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BizOpsとは?3つの分野と必要なスキル

BizOpsとは経営陣によるビジネス戦略(Biz)と現場のオペレーション(Ops)をつなぐことでオペレーショナル・エクセレンスを築く方法論です。

経営陣が描いた戦略を素早く正確に現場のオペレーションに反映する。そして、現場から得られた知見をデータで正しく経営にフィードバックする。

経営の意思決定は、正確な現場データを得ることでより効果的になり、説得力のあるものになるという好循環を目指します。

この記事では、このような抽象的なBizOps概念の解像度を上げるために、実際の求人票や実務経験を基に、帰納的にBizOpsの輪郭を明確にしてみたいと思います。

また、世の中にはXX-Opsという言葉があふれています。そしてこれらもその業務範囲の解釈は統一されてなく、境界線が曖昧です。今回はそれらXX-Opsの体系化も合わせて行いました。

BizOps業務に従事している方や、これからBizOps業務を目指したい方、そしてBizOps部門の設置を検討している経営者の方の、頭の整理にお役に立てば幸いです。


はじめに

私は株式会社hacomonoでBizOps部門の責任者をしています。2022年4月の部署設置当時は社員3名の組織でしたが、2024年6月現在は社員8名の組織になりました。

hacomonoは、SaaS製品を提供するシリーズCラウンドのスタートアップ企業です。2023年4月までに累計64.5億円の資金調達をし、これからぐっとビジネス体制を整備してスケールさせようとしている段階。その中で私は、経営が安心してアクセルを踏んでスケールできるための内部体制作りを専門としています。

まだまだ国内において認知が少ないBizOps業務。曖昧な業務分野だからこそ関わる経営陣や、営業・CS部門・コーポレート部門などのマネジャーとBizOpsがどのような役割を担う部署かの共通認識をつくり、上手に活用してもらうことが重要になります。

ここから、本題のBizOps業務の範囲について整理していきます。

BizOpsの業務範囲

はじめに実在する1つの求人票を紹介します。象徴的な例としてわかりやすい記述のあったGoogle社のBizOps求人をピックアップしました。そこに記載された期待役割を引用して意訳しますと、

期待役割
 BizOpsチームは、Googleの経営陣が選定したやっかいなビジネス上の課題を引き受けて解決策を見出す少人数チームです。定性・定量のビジネスデータを収集・分析した上で、説得力のある解決方針を経営陣に伝え、現実的な実行プランに落とし込み、現場部門と連携してプロジェクトを推進します。

・Google経営陣から課される、抽象度が高く複雑なビジネス上の問題解決を推進します
さまざまな利害関係者の巻き込みと合意形成を行い、プロジェクトの実行計画を構築します
・現場部門と緊密に連携し、新たな経営方針を日常のオペレーションに落とし込んで運用可能にします
・全社の業務KPIをモニタリングし、現状の潜在的な課題を特定して部門の枠を超えた改善提案をします

Google careers : Associate, Business Operations and Strategy(現在は掲載終了)

"経営陣からのやっかいな課題(thorny business challenges)"という言葉が象徴的ですね。特定の部門に落とし込まれる前の、抽象度の高い複雑なイシューを扱うことがメインになるようです。

他の求人も複数調べてみて共通する要素としては、

  • 抽象度が高く複雑なビジネス上の問題解決を担う

  • ステークホルダーを巻込み、コミュニケーションと合意形成を行う

  • 現状を調査し、集めたデータを分析し、As isとTo beを描く

  • 既存のオペレーション体制を見直し、生産性を改善する

  • 社内向けコンサルタントでありピンチヒッターとして活動する

というような職務を担う役割として認識されているようです。

したがって海外に端を発する"BizOps"という業務は、一義的には経営陣からの、やっかいで抽象的で複雑な問題を解決する"よろず屋業務"を指すと言えます。

細分化される3つの専門BizOps

"よろず屋"がBizOps業務の本質だという理解の上で、世の中にたくさんのXX-Opsが生まれている通り、この"よろず屋"BizOpsは、得意分野を限定した専門職として大きく3カテゴリに細分化されている模様です。

攻めの分野を切り出したSalesOps、守りの分野を切り出したRevOps、そしてデータ活用を切り出したDataOpsです。

この細分化構造は、さながら管理部門における"総務"のようです。会社の規模が小さい(10数人程度)のうちは、総務は人事・経理・情シスなど全てを兼ねた超よろず屋部門です。そのうち、経理部門が独立し、人事部門が独立し、、と分割し、最終的には経理、財務、労務、採用、人材開発、情シス、法務、ファシリティ、内部監査、経営企画、IR、広報、、などと細分化され、総務には庶務機能だけを残すか、中核のよろず屋機能を残すかの変化を遂げていきます。

ちなみにXX-Opsでもう1つ有名な言葉としてDevOpsという概念があります。ただ私の知る限り、DevOpsは業務分野というよりは、ソフトウェア開発における方針です。コードを書く開発部門(Dev)とコードを本番環境にデプロイして運用する運用部門(Ops)で垣根を作らず、お互いの工程を意識した業務をしていきましょう、という"考え方"の側面が強いように思います。

DevOpsにセキュリティを足したDevSecOpsなどもしかり、ソフトウェア開発や組織作りにおける考え方や、その考え方の実践を支援するITツールのカテゴリ名を指しているように思います。

ですのでここでは取り上げず、業務分野として特定の業務や部門活動を指すXX-Ops類に絞って、ここからは3つの具体的な専門Opsについて掘り下げたいと思います。

攻めのBizOps : SalesOps

1つ目はSalesOpsです。こちらもまずは具体的な求人票を紹介します。バーティカルSaaSとして2021年9月にIPOした米国"Toast"社の求人に記載された期待役割を引用して意訳しますと、

期待役割
 このチームは営業パフォーマンスを最適化する責任を負います。顧客あたりのMRRを増やすために、Toastが持つ複数製品の販売戦略を調整し、新規営業チームとアップセルチーム全体で最大の成果を上げる販売体制を構築します。

・すべての新製品のパイロット販売と大規模展開をサポートするための戦略を構築し、収益を拡大する
・営業活動を進化させ、製品の複雑さが増しても受注ペースを高く維持できるよう支援する
・ビジネス成果を高めるために、システム、BI、営業、マーケ、CSなどの主要関係者との連携を主導する

toast careers : Senior Manager, Business Operations(現在は掲載終了)

この業務は、日本企業の従来の名称で言うと、営業企画、営業推進、営業支援などが担っているかと思います。The Model型の分業体制が広まるに連れて、この期待役割にあるような営業強化の役割は、日本でも海外に倣った名称の求人も多くなってきました。

攻めのBizOps、4つの小分類

攻めのBizOpsであるSalesOpsは、ブレイクダウンされた役割に固有の名前がついています。

  • ノウハウ型化やトレーニングに比重を置いたSalesEnablement

  • テック活用やデータ分析に比重を置いた狭義のSalesOps

  • リード獲得から商談化までのデマンドジェネレーションのプロセス整備に比重を置いたMarketingOps(M Ops)

  • カスタマーサクセスにおける活動の生産性工場に比重を置いたCS Ops

このあたり、日本でも書籍がどんどん出ていますし、各分野でソートリーダーシップを取ろうとする動きが強まっているように感じます。より具体的な業務範囲や解釈はそれらの方々にお任せして、ここでは概要をまとめると、

広義のSalesOps業務とは、営業の生産性を向上させ、会社のトップライン(売上)を最大化するための業務を担う業務であり、いわゆるSalesOpsやSalesEnablementとして更に細分化されている業務分野だと言えます。

守りのBizOps:RevOps

2つ目です。こちらもまずは具体的な求人票を紹介します。SaaS企業の代表として名高い米国Salesforce社の本社求人に記載された期待役割を引用して意訳しますと、

期待役割
 このチームは、急激な成長に耐えうるスケーラブルで効率的なQuote to Cashシステム(営業が見積を提示してから、顧客が発注、製品受領、継続的な更新、請求、支払いをするまでの、製品の価値提供プロセス)を構築します。

・関係部署を巻き込んで、販売戦略をサポートする最高レベルのQuote to Cashシステムを定義・構築する
・組織全体の主要な機能(財務、製品、エンジニアリング、IT、販売)と提携して、プロジェクトの優先順位を調整する
・内部統制プログラムを監督して、コンプライアンス要件をナビゲートし、リスクとガバナンスを監視する
・新たな問題やインシデントからの学びを基に、オペレーションプロセスとシステムを継続的に改善・自動化する

Salesforce careers : SVP, Revenue Growth & Automation(現在は掲載終了)

このRevOpsの解釈は特に幅広いです。SEOで上位にヒットする日本語のブログ記事を見ていると、レベニューオプスとはSalesOpsの拡張系として、マーケティング部門やCS部門までを巻き込んで収益最大化を担う役割という説明も多く出てきます。(どうもHubspotがそういった攻めのRevOps解釈の源流のような印象です)

そういった攻めの解釈で業務定義・組織運営されている会社もあると思います。一方で海外求人を網羅的に見てみると、共通して出現するのは攻めの要素よりもむしろ守りの要素です。攻めのSalesOpsとの対比を鮮明にするためにもここではRevOpsは守りの要素として解釈しています。

そして、RevOpsを象徴するキーワードが"Quote to Cash(QTC)"です。海外のRevOps求人には多くのケースでこのQTC業務が期待役割に含まれています。

Quote to Cash(QTC)とは

QTCとは法人向けのBtoBビジネスにおいて、見積もりから入金までの一連のプロセスをシステム化し、ガバナンスを聞かせ、効率化していく業務のことを指しています。

消費者向けのBtoCビジネスと異なり、BtoBビジネスは見積もりを提示してから入金するまでのプロセスが非常に複雑です。

一方、BtoCであればこのプロセスは比較的シンプルなものになります。例えばAmazonでの商品購入プロセスを想像してみますと、消費者は、AmazonのWebサイトに掲載された商品にアクセスし、誰にでも公平に公開されている販売価格を確認して注文ボタンを押し、配送先や支払い方法を決めたらその場で決済まで完了します。

この手続きは全てオンライン上で行われ、非常にシンプルでリードタイムが短いプロセスとなります。これら消費者向けのプロセスは"Order to Cash"と呼ばれて区別されます。

これに対しBtoBのQTCプロセスでは、はじめのQuoteの段階だけで十分に複雑です。この分野を支援するCPQというITツールが存在するくらいに。少し具体的に掘り下げてみます。

Quote業務を構成する"CPQ"

まず見積もり業務のはじめの要素として、製品構成(Configure)が複雑です。特にIT製品のような分野では、個別の会社ごとの要件に沿って提案する製品構成を変える運用が一般的です。

ここには通常、提供側の企業が定めたルールがあります。A商品を提供する際にはサブとしてB商品もつけなければならない、A商品とC商品は同時に提供できない。3種類の松竹梅なパッケージプランに加えて、期間限定のパッケージプランが、、などなど。

それに対応する価格(Price)も複雑です。多くの人が暗黙で知っている通り法人向けビジネスにおいて定価はあるようでありません。提供先の属性や交渉状況により値引き価格が調整され、その承認は値引率に応じて企業が定めた職位の役職者にて行われます。

どんな顧客に、どんな製品構成を提供するとき、どの職位が何%までの値引きができるのかを企業は定めますが、そのルールはビジネスが拡大するにつれて複雑になります。

最後に、その製品構成・価格に対応する取引条件を定めた見積もり(Quote)をドキュメントとして提示します。製品明細、単価、数量、価格だけが記載対象ならば話は早いのですが、そこに組み合わせに応じた取引条件や告知事項(通常、見積書の備考欄や別添の提案書、個別契約書に記載されます)があるため、ここも複雑になります。

ここまででようやくQTCのはじめのステップである"Quote"が完了。このあと、発注(Order)を受け、受注内容を製品部門(サービス部門、カスタマーサクセス部門)に正しく伝達して製品を納入し、請求(Bill)を行い、顧客が支払い(Pay)、入金管理を経て収益認識(Cash)となります。

この記事では深堀りしませんが、Quote以降も企業ごとに複雑な調整事項や事務手続きが入る分野です。この後半分野は"FinanceOps"として更に専門特化しているケースもあります。

Quote to Cash(QTC)とRevOpsのまとめ

まとめるとQTCとは、この一連の流れにおいて企業が許容した製品構成や価格、取引条件に沿って、営業が逸脱なく取引内容を設定し、効率的に顧客と認識の齟齬なく合意して入金してもらうまでのプロセス整備を行う業務を指します。その業務の性質上、ガバナンスや会計分野が隣接しますので、コーポレート部門との関わりも多くなります。

つまり守りのRevOpsとは、QTC業務に代表されるプロセス整備・ガバナンス強化など、組織が安心してスケールするためのガードレール整備の業務と言えます。

分析のBizOps:DataOps

最後の3つ目です。現代の企業活動において、データ活用の重要性は高まるばかりです。このデータ活用を担うのが分析のBizOpsであるDataOps業務です。

企業におけるデータ活用とは

データ活用の専門家であるブレインパッド社によると、データ活用は企業を人体に例えると、さながら"2つの神経"のようなものだと説明されています。

データによって、外界で起きている活動を企業が素早く正確に認識するための"感覚神経"が1つ。もう1つは、データから得た認識をもとに脳が判断したアクションを、素早く正確に外界に作用させるための"運動神経"

更に踏み込むと、脳が個別の判断を必要としないような型化できるアクションはテクノロジーによって自動化されます。あたかも脊髄反射のように。感覚神経から直接運動神経を操作して、即座に適切なアクションを実行すると同時に、脳が処理する情報量を必要最小限にします。更にはいわゆる機械学習技術により、そのアクションの精度は学習され改善されていきます。

この2つの神経構築とデータ処理の高度化・自動化により、データが外界と企業間をなめらかに巡り、効果的なアクションが取られている状態を目指す取り組みを"データ活用"としています。

DataOpsの期待役割

このデータ活用の考え方を土台に、具体的な求人票の内容を見てみたいと思います。この分野のサンプルとしては、2021年時点で企業価値9,000億円を超えた急成長SaaS、ServiceTitanの求人票に記載された期待役割を引用して意訳しますと、

期待役割
 このチームはCFOの下で、ビジネス分析、組織調整、および持続的な体制構築において重要な役割を果たします。営業部門を中心に複数部署と連携して、全社的なプロジェクト推進を担うことに加え、経営陣と密連携してタイムリーな洞察ができる全社の業績測定システムを構築し、ファクトに基づいた信頼できる意思決定を支援します。

・会社全体のKPIの測定・レポーティングを行い、全社目標に沿って正しく成長できているかを分析・可視化する
・経営陣と協力して現場目標を財務計画に合わせ、ビジネス全体の投資収益率を分析・可視化する
・データサイエンスとビジネス分析により、現場の運用を最適化してスケール可能にするオペレーション体制を作る
・強力なパイプライン生成エンジンを構築し、データとシステムを活用して成果を高めるグロース体制の構築を支援する

Service Titan : Senior Vice President, Business Operations & Analytics

前述の比喩に当てはめると、"タイムリーな洞察ができる全社の業績測定システム"が感覚神経の整備、ファクトに基づいて"現場の運用を最適化してスケール可能にするオペレーション体制"が運動神経の整備、と言ったところでしょうか。

裾野が広がる一方で、高度化するDataOps

DataOps業務は、BizOps業務の土台となる取り組みです。そのため、先に挙げたSalesOpsやRevOpsにおいても部分的に関わることがあります。そして最近の法人向けシステムはカスタマイズが容易になっているため、このDataOps分野の主役はエンジニアだけではありません

SalesforceやKintoneに代表される業務システム基盤を使えば、非エンジニアでもそれなりの集計表やダッシュボードを構築することができます。さらに、ChatGPTなどの生成AIを使えば、BigQueryにデータを定期アップロードし、複数のテーブルをかけ合わせたデータマートを作るようなクエリも生成してくれます。

BtoBビジネスのように、限定的なトラフィックしかないシンプルなビジネス構造であれば、エンジニアリングスキルが高くないビジネス系の人材でも少ない勉強量で一定のDataOps業務ができるようになっており、データ活用の裾野が大きく広がっています。

一方で、多くの消費者向けビジネスのようにデータ量が多く複雑な場合はそうはいきません。

顧客体験の大半がオンラインで行われるようになっているため、Webやアプリなどのフロントシステムを整備し、裏では複数のチャネルをまたぐ顧客行動を統合してデータ管理するCDPを構築し、個別の消費者の状況に応じて自動的にメールや通知を送り分けるMA系のシステムでオペレーションを組む。そういった大規模なシステムを構築するには高いスキルを持ったコンサルタントやSEが必要になります。

データ分析をするにもひと苦労。複数のシステムからSQLなどのコードを書いてデータを適切につなぎ合わせ、データフローを構築して定期的にデータを分析用の外部DBに取り出す設計をする。サーバ負荷やバッチサイズにも考慮して本番環境の負荷が大きくならないように配慮する。専用の分析環境を構築できるエンジニアが必要になります。

さらに、マシンラーニングやディープラーニングに代表される複雑なアルゴリズムを用いたデータ解析処理や、予測や数理最適化に代表される複雑な数理モデルを開発するような場合には、データサイエンティストや機械学習エンジニアと呼ばれる人工知能系のエンジニアが不可欠となります。

DataOpsの推進に求められるスキル分類

一般社団法人データサイエンティスト協会によるスキル定義によると、データサイエンティストに必要なスキルは3カテゴリに大別されます。

データサイエンティストに求められるスキルセット
1.ビジネス 力(business problem solving):課題背景を理解した上で、ビジネス課題を整理し、解決する力
2.データサイエンス 力(data science):情報処理、人工知能、統計学などの情報科学系の知恵を理解し、使う力
3.データエンジニアリング 力(data engineering):データサイエンスを意味のある形に使えるようにし、実装、運用できるようにする力

一般社団法人データサイエンティスト協会:データサイエンティストに求められるスキルセット

まとめると、分析のDataOpsとは、これらのデータサイエンティストスキルをバランス良く持ったチームを組成し、企業がデータ活用できる体制を整備する業務を担う、データ活用のプロフェッショナルとしての業務だと言えます。

国内におけるBizOps求人

海外においては、ここまで紹介したGoogle、Toast、Salesforce、ServiceTitanのみならず多数のBizOps求人が公開されています。

日本においてもBizOpsと明示された求人が増えてきました。このnote公開当時は4社ほどしかありませんでしたが、2024年6月現在は30社以上見つかります。

その中から特に、企業の上流から関われそうなハイレイヤーなポジションをいくつか紹介します。

株式会社マネーフォワード 事業企画(横断BizOps)

ミッション
ビジネスカンパニー全体の顧客価値を最大化する、統一的販売戦略の立案とオペレーション構築を行います。各プロダクト・各組織成長を支援しつつ、横断的な視点でビジネスカンパニーとしての事業成長を強く推進します。

業務内容
各事業部を横断して課題解決を推進していく企画組織の、新規立ち上げの募集になります。現状はビジネスサイドのオペレーション最適化支援を中心に立ち上げつつ、下記のような役割/機能を強化し、解決できる事業課題の幅を広げていく予定です。下記の役割の中で、得意な部分やキャリアを考えつつ業務をお任せしていきます。(全てこなせる必要はありません)
 -Sales & Marke Ops:ビジネスサイドのオペレーション最適化
 -Strategy:事業課題の特定、戦略・戦術立案~実行支援
 -Data Management:データの見える化・活用推進、定量データ分析による事業運営のPDCA支援
 -Sales Planning:横断での販売戦略立案~実行支援、ナレッジ活用

事業企画(横断BizOps)

Chatwork株式会社 事業企画_Ops企画(BizOps)

ミッション
BizOpsとは戦略をすばやく現場のオペレーションに反映し、実行から得られた知見を定性・定量データで正しく経営にフィードバックし、フレキシブルかつスピーディに軌道修正できるオペレーショナルエクセレンスの構築をMissionとした組織です。

業務内容
事業横断で各事業の戦略実行を伴走していきます。戦略のKSFに基づいたKPI設計、コンディション可視化、施策検証、Ops構築など役割は多岐に渡ります。
戦略の実行は軌道修正の連続です。実行を通じて得られた事実や情報に基づき、施策(場合によっては戦略)の軌道修正まで支援先部署と協力して支援します。
(具体例)※御本人の専門性に応じてお任せする領域は調整いたします。
・支援先組織のKPI設計、KPIマネジメント支援
・BI設計やKPIレポートによるコンディション全体像の可視化、データ分析に基づく示唆出し・提案
・マーケ/ セールス施策の実行Ops設計(MarketoやSalesforceの設定、改修要件整理なども含む)
・リードジェネレーション・ナーチャリングにおけるステージ設計/実装
(新規サインアップ→有料化→顧客社内の横展開を見据えた最適なCRM設計)
・Marketing ↔ Inside Sales ↔ Field Sales ↔ Customer Success の組織連携の調整
・ROIやUnit Economics(CAC÷LTV)に基づく事業横断でのリソース配分調整

事業企画_Ops企画(BizOps)

株式会社ソーシャルインテリア 【事業企画/BizOps】 経営幹部候補

ミッション
SaaS立ち上げのBizOpsとして、事業のミドルバック機能を横断的に管轄頂きます。PMF、事業グロースに向けて、ビジネス戦略を起点とした戦術立案、オペレーション設計、マネジメントに対応いただきます。立ち上げ当初は少数精鋭のため、自ら課題特定とチームメンバーを巻き込んで実行までリードすることも期待します。

業務内容
直近では、事業のKSFである、家具・インテリア業界のカタログ情報を、当社で内製開発したシステムへと登録を加速度的にすすめる中での、全体進捗の見える化、QCD管理、ワークフロー設計、人員採用、外部パートナー選定など、「日本中に流通する、あらゆる家具・インテリア情報が最も鮮度高く提供できる」ための、企画・実行を自ら主導していただきます。また、事業フェーズや人員構成、得意な領域、キャリアを考えつつお任せしていきたいと考えます。
−Data Management(家具データベースの企画・マネジメント)
−Strategy、Business Development
−Sales Enablement
−Customer Relation,Customer Success

【事業企画/BizOps】 経営幹部候補

株式会社hacomono BizOps_事業企画

ミッション
BizOps本部は全社を横断するプロジェクト企画・推進チームです。今回の事業企画ポジションは、ビジネスの横断的なイシューと対峙する幅広い役割を担います。開発側と連携しプロダクト企画〜ビジネスのGo to Marketプランを推進いただくと共に、営業向け資料の作成・更新、導入後のプロダクト改善フィードバックなど、現場に踏み込んだ業務OPSも担当いただきます。

業務内容
- 市場調査
- 業界の実情リサーチ
- ユーザーインタビュー
- プロダクトの販売計画立案
- 営業戦略の立案・支援
- 営業マテリアル制作
- 社内外の関係者を巻き込んだプロジェクト推進
- 事業計画(予算作成)

BizOps_事業企画

BizOps屋に必要なスキル

最後に、BizOps業務を担う"BizOps屋"を目指す場合に、必要なスキルについて紹介します。こちらも、各社の求人表に記載されている内容をもとに共通点をまとめますと、

メンバークラス
・業務効率化や改善への強い意欲
・積極的なコミュニケーション能力
・ロジカルシンキング
・BizOpsで良く使われる業務システムの構築・活用経験
(Salesforce、MAツール、BIツールなど)
・QuotetoCashプロセスに関するドメイン知識

リーダークラス
・戦略的思考力
・構造化スキル
・プロジェクトマネジメントスキル
・経営コンサルティングまたはその他の同等のビジネス戦略の経験
・データサイエンス能力
・あらゆるレベルの利害関係者との提携、影響力、調整力
・内部および外部の監査人と協力した経験

全てを兼ね備えている必要はないと思いますが、この中のいくつかに当てはまるスキルを持っている人は活躍のチャンスがあります。

BizOps屋に向いている性格・気質

もう1つの側面、スキル面とは別に"肌に合う"という観点で、経験上BizOps屋に向いてそうな人の性格や気質を挙げてみますと、

1)カオスを紐解いて体系化するのが好きな人
BizOpsの"よろず屋"は、総務的なよろず屋とは異なります。すなわち、便利でホスピタリティの高い何でも屋というよりも、他の人では処理できない複雑で曖昧なイシューを受け取れる何でも屋です。スキルもそうですが、そういった局面の采配を任されることに知的好奇心が反応し、学習欲が高まり、解決に向けて情熱を燃やせる人は肌に合うと思います。

2)データとテクノロジが好きな人
BizOpsとは切っても切り離せないのがデータとテクノロジーの活用です。BtoBビジネスであればSalesforceはそのど真ん中。Salesforceを活用し、MAやBIとつなげ、現実世界をデータの世界に美しく写像するデジタルツインを構築することに情熱を燃やせる人は肌に合うと思います。

3)オーダーメイドのプロジェクト立ち上げが好きな人
BizOpsは究極の非定型業務です。今年担当した仕事は来年はもうやっていないかもしれません。毎年のように新しいチャレンジをし、必要なスキル・知識を学習し、新しいステークホルダーとの信頼関係を築く仕事。そういった新奇性に知的好奇心が反応し、情熱を燃やせる人。逆に言えば同じ仕事をしているとすぐに飽きてしまいがちな人とも言えますが、新しい環境にキャッチアップする負担を負荷と感じないような人は、肌に合うと思います。

BizOps屋のキャリアアップ

ここまで見てきた通り、BizOps屋とは別の言い方をすると"ゼネラリストのスペシャリスト"とも言えます。

BizOpsでキャリアを積んだ先には、特定部門のマネジャー業務に就くのも良いですし、時にその業務役割からChief Other Officerとも呼ばれるCOO(Chief Operating Officer)としてCEOを支える組織の№2を目指すのも良いでしょう。テクニカル領域に長けた人であればCDO(Chief Digital Officer)を目指すこともありえます。

仮に転職するとしてもBizOpsで培ったこれらのスキルと経験があれば、事業会社でもコンサルティング会社でも高い需要があることは、直近で転職活動を身としても、強く確信を持っているところです。

BizOpsの仕事内容がもっとよくわかる弊社メンバーのnoteや記事


BizOps業務のまとめ

ビジネスパーソンとして一般的なキャリアは、特定の分野で経験を積み、特定の分野のプロフェッショナルになっていく道が多数派です。

特に転職による中途入社者が多くを占める会社では、職種別の採用を進めている結果、部門をまたぐ異動の機会は少なくなり、ゼネラリストの活躍の機会は一見して少なっているように見えます。

そのためジョブローテーションなどによって幅広い業務を経験したものの特定の専門性に自信が持てないゼネラリストの方は、「自分は何の専門家なんだろう」と不安になることもあるかもしれません。しかし、そういったゼネラリストの人だからこそ活躍できる分野として、大きなチャンスがあるのがBizOpsだと思っています。

今後、BizOpsの認知が高まり、実践例やノウハウやシェアされて流通し、書籍にまとめられていくことで、会社経営にとって強力なBizOps部隊がいることが重要だという認識が広まってくれたら、ゼネラリストの活躍機会はより広がるかもしれません。

私もBizOps業務に身を置くひとりとして、まずは"国内最強のBizOpsチームの1つはhacomonoだよね"と思ってもらえるようなインパクトのある仕事を重ね、得られた知見を世に公開していき、BizOps業務の認知向上に貢献していければと思っています。

世のゼネラリスト達が埋もれず、もっと活躍できますように!