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英語脳を作るというアプローチ

4年ほど前に、まだ大手企業に勤めていたころ、週末起業でWebを介して英語教育を提供するという事業をやっていたことがあります。
結果はあまり儲からずに撤退して、今のコンサルタント業を開業したわけですが、その時、私が差別化ポイントとして挙げていたのが、“英語脳”を作るということでした。

私は、帰国子女でもないし、英語をネイティブレベルで話すというわけでもありません。

言語構造に違いによるハードル

40才で縁があって外資系企業に転職して、10年間英語と格闘して、何とかビジネスで使ええるレベルになったのですが、50才代になって日本企業に戻り、部下に英語を教えるようになったことがきっかけになって、むしろ私のように英語のできない日本人が何とか苦労して英語をモノにしたこと自体が、強みになると考えたのです。

外資系企業でグローバルな環境で働いていると、アジア系の人たちが普通に英語を操っているのに驚かされます。

ただ、日本人と韓国人は、世界的に見ても英語が苦手な人が多いことに気づきました。シンガポールではっきりとそう指摘されたこともあります。

日本語と韓国語は、英語やその他の言語と比べて、言語構造が大きく異なります。

主語と動詞から始まる英語と、主語があいまいで述語が最後にくる日本語では、実は物事を考える順序が違い、その結果、考え方も変わってくるのです。

外国人に話しかけられて、言ってることは大体わかっていて、何か答えようとするときに、一番言いたい英単語を口に出したきり、後が続かずに口ごもってしまう日本人って結構多いですよね。

周りで見ている日本人は、その英単語を聞いて、ああ、言いたいのはきっとこういうことなのだとわからないでもないのですが、外国人にしてみれば、一体何が起こっているのかという感じです。

日本語と英語では、言葉、つまり文章を作るときの思考順序、思考プロセスが全く違っています。
ものの見方や文化の差も、実は言語の違いから来ていることが多いのだと私は感じています。

文章の単位で日本語を英語に、英語を日本語に置き換えるということ自体にもしかすると無理がある場合があるのかもしれません。

英語脳への切り替え

帰国子女のような真のバイリンガルと言われる人たちは、きっと何の苦労もなく、日本語脳と英語脳を瞬時に切り替えることが出来るのだろうと推察します。

ところが、頑張って何とか英語についていけるレベルの人は、英語で話すときには、完全に頭を英語モードに切り替えないと対処できないのだと、これは主に自分のことではありますが、そう思います。

私自身は、英語で会話する必要があるときには、完全に英語モードに頭を切り替えて、頭の中は英語の構文と英単語でいっぱいにして、何かを考えるときに、英語のルールで英語で考えるようにします。

それでやっと会話のスピードについていけるわけです。

そんなことで英語との格闘を乗り切ってきた経験から、英語脳を作るという考えに至ったのですが、そのために私の考えは、ヒアリングよりも英作文を重視する教育方法を取ることでした。

確かに日本人は、英語のヒアリングも苦手で、そのために「聞き流すだけで・・・」というように、ヒアリング重視の英語教育や教材が多いのですが、私の持論は、自分で思いつかない文章は、いくら耳を鍛えても聞き取れないということです。

日本人同士の日本語の会話でも、一字一句を聞き取りからだけでコミュニケーションしているわけではなく、文章を予測しながら聞き取ることで補完していて、だから、同音異義語を間違いなく聞き分けたり、ちょっと聞き取れなかったことも予測で埋めることができているのです。

耳だけ鍛えようとするのではなく、脳の使い方と耳の力を両立させていかなければなりません。

頭に浮かんだことを口に出す訓練も必要だと考えていました。
英語が苦手な日本人は、頭の中で文章を考えるのにも時間を使ってしまうのですが、脳から口に出すのも得意ではないことによって、たとえ脳ですぐに文章が出来ている場合でも、口に出すところでつかえてしまって、会話についていけなくなることがあります。

耳と頭、口と頭をつなげることと、頭の中を英語脳にすることが、日本人が英語をモノにするために必要なこととして、教育プログラムを作ったのです。

今でもその考えは正しいという自信もありますが、この業界は競争が激しくて、私一人の力では、とても太刀打ちできるものではありませんでした。

英語脳を鍛える英語教材

最近になって、ある言語学者の先生が、英語脳を作るというコンセプトで英語教材を作り、初級レベルの英語力を30日間という短期でアップさせることができる画期的なものが出来たという記事を読みました。

1. 文字を見ながら聴く
2. 文字を見ずに聴く
3. 文字を見ながら話す
4. 文字を見ないで話す

というのを繰り返すことで、目から脳、脳から口という連携を強化するという考え方で、英語脳を短期で育てるというプログラムです。

私が言うのはおこがましいですが、この言語学博士の考案した方法は、かなり有効だと思います。
少なくとも「聞き流すだけで・・・」よりは確実に成果が上がると思います。

英語をモノにするにはコツがあるというこの教材
こちらから参照してみてください。
30日間英語脳育成プログラム


私が推奨していた英作文力を上げる道というのは、それなりに時間のかかることなので、まずは、この先生のプログラムで英語脳を作りつつ、日本語と英語の構造の違いを理解して、英語での考えるプロセスを身に着けられるようになると、日本人の英語力強化ももっと進むのではないかと思います。

この先生のプログラムを私なりに解説した記事を書きました。

よろしければ参照ください。
https://growpeople.jp/2020/09/14/great_english/


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