有償のライティング添削を受けた話

 これは、SKIMA内で提供されている柊コウタさんのノベルライティング添削を受けた時のお話をまとめた、ちょっとした所感です。
 一般的なクラウドワーキングサービスで提供されている添削やリライトとは少し毛色が違っており、対象層などちょっと特殊なものだったので改めてご紹介がてらに記事にしようかなと思った次第。

はじめに

 そもそも取り立てて個人のサービスを宣伝まがいの記事にしなくとも、それこそココナラでもSKIMAでも似たようなものは沢山あるじゃないかと言われるかも知れません。ですが、このサービスは明確に一般的なものとは差別化できるものだと太鼓判を押させていただきます。

 なぜなら……

  • 書くべき課題が最初にある

  • ターゲット顧客がPBWライターおよび志望者である

  • 実際のPBWライター業務に即した形である

 という特徴があるからです。

 そもそも、PBW(Play by Web:プレイ バイ ウェブ)ライターとはなんぞや? という疑問があるかもしれません。さほど認知度が高い訳でもなく、界隈の人口が多い訳でもありませんから無理もないことです。
 ですが、PBWライターは特に、副業としてそこそこの副収入を目指す人や、創作が好きでモチベーション高く文章をどんどんと書いていきたい人にとってはピッタリの創作活動の一つの形なのです。
 斯く言う私かもめ自身や、柊コウタさん(以後、柊さん とだけ書かせていただきます)もPBWライターとしてそれぞれにキャリアを持っており、現在進行形で多数のお客様から依頼を受けながら創作活動をするという恵まれた環境にあります。
 そんな、PBWライターの最前線にいらっしゃる柊さんが、ご自身のご経験やノウハウをフルに活用して、同業たるPBWライターに向けて文章をブラッシュアップするためのHow toを伝授してくださるのが最初に挙げたノベルライティング添削なのです。

 この記事ではPBWの詳細なご説明は、時間を取るので差し控えさせていただきます。ざっくりと、なりきりチャットやVRChat、MMORPGのような大多数と交流できる空間に、自分ならではのキャラクターや設定を持ち込める遊びがあるとご理解ください。そこに、いわゆる『ノベル』と呼ばれる商品があり、それを書いて発注者さんに納品するのがPBWライターの仕事です。

きっかけ

 もともと、私かもめと柊さんは同じプラットフォームで活動するPBWライター同士であり、お互いに交流もある間柄です。
(クリエイターやユーザー、はたまた運営との距離感がとっても近いのはPBW界隈の一つの特徴です)

 そのため柊さんの長年の実績や、日々納品される作品については目にする機会が多く、その文章力は憧れ、目標とするものとしてかもめには感じられておりました。特に、柊さんはプラットフォーム内でもトップレベルの受注実績を持っておられ、リピーターさんも数多く抱えている人気のライターさんです。

 また、柊さんはPBW以外のお仕事で、以前に校閲・校正のご経験もあるということを予てからかもめは伺っておりました。
 そんな柊さんが、PBWライティングの実務に即した添削道場のサービスを始める。それも、最初はお試し価格で請けていただけるとあって、せっかくの貴重な機会だからとお願いしたのが経緯となります。

添削のながれ

 PBWライターは、お客様から「こんなノベルを書いて欲しい!」というオーダーを受け、その内容に応じて1,000~10,000字程度のノベルを書いてお納めするのが主要な業務です。
 この添削道場も、実際のPBWにおける発注依頼文に即した形で課題が提示されます。

課題はこんな形で提示されます。実際のPBWでも、ライターは自由に創作するのではなく、登場人物や舞台設定、作品の雰囲気などについて発注者さんから指定があることがほとんどです。

 この課題に対して、設定された期日内に、設定された文字数でノベルを書くことが課題となります。期日がある、という点は自由気ままな創作活動とは大きく違う点となります。執筆にあたって、描写すべき事項の指定があらかじめ有ることの良しあしは書き手の好みによって違うかもしれません。

  • 期日がある

  • 文字数の制限がある

  • 描写内容の指定がある

 このような制約の中で、発注者さんの要望を最大限、文字という形にするのがPBWライターの役割となります。このライティング道場の場合は、2週間で2,000字以内に納めるというのがレギュレーションのようです。その他にも、書式についての指定などもあります。

 さて、課題を与えられた後で、実際に原稿を書いて柊さんに共有すると先ず1回目の確認が入ります。これは単純に文意や表現上の意図などの確認が主体なので、添削というよりは書いたものに対する追加の確認です。これに回答すると、いよいよ本番の添削となります。

実際にかもめが書いたものへの添削

 これまた1~2週間ぐらいの後に、柊さんからコメント入りの原稿が返ってきます。だいたい、こちらのノベルが2,000字に対して、2~3,000字ぐらいのコメントや添削ポイントが返ってくるようです。
 コメントの方が多いだなんて、なんだか贅沢ですね。

結果と所感

 最終的に返却されるコメント・添削の形式は、よくある添削サービスとさほど変わらないのかもしれません。基本的な誤字・脱字のチェックに加え、表現の揺れや不適切な表現に対するチェックが最初に入ります。
 その上で、提出された課題文に対する柊さんの感想(コース次第ですが、とてもたくさん褒めてくださいます。やる気出る!)や、更に表現を良くする為の提案、読み進めるうちに生じたコメント(つまり、発注者さんの率直な感想)が追記されています。
 課題文中のどこにどんなコメントが入っているのか、ひとつひとつ対応づけて確認することが出来るので後からの振り返りにとても助かりました。

 また、私自身も普段からそれなりにノベルは書いている方だとは思いますが、それでも手癖で書いていたり、さほど意識せずに繰り返しの表現になってしまったりしている部分をご指摘いただきました。
 普段はなかなか気が付くことが出来ないポイントをご指摘いただけるので、やはり第三者の目が入るというのは価値があります。

 あとは、これはもう私自身には関係がないのですが。

 課題の形式が、PBW各社さんから課される試験の形式とほぼ同じ、要求水準も恐らくほぼ同じなので……ここで練習しておくとライターの試験に受かりやすくなると思います。
 各社さんのライター募集・試験はひと月に1回や、間隔の長いところだとサービス開始時のみ、なんてものもあります。そんな貴重な試験の予行演習を手軽に出来るのはとても良いのではないでしょうか。

 この記事を書いた2023年10月現在、柊さんの道場は1回2,000円だそうです。PBWライターは自分自身で価格設定できることがほとんどですが、だいたい1案件1,000円ぐらいが相場なので試しに道場で揉まれてみても全然後から元は取れると感じました。

 なかなか参入者が増えず、狭い世間になりがちなPBW業界ですが、新しいサービスも2024年に向けていくつもスタートするようです。この記事がきっかけで、PBWを知らなかった方や、プレイヤーとしてだけPBWを遊んでいた方、ちょっとライター試験で躓いていた方なんかの背中を押すきっかけになれれば幸いです。

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