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きなこが乳房炎で亡くなりました。

2023年8月28日 朝4時30分
きなこが亡くなりました。
6年と6ヶ月の短い一生でした。
昨日の朝から急に体調を崩し、
夜の3時に苦しみだして
あっけなく旅立ってしまいました。
徳島家畜保健衛生所に遺体を連れていき、
最後のお別れをしてきました。
これは前日に撮ったきなこの最後の写真です。

前日まで元気に草を食べ、いつもと変わらず私に甘えていたので今も現実を受け止められません。
徳島家畜保健衛生所での検査解剖の結果、乳房炎から細菌が内臓に達したのが死因とのことでした。子どもを産んでいないきなこの乳房が大きくなった時点で対策をするべきでした。何度も搾乳を試みましたが何も出ず、見た目は元気なのでそのまま様子を見てしまいました。8月27日の夜に激しく絶叫して苦しみ始め、深夜なので体をさすってやる他はどうする事もできず明け方に息を引き取りました。メイに続いて苦しませた挙句に死なせてしまい、今も痛みで絶叫する声が耳から離れません。私の過ちを繰り返さないよう、この記録をヤギ飼いの皆さんの参考にして頂ければ幸いです。

8月27日の朝までは、きなこはいつもと変わらずとても元気でした。朝6時にオーツヘイを与え、食欲もおしっこもフンも普通の状態でした。

朝8時半にたまちゃんとあんこが放牧の催促に来ましたが、きなこだけが出てきません。おかしいと思いヤギ小屋に様子を見に行くと、きなこはうずくまったままウーンウーンと小さく唸り声を上げていました。慌てて家畜獣医に電話しましたが用事があるからと往診を断られ、もう一軒のヤギを診てくれる犬猫のクリニックは日曜定休で連絡がつきません。ネットでお世話になっている静岡の獣医さんから簡易ポカリの作り方を教わって飲ませ、それからはずっと横について、きなこの体をひたすらさすってやるしかありませんでした。

お昼過ぎにはだんだん唸り声が大きくなってよだれを垂らしはじめ、深夜の3時頃には体を激しくよじって絶叫するようになりました。その苦しみ方は2年前にメイが亡くなった時と同じです。翌日に獣医が来てくれたとしても助からないと直感的に思いました。それから1時間半ずっと声を上げて苦しみ、4時30分頃に両足を突っ張って痙攣した後、力が抜けておしっこが流れ、ゆっくりと息を引き取りました。私はきなこが完全に冷たくなるまで体をさすり続けました。

叫び声が近所にまで聞こえていたようで、隣のご夫婦が心配して様子を見に来てくださり、ご主人が80kg近いきなこの亡骸を車に乗せるのを手伝ってくれました。家畜動物は亡くなった後、家畜保健所での解剖調査の義務があります。8時半に連絡を入れ、きなこを保健所に連れて行きました。あとでお隣の方が教えてくれたのですが、出発する時たまちゃんとあんこは車が見えなくなるまでずっと見送っていたのだそうです。

その日の夕方に家畜保健所から連絡があり、乳房炎から細菌が内臓に広がったのが死因ではないかとのことでした。きなこは2年前から子を産んでいないのに乳房が大きくなり始め、何度も搾乳を試みましたが透明の液体が少し出るだけで、熱も変色もなく触っても痛がる様子もないのでそのままにしてしまいました。それが私の失敗です。最初に乳房が大きくなった時点で獣医に相談すれば何とかなったかも知れません。

遺体は解剖後、保健所の方ですぐに焼却処分となります。お骨も何も残りません。

※この写真は27日の午前中に苦しみ始めた直後、
獣医さんに送るために撮影しました

とうとう、たまちゃんとあんこ
2人きりになってしまった。

どんな出来事があってもこの子たちは
お腹が空くし、大量のおしっこやフンをします。
草刈りや小屋掃除、乳搾りに追われていると
何となく気が紛れます。

きなこと私。
毛艶も良く元気だったのに
この3ヶ月後にまさか旅立ってしまうとは…。
生まれてから私の入院の日以外は
1日も欠かさずずっと一緒でした。

おもちに変身するのが得意なきなこでした。

子ヤギの頃のきなこ。
最期は産まれた時と同じ場所で旅立ちました。

マッサージが得意なきなこでした。
温もりがまだ背中に残っています。


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