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米国のテーパリングの見通し

6月30日現在の我々の見通しでは、米連邦準備理事会(FRB)は、まずいわゆるテーパリング、つまり、量的緩和のための資産増加のペースダウンについて、今夏から今秋にかけてシグナルを出す、つまり条件などを話し始めるとみています。具体的には、8月26日〜28日に開催されるジャクソンホール会議という国際経済シンポジウムでパウエル議長から発言があるかもしれません。その後実際のテーパリング、資産買付額を減らして保有資産の増え方を調整するのは、今年の12月ごろ、さらに政策金利を引き上げるのは、2023年の中頃と予想します。また、テーパリングが市場に与える影響は小さいと予想します。すでにこのような日程は多くの人に予想されているし、FRBが変更したければ慎重に市場に伝えていくと思います。2013年5月の「テーパー・タントラム(緩和縮小に伴うかんしゃく)」という似た時期の混乱を気にする投資家もいらっしゃいますが、当時理事であったパウエル議長は市場のお金の流れが変わるようなことがないように意識しているはずです。当時は金利の急な上昇になってしまいましたが、株式市場への影響はごく短期的で、その後の上昇トレンドに影響を与えていないと思います。今回のテーパリングも、経済の正常化に応じた、緩やかな金利上昇につながるとは思いますが、市場の混乱は予想していません、長期の株式投資のスタンスを変える必要もないと思います。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕

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