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【番外編】舞台『同窓会』観劇について

いつもありがとうございます!舞台『カミシモ2』を見て、和田琢磨FCに入会し、ファンクラブ先行で舞台を観に行った28歳男です。カミシモ2ではありませんが、今は特に動きがないので、出演者の別の舞台の観劇録を残させていただきます。本作は、円盤発売等控えており、ストーリーが非常に重要ということでネタバレ禁止であり以下閲覧注意です。まあ、そこまで核心に迫る内容ではなく、大好きな和田琢磨氏について書くので、大丈夫です。


舞台『同窓会』について

概要・出演者等一覧

期間:2023年1月11日(水)~1月15日(日)
場所:マリーグラン赤坂 +リアルタイム同時配信 +アーカイブ配信
脚本・演出家:ほさかよう
出演:玉城裕規、和田琢磨(カミシモ2・岬一碧役)、三浦涼介、陳内将(カミシモ・現多英一役)、定本楓馬、松島勇之介
日替りキャスト
石川凌雅、星元裕月、武子直輝、高橋健介
【上演コンセプト】
同時多発、没入型の新感覚演劇ハイブリッドイマーシブシアター
結婚式場を会場とし、役者と同じフィールドに観客が座り、演者の”同窓生”として参加する。また、主会場のほか別室でも同時進行で演劇が進んでおり、一度の生観劇だけでは全貌を知ることができない。また、配信にはコメント欄が用意されており、自分たちもコメントすることで劇中に参加している感覚が得られるつくりとなっている。
円盤、テレビ版でどのように編集するのかに期待。

あらすじ

大学を卒業してから数年後。同窓会で、久々の再会を果たしたかつての登山サークルのメンバーたち。卒業前の最後のキャンプで、転落事故によって亡くなった『彼』を懐かしみながら昔話に花咲かせていた。そこへ突如、『彼』を名乗る人物からメッセージが届く。『僕は殺された。どうか真実を』同窓会を舞台にしたサイコサスペンス!緊迫した密室空間で次々に起こる悲劇!
同窓会公式HPより

本作から考える舞台装置という構造について

あらすじは避けますが、和田氏は山登りサークルで死んだ男の親友として、周りのいざこざや疑心暗鬼について終始異論を唱えるなど、死んだ男の側に立つ役でした。
取り急ぎ本作全体の話からさせていただくと、サイコサスペンスということで、全ての役が複層的に描かれていて、役者それぞれのパートに入ると、割とすぐにシリアスな裏面がむき出しになります。演者の激しい感情の爆発演技もしくは、虚無的演技が、ストーリー進行を成立させているものでした。

個人的主観ですが、劇体験に求める要素として、①観客がストーリーもしくは演者の演技力を通して登場人物の言動に感情移入して入り込める、もしくは②瞬間的なストーリーもしくは演技が観客それぞれの普遍的な真理に到達して現実世界の異化を行う―のいずれかがあります。
本作は、むろん、現実空間のように演者が地続きでその場にいるし、キャストも話しかけるなどしてくるので、現実と虚構の狭間にいるような体験になるので、強制的に②が行われる感じもあります。なんというか、Twitterの観劇録を見ていても、その仕掛け方は賛否わかれている感じです。
それはこのネタバレ禁止という、普段、観客側がある意味暴力的に、感想吐露を行い、①や②を開放することで、共感、もしくは分解し、狭間から現実に脱出するような「鑑賞体験を消化する行為」を、禁止されているからなのかなとも思います。
また、感情移入について言えば、例えばブロマイドも買うようなその役者のファンとすると、登場した時点で感情が一体化していることもあるとすると、なかなかこう、そこでくらったクソデカ感情体験を具体的に言語化させてもらえないのは、心苦しいところがあるのではないかとも思います。
正直、ネタバレというか自由な感想の電磁的送信はいいんじゃない…?と思う次第です。

最後に、逆に、いつもの、観客席と舞台という切り離された空間が一種の支配的な空間なのかと思うと、その構造を反転させられる感じで、それは普段の観劇をこそ観劇だと思う私のようなタイプからすると結構気難しさにつながる次第であります。
脚本のほさかよう氏は、テレビドラマ版『ひぐらしのなく頃に』の脚本を担うなどしていたという。

和田琢磨氏について

なにより、感激したのは和田琢磨氏の演技でありました。
私は、
A 刀剣乱舞シリーズ

B 首切り王子と愚かな女

C カミシモ2

で和田氏の演技を見ています。
Aでは、風流を愛し、なかなか出さないけれど心の奥では仲間を思っている役。Bでは、莫大な感情をもてあましながらも一直線な兵士の役。Cでは、キャリアや創造に葛藤しながらも前に進む役でした。
3つの役には心根の真面目さ、そのベクトルがいかにいびつな方向でも、ということで、和田氏の屈託のなさという演技が出ておりました。
本作においては、前記、登場人物の誰かから殺されたとされる男から「親友」と位置付けられつつ、冒頭から「エリート路線に進む小者」という自己紹介もしており、感情移入しやすいひょうきんであっけらかんとした役だったのですが、見終わるとこう思わせるのがとてもうまい演技でした、ということまでをここに記したいと思います。
もちろん、他演者らの演技もあったので際立ったということも加味しながらも、右往左往する戦局と、観客としてその場にいさせられる気まずさがピークに達した中で行われる和田氏のハイライトでもある演技のシーンでは非常に引き込まれ、胸をうたれました。

カミシモ2で、そうした葛藤は描きにくいと思いますが、ある意味で、あのラストワルツのネタでボケ役の中で「森林伐採」「ナンパするやばいやつ」など、まあ普通はしないものを芸人役としてしっかりと表現していたあれは本当すごいな、と改めて思いました。
インタビューを見直していて、いろんな役をしていることを語っていました。

――今後の展望や目標について教えてください。
 いまデビュー11年目になりますが、3年ぐらい前からTVドラマをやらせてもらえるようになり、いろんな種類の演技に携わってくることができました。今後も、応援してくださる方に、「次はこう来たか!」と思ってもらえるような新たな境地を常に目指せる役者になりたいです。具体的にいうと、大河ドラマへの出演や声優などで、これまで培った表情や声を追求していきたい。
Column厳選「いい男」大図鑑

「次はこう来たか!」と私はとっても思った舞台でした。とても素敵でした。

余談

妻と行ったのですが、帰り道に妻は「大河ドラマにわだっくまが出るまで応援しよう!」というKPIを設定していました。なんだそりゃと思っていましたが今、ブログ書くので上記インタビュー見て、本人と一致してて「うそ」と大声を出しました。
応援しています!!

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