環境を選ぶと言っても良い。
o 最終的に、宿主はユガミンらに乗っ取られるのである。宿主の意識・自我はユガミンたちに包囲され、外を正しく見ることができない。ユガミンらを通してからしかものを認識できなくなる。防衛軍が分厚すぎて、防衛軍のテリトリーの外まで辿り着くこともできなくなり、ユガミンの勢力を弱める力を持ちうる現実から遠のく。本来傷を悪化させないためにいたユガミンらの過剰な増殖や過活動のために、傷は修復されず化膿していき、その損傷部は他の部分とも癒着や捻転を起こし機能低下や苦痛を招きうる。したがって、ユガミンたちがいなければ宿主自身が存在し得ない状態にまでなりうる。

のさばったユガミンたちをどうすれば良いか?
o 宿主がまず自分の中にユガミンたちがいることに気づく。
o ユガミンたちも自分の一部であることを認める。そして受け入れる。自分や他人を許してあげるプロセスを開始する。
o ユガミンに頼ってストレスという餌を与え続けていた、その選択をし続けていたのも自分であるということを認める。
o 他の心の免疫機能の要員たちを動員する選択肢もあるということを理解する。
o ユガミンを敵対視せず、頑張って働いてくれたことに感謝する。「とりあえず今までありがとう」
o ユガミンたちが悪さをし始めたり暴走しない程度の環境やストレスの程度の正確に測り適用する。
o 長期的に今後のユガミンたちとの関係をどうするかはまた考える。

o 注意点として、ユガミンたちを完全除去するための強力な駆逐剤を使ってしまうと、他の免疫機能要員たちもやられてしまったり、メインの傷の部分や本丸の部分にも流れ込んでしまう可能性があるため、駆逐剤は使わないことが必須条件である。また、ユガミンたちを全て一気に引き剥がしてしまうと、彼らが適切に保護していた部分も一緒にドミノ倒し的に剥がれ落ちていくため想定よりも大きな崩壊が起こりうるので危険である。ユガミンたちの駆除を急ぐよりも、なぜユガミンがここまで暴走して活躍してしまったのかを考える。



カモシカ心理コンサルティング
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