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「MECE」…物事、要素をモレなくダブりなく分解する

何か問題に直面したとき、現状を調べて問題箇所を特定しようと試みます。
その際に、物事を「分解」することで問題解決のヒントになることが多く存在します。
その「分解」に対して、MECEを意識することで問題解決をより的確に行うことが可能になります。

<こんな人は必見>
✔︎上司への説明によく抜けがある人
✔︎GDや面接でうまくいかない人
✔︎意思決定する際に正解が導き出せない人

MECEとは

Mutually Exclusive(ダブりなく)
Collectively Exhaustive(モレなく)
の頭文字をとった略称です。
英語苦手サラリーマンなので、スペルや意味が違うよ!という場合は教えてください(笑)

翻訳の通り、MECEとは「モレなくダブりなく」を意味します。
例えば、以下です。

商材販売会社に勤める社会人3年目のAさん。
昨年の商材売上を分析するため、販売実績を調査して自分なりに分解してみた。
<顧客属性別に分解して分析>
①学生
②社会人
③定年退職した高齢者
④専業主婦

かなり荒い例ですが、Aさんは顧客属性別をうまく分解できているでしょうか。
答えはもちろん、NOです。
例えば、社会人として働く一方で大学院や通信教育に通う人は学生にカウントされませんでしょうか。そういった方は①にも②にも属するので「ダブり」となります。
また、学生でもなければ働いてもいない方はどこに属するのでしょうか。そういった①〜④に属さない人がいるので「モレ」となります。

こういった、ダブりやモレを無くして、あらゆる角度から分析するための思考が「MECE」です。

MECEとするための分解方法

大きく2つの分解方法があります。
(1)層別分解
(2)変数分解
上記を簡単にアウトプットします。

(1)層別分解
全体を複数の要素に分ける方法です。
例えば、「ご自身の会社に勤める方々」という全体を分解すると「性別(男性・女性・その他)」「年齢別(20歳未満・20〜40歳未満、40〜60歳未満、60歳以上)」などなど層別で分けることが可能かと思います。売上を分解するなら、季節別とかもありますね。上述の商材販売会社に勤めるAさんが行ったのも層別分解です。
層別分解では、不明項目がある場合や分解要素が思い浮かばないという時に、その他も使えるのでモレなく分解できますね。

(2)変数分解
全体を構成する変数に分ける方法です。
例えば、「売上」という全体は「売上=客単価×客数」という式に表すことができ、売上を「客単価・客数」に分解することが可能かと思います。売上を上げたいと思ったら、客単価を上げるor客数を増やすことに注力すればよいとなるわけです。
モレやダブりがないだけでなく、変数、数字として分解できるので、かなり説得力のある分析ができそうです。

MECEに分解できていない場合

MECEに分解できていない場合のパターンが3つあります。
以下の画像を見てもらうと分かりやすいかと思います。

画像1

左がダブりありのパターンです。A,B,Cは重なりもなく枠にきれいに収まっていますが、DがB,Cと重なっています。上述の商材販売会社の例でいう働きながら大学院に通う社会人がDですね。
中央がモレありのパターンです。AもBも重なりはないですが、枠に余白を作るくらい要素が足りていないです。
右がモレありダブりありという何も分析できてないパターンです...。
このようにMECEができてないとどういったことが起きてしまうのか、なんとなく想像はできると思います。
例えば、以下です。

鉄道会社勤務のKさんは新型ウィルスによる経営悪化を機に、売上向上のための分析として、顧客層別に分解してみた。
①沿線内での移動
②沿線内から沿線外への移動
③沿線外から沿線内への移動
沿線移動をもっと増やすためにイベント開催を実施して大コケした....。
別の鉄道会社が、④沿線外から沿線外へ移動する際にも売上向上が図れる施策に投資して成功した。

上述の例①〜③の分解方法は網羅されてるように見えますが、沿線外から沿線外という自社に関係なさそうな要素がモレており、ビジネスチャンスを逃しました。

MECEをする上でのコツ

(1)層別分解の「その他」を使う
その他を使うことは楽をしているように思えますが、理論上はモレがなくなります。
一方で注意しておきたいのが、全体の3割以上を目安として比較的大きな割合での「その他」活用は分解が荒くなるので気をつけましょう。

(2)切り分けて"意味のある分解"をすること
例えば、スーパーの売上を分析する際に、顧客層の年齢別に分解したり、時間帯別に分解したりすることは売上に直結しているので意味がありそうですね。
しかし、購入された商品を名前順に分解することはどうでしょうか。名前順に分解するので、モレやダブりはありません。しかし、売上に直結する分解かというと、かなりズレていますので、意味のある分解をしましょう。

まとめ

MECEという問題解決や現状分析時に、「モレなくダブりなく」要素を分解する手法を勉強したのでアウトプットしてみました。
分解の手法には、層別分解と変数分解があり、慣れればモレがなくダブりのない構成要素を導き出せると思います。
ビジネスだけでなく、就職活動や日常会話にもMECEは当て込むことができるので覚えておいて損はないかと思いました。

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