なぜJ2でポゼッションサッカーは勝てないのか?

こんばんは、神セーブです。
僕はフベロ監督がジュビロで目指したポゼッションサッカーが好きでした。

しかしコロナ禍で超過密日程になった2020年シーズン、毎週水曜日に試合が組まれる中、トライ&エラーをする時間もなく、結果が出ずにフベロ監督は解任されてしまいました。

そして2023シーズン、ポゼッションサッカーをスタイルとしているチームが軒並苦しんでいるJ2。

首位は堅守速攻型、大型補強をした町田ゼルビア。
2位以下はこの通り。

下位でポゼッションスタイルを志向しているのは伊藤彰監督のベガルタ仙台、
クラモフスキーを解任したモンテディオ山形、
ゼ・リカルド監督を解任した清水エスパルス、
最下位に沈む徳島ヴォルティスです。

なぜJ2ではポゼッションスタイルは勝てないのか、考察していきます。

①カウンターチャンスの放棄

現代サッカーにおいて、トランジション(攻守の切り替え)が重要視されています。

なぜなら相手からボールを奪った瞬間こそ最大の得点のチャンスだからです。

ボールを奪った直後は相手ディフェンスも整っておらず、そこでカウンターがうまくいけば得点になりやすい。

しかしカウンターアタックのリスクとしては、ボールをすぐに相手に奪われてしまう可能性も高いのです。
そのためポゼッションスタイルのチームは速攻をせずにバックパスを選択し、ポゼッションを優先しがちです。

その間に相手ディフェンスは帰陣して守備ブロックを形成。
得点チャンスは作りにくくなります。

ポゼッションスタイルでも上位にいる大分、ヴェルディ、山口は相手を引き込んで裏のスペースを狙う、擬似カウンターを取り入れていたり、奪った後はまず裏のスペースを狙うことを意識しているように見えます。

今シーズンのジュビロもまず裏のスペース、ショートカウンターを狙い、次の選択肢としてポゼッションから擬似カウンターという形かなと思います。

②カウンターで失点しやすい

ポゼッションスタイルで攻めるチームは両サイドに広がり、CBを残して前に行きがちです。


そして当然ディフェンスラインも押し上げ、裏には広大なスペースが。

●のスペースで起点を作られて失点するパターンはポゼッションスタイルのリスクです。

静岡ダービーの後藤啓介のゴールもまさにこの形。

③中央でチャンスを作り出せる選手が必要

ポゼッションして敵陣に押し込んだ時に、守備側は中央を固めて守備ブロックを形成します。

そうなってくるとサイドからクロスを上げて攻撃するパターンが多くなりますが、それだけでは守備側は守りやすいので、中央でチャンスを作れる選手がいると、得点の確率は上がります。

中央の狭いエリアでも正確なトラップ・パスができ、意外性のあるプレーが出来る選手がいないと、あまりビッグチャンスが作れない事が多い印象です。

山形は山田康太が昨シーズンまでは違いを生み出していましたが、今シーズンは柏へ移籍。
それが痛かったか。

④個の能力が必要

ポゼッションサッカーとはGKからボールを繋いで攻撃するスタイル。
そのため11人全員が一定のテクニックを備えていないといけません。


しかしここはJ2。能力の高い選手はJ1に引き抜かれていくのが宿命。
ポゼッションをしようとして、相手プレスを受けボールロストしてカウンターで失点などよくある話です。

東京ヴェルディの1点目・4点目はそんな形から。

パススピードも速いパスを出す、そして受ける事が出来ないと厳しいです。

ポゼッションサッカーの場合、両サイドを目一杯広く使い、サイドに揺さぶることで相手ディフェンスのズレを作ることも多くありますが、速いサイドチェンジが出来ないとディフェンスはスライドが間に合ってしまいます。

センターバックもカウンターを受けた際に守り切れる守備力、走力が必要ですし、
サイドの選手も突破力が必要になってきます。

J2でポゼッションサッカーをやりながら、勝つことが難しいのはこのような理由からだと思います。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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