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『子ども白書2023』ができました【1】(もくじあり)特集「いま、子どもの声を〈きく〉」

 子ども白書は、1964年の創刊以来、児童憲章の精神にもとづき、子どもたちが安心して暮らし、豊かに育ち合っていける社会の実現をめざして刊行を続け、59冊目を迎えました。

 『子ども白書2023』の特集テーマは、「いま、子どもの声を〈きく〉」です。深刻化する少子化やコロナ禍で加速した子育ての困難の解決を目指し、本年4月に「こども家庭庁」が設置され、「こども基本法」が施行されました。「子どもの権利」の保障が明記され、「子どもをまんなかに」というコンセプトのもと、子どもや子育てしている人の声を聴きながら当事者目線に立った政策を進めていくことが目指されるなど、期待は大きい半面、これまでの子ども政策の民営化や規制緩和の動きをふまえると、直ちに方向転換するものであるのかどうか疑問も多いでしょう。

 「子どもの声をきく」は、子ども白書がこれまでも大切にし続けてきた根本理念です。特集は、「声をきく(聴く、聞く)とは」「きく手法とは」「おとなの構えとは」「子どもの生の声から学ぶ」「これまでの歴史的実践や外国事例に学ぶ」などの切り口で多くの論者とともに考え、子どもに関わる実践現場や施策づくりに関わるみなさんにも役立つものになるよう努力しました。

 また、「子ども最前線」では、部活動の地域移行、宗教2世の子どもたち、広がる学校給食無償化などの直近の子どもに関連する重要問題を鋭く分析されています。「子どもをめぐるこの1年」(健康・医療/家庭/福祉/保育・学童保育/司法/学校/地域社会・まち/文化/ジェンダー・セクシュアリティ)は、各専門領域でご活躍の現場関係者、研究者を中心に総勢50名を超える方々の幅広い論考で構成されています。
 
 学生・院生を中心とした若者メンバーで構成される「若者チーム」企画としては、昨年に引きつづき「興味のたねまき」をお届けします。若者の生きづらさによりそう作品・活動を紹介しています。毎年好評のカラー綴じ込み子ども生活関連年表。裏面には、国立成育医療研究センターコロナ×こども本部の「こどもから学ぶ こどもの気持ちや考えの聞き方」「こどものSOSに気づいたら」を掲載させていただきました。

「とびら」ページには、子どもの詩が載っています。装画を担当してくださったすがわらけいこさんのすてきなイラストとともに、お楽しみください。

 次回から、『子ども白書2023』の内容を一部公開していきます。

『子ども白書2023』もくじ1
『子ども白書2023』もくじ2
『子ども白書2023』もくじ3
『子ども白書2023』もくじ4
『子ども白書2023』もくじ5
日本子どもを守る会編『子ども白書2023』
(画像をクリックすると購入ページにとびます)

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