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SNSをやめたくなる理由

結論から言えば、「嘘つきばかりで嫌になる」からだ。

正論を述べていても、嘘つきとデマの信奉者に対処しきれなくなり、
発信を継続できない状況に追い込まれる場合がある。
残念ながらSNSでは、嘘を付いた方が多くのフォロワーを獲得し、
より広く情報を拡散できてしまう。※1

X(twitter)は、認証バッジを設けるくらいなら、
公式の「嘘つき認定」バッジも作ってほしい。
コミュニティノートの添付回数など使えば、やり方はありそうだ。
そう考えてみたものの事態は複雑だ。
嘘つきばかりだから、見つける作業は簡単だが、それを支持している
フォロワーの存在が厄介だ。認定阻止のために対立が生じるかもしれない。

「嘘つき」は他人を嘘つき認定する

困ったことに「嘘つき」にとって、他者に嘘つきのレッテルを貼ることは
信頼性の獲得に有利に働く。真実を見破ったかのような振りをして
他者に関するデマを吹聴しているだけで、フォロワーは納得する。
対立が生じた場合、嘘つき認定合戦が始まるかもしれない。

他人の揚げ足取りばかりを投稿しているアカウントが、
自分は、不合理なことしか言っていないのに、「論理的思考」を
持ち出して、他者を嘘つき呼ばわりしていて、さすがに呆れた。
ちなみに論理とは、必然的な関係といった意味しかないので、
それ自体が正しさの根拠にならない。

会話できない人認定

自己正当化のため論理が、排除や仲間外れに利用されている。
「この人は論理的思考ができないから話にならない」の会話パータン:
A「ラーメンを食べたよ、おいしかった」
B「チャーシュー麵おいしいよね」
C「寿司は食べなかったの?」
A「ラーメンの話をしていて、寿司の話を持ち出すのは論理的ではない」
B「そうだね」
 【ブロック】

C「回転寿司店に行って寿司を食べなかったのか聞いたらブロックされた」
D「あの人、おかしいからね」

SNSでは、この様なやりとりが繰り返されている。
揚げ足取りアカウントは、全体像とか、核心とか、本質から
逸れたところばかり着目して、捻りを利かせた気になっている。
些末な部分や関連の薄い事実関係を取り立てて、強調するのが特徴だ。
本質を突かれると浅はかさがバレて、しょうもない個性が損なわれる可能性があるので、過敏に反応してブロックしたり、攻撃的になる。

一般的な前提を共有しないというのは、クレーマーと共通している。
クレーマーの前提無視をネタにしている動画があった。

例示した会話パターンとは、逆の立場が設定されていて、前提を無視して言い分を飲ませようとしているので、クレーマーの異常さがすぐにわかるが、
SNSの文字だけのやり取りでは、おかしさに気づきづらい。
フェイントみたいなもので、最初から論点がずれていると、
前提が何なのか、第三者には判断しづらくなる。

嘘つき認定

嘘の種類は、大きく分けて2種類に分類できる。
デタラメ:
事実の捏造、事実関係が破綻した説明。
事実が不明確な話題は、嘘つきに都合の良い説明が成り立つ。
デマ:
他者を騙し、誘導するための作り話。
優越感や憂さ晴らし、不信感や不満の解消に訴える話題を作る。

嘘つきは、虚実を織り交ぜるので、切り分けには手間がかかる。
日常会話の中でも極まれに、論理的であるかを争う場面はある。
このような場面での論点は、
1.論理的に正しい関係を指摘し訂正すること。
2.論理的に適切な表現に文章を添削すること。
一つの嘘に対して、二つの観点から訂正しなければならず、
そのための労力が大きくなる。

それだけではなく、嘘つきが反論してくるのも面倒だ。
嘘つきとの論争の場合は、論点を共有しないので、
正論が通らず説得にならない。聴衆の関心は侮辱と人格攻撃だから、
基本的に拒否か、拒絶の姿勢を取ることが適当である。
しかし、この対応ではデマの拡散を阻止できない。

嘘つきとの関り方を記事にしています。

まとめ

ユーザーが努力しても、デマの打ち消しは限界がある。
偽情報によって、人身に危険が及ぶこともあり、
SNS事業者の対応が求められるが、有効な対策には
思い切った改革が必要となりそうだ。

※1
SNSのサービスの性質上、デマの方が有利な状況がある。
・速報性
皆の関心が集まっている間に、内容を吟味せずに話題に乗ろうとする。
未確定の事態について、あれやこれやと意見を交わすには適しているが、
気づかないうちに、デマの拡散に加担してしまう。

・個人の認識
個人の気持ちの表明が先行して、事実は重視されない。
匿名性によって、現実社会では表明できない悪意を肯定する投稿に
反射的に共感を示してしまう。

・ファクトチェック
正しい情報を提供するインセンティブが低い。というより
一般のユーザーにとって、そんな労力を払う必然性がない。

そのような事情を反映しているのか、以下のような研究結果がある。
「真実が伝わる速度は、虚偽の6倍の時間がかかる。」

https://www.science.org/doi/10.1126/science.aap9559



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