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言葉は羽虫の羽ばたき
SNSを見ると目に入るのは、歩くだけで地形を変える巨人の足である。
トンカツを食べたのを上げるだけで何万RT。キラキラとした日常を送り、みんなから注目される。はじめたてのときは影響力のつよい有名人ばかりが目に移るものだ。
しかし、その前に僕らは自覚しなければいけない。
それはそんな巨人たちに比べたら、僕らの影響力は羽虫に過ぎないということだ。
それを周囲は僕らに教えてはくれない。さらには、彼らのように大きくなるために、目立つ模様にするよう促したり、巨人にピタッと貼り付いて耳障りな音を流すように促す。
しかし、それは羽虫が巨人に変異するための方法ではない。羽虫が羽虫を呼んで交わり、数を増やすための生態系のための戦略に過ぎない。
いつしか、自分たちは巨人になろうとしているのでなく。自分よりほんの少し大きな個体に飼われて家畜にされていたことに気づく。そこに嫉妬や憎悪が生まれ、自分もその立場になってやるんだと考える。
巨人を夢見たあの頃を忘れ、見上げようとせず、ほんの少し高いところから見下ろすことを考えるのだ。
これを防ぐために、自分が自分に過ぎず、だからこそ自分であれる。そのことだけは忘れないようにすべきだ。
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