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2023.5.21
2023.5.21
うつくしいものに触れることのあまりのうつくしさに
身動きが取れなくなってしまったあのときの私は
山なみのむこう
しらみゆく空のかなたを見つめながら
いつまでもあなたの腕のなか
このあたたかいやさしさのなかで
とどまっていたいと願っていた
いつか終わる
終わってしまうことをわかっていたから
ほのかにただよう桃色のなかで
じっとうごかずに
終わらないでほしいなんてちっぽけなことば
いつまでも私たちの指のあいだをすりぬけるから、
少しでもながく
このうつくしいうつくしい光を
あなたのとなりで見つめていたい
もう幼くなんかない
あなたは若くもないかもしれない
それでも上気したこの頬を
とおくから差す光の反射で
かがやかせながら
つよく
つよく
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