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生きること

生きること、それ自体を美しく感じられない。
それは理不尽な挫折に満ち過酷で愛することもまた人を打ちのめす。
幾度も絶望の淵で堪え、実現困難な海で足掻き生きればならない。

それでもなお、詩が過酷な生や愛に対してなし得ることがあるとすれば、路傍に転がる石のように見向きもされず、忘却されゆく無名の生や刹那的に煌めく夜を救うもの。

言わずもがな明瞭な救いは存在せず詩は無力だが、偶さかの希望に満ちた日を頑なに抱きしめたい。

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