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『口喧嘩日本一』を自称しています

「ワイは、日本一口喧嘩が強いんだー」
どう勘違いすれば、このような発言に至るのだろうか。とても不思議だ。
そこで、「口喧嘩王」発言に至るまでの背景をシミュレーションしてみることにした。

そもそも「だから何」という話なので、理解しがたいのは当然で、
よほど、イキり散らかしすぎて自慢することがなくなって、言い出すなら、
まだ可愛げがあるが、いい大人が公に発信していることなので、
当人が本気で信じていると思うと、目も当てられない残念さがある。

それに、ターゲットを一方的に侮辱して、暴言を吐くところだけを見て、
口喧嘩自慢を信じているフォロワーが一定数存在するから質が悪い。
昨今の、自分で勝手に日本一を気取る、自称「口喧嘩王」に
間違ってキッズが憧れないことを願うばかりだ。とはいえ、
おそらくは永遠に「自称」が外れることがない称号だろうから、
そんなに心配することでもないだろう。※1

SNSでイキり散らかして他人に迷惑をかけるだけのクレーマーの
成れの果てが、自称「口喧嘩王」である。※2
つまり実際は、クレーマー達を引き連れたお山の大将なのだ。

クレーマーがイキって、いやがらせ行為を見世物にし始めると
犯罪予備軍とか、いたずら少年、ひねくれ者、暇人が集まってくる。
その野次馬に煽られて、要求にこたえようと暴言をまき散らす。
今度は、クレーマー大将が聴衆を煽りだすと、それに呼応して、
追従する者が現れ、普通のモラルを持った人を敵視してカルトと化す。

クレーマー集団の大将になるには、それなりの権威が必要だ。※3
意地の悪い奴らを率いるには、性格の悪さをひけらかし
虚勢を張るだけでは、物足りないので、お墨付きが欲しくなって、
自分で「日本一」の称号をでっち上げて名乗りだす。
これほど、図々しい考えは思いついたとしても、世間から
バカにされることを嫌って、一般人は易々と口には出せない。

クレーマー大将が日本一を公言するのは、誇大な承認欲求が強制的な形で
「承認の要求」として現れたものだろう。
自分はこれだけ多くの子分を引き連れるほど有能だから、
日本一と言っても過言ではない。
「ワイは、日本一口喧嘩が強いんだー」と
誰も期待していない結論を口走ってしまう。その内心は、
自分にひれ伏す者どもは、王として畏怖しなければならない。
それなら宣言しよう。「我こそは口喧嘩王なり」という流れだ。

「口喧嘩自慢」の惨めさ

・誰がどう見てもダサい。
 「性格と口の悪さ」という自慢にならないことを誇って強がっている。
 何とも言われぬ惨めな姿に、客観的に気づけないところがダサ味を増す。

・やたら好戦的で身勝手な振る舞い。
 社会一般では、よっぽどの理由がなければ、喧嘩にならない。
 それをわざわざ、喧嘩を吹っ掛けるのだから、非常に迷惑な存在である。

・引くに引けない。
 大風呂敷を広げて、イキがることが唯一の取り柄なので、
 前言撤回したり、弱音を吐いたり、謝罪したり社交的な振る舞いは
 許されない。独裁体制を敷かざるを得ず、弱腰だとみなされれば、
 同類から粛清の対象とされかねない。

・クレーマーの子分という絶対にうれしくない立場
 口喧嘩自慢を真に受けて、従っているボンクラ。
 性格が悪い者同士が集まって愚痴をこぼすくらいなら構わないが、
 いい年こいて駄々っ子なので、関わる人みなが不幸になる。

クレーマー集団は、相手が困惑して対応に苦慮しているところを見て喜び、勝ち誇るような卑怯者の集まりなので、大将が新しいクレームを発信するのを大人しく待ちわびている。大将は、ターゲットに関するデマを流布し、言いがかりをつけて、侮辱し始めると、後方から追い打ちをかける。
こんな最低のコンテンツを積極的に継続視聴していたら、
性格が悪くなって、現実に悪影響を及ぼしそうなものだが、
元からモラルも、常識も、自分の意思も持っていないので、
クレーマー集団が世間から嫌悪されていることに気づかない。

クレーマー集団の主な活動:
大将はクレーマー達を引き連れて、迷惑行為を見せびらかす。
・注目される意見を主張する人がいれば、喧嘩を売って誹謗中傷し、
 発言を封殺する。
・正規の手続きを踏んで実施されている活動に難癖をつける。
・SNSにデマ情報を流し、業務妨害、迷惑行為などの工作活動を行う。


※1
一体、どうやって日本一が決まるのか、
参加者は、発声練習したり罵り合って練習するのだろうか。
「今週末は、河原で口喧嘩の特訓しようぜ」とか、
中学生がキャッキャやっている様子を想像するのも馬鹿らしいが、
結局、本当のけんかになって解散するのが落ちだ。
地方予選とか、参加者が少なすぎて、会場運営の人が毒づきそうだ。
昔は、テレビでも出演者同士が口喧嘩をする番組というのが、
いくつかあったような気がする。優劣を判定して、勝敗を決めるものや
会議形式で、複数人が罵り合っていたような感じだろうか。
過激な表現の割に、ごちゃごちゃして意外と印象に残らないもので、
何を話していたかとか、一切記憶にない。まして、
誰が口喧嘩が強かったとか、全く関心なく視聴していたように思う。
視聴者からすれば、ワイワイ騒いでいる雰囲気だけ楽しんでいただけで、
自称「口喧嘩王」も、いずれ忘れさられる存在なのだろう。

※2
この記事で扱う口喧嘩自慢というのは、
毒舌芸人とか、トラッシュトークをする格闘家とか、
ラップバトル(MCバトル)に参加しているラッパーとか、
真っ当に本業を持って、パフォーマンスの一つとして
口喧嘩を披露するプロフェッショナルは当てはまらない。
彼らには最終的に、本業で決着をつけるという不文律があるので、
虚勢を張るだけの口喧嘩自慢と混同してはならない。

※3
普通の人はクレーマーと積極的に関わりたいとは思わない。
「日本一」だとイキっても、まともに取り合ってくれる対戦相手は、
そうそう見つからないので、とりあえずフォロワーに実力が
バレることは避けられる。
一事が万事、この様に決着を先延ばしにすることで、
リーダーの権威は辛うじて保たれ続けているのである。
誰かに正論を言われた場合は、自称「口喧嘩王」の勝手な解釈を述べて、
勝利宣言し、勝った気になっている。しかし、勝敗の判定基準を後から
自分で作って、言い訳しているに過ぎない。

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