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映画「フジコ・ヘミングの時間」

先日、たまたま立ち寄った施設に映画館があり、上映作品を見ると、ピアニスト、フジコ・ヘミングさんのドキュメンタリー映画が並んでいました。当初、見るつもりはなかったのですが、その時はなんとなく見ておかないといけない気分になり、鑑賞することに。

調べたら、フジコ・ヘミングさん、先月21日に92歳で亡くなっていたようですね。映画自体は、2018年に公開されたドキュメンタリー映画で、追悼上映だったようです。

遅咲きの有名なピアニスト。愛想もそんなに良くない風変わり。
フジコ・ヘミングさんには、そんな印象を持っていたのですが、
彼女の日々を追ったこの映画はとても素晴らしいものでした。

以下は、映画のあらすじです。
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日本人ピアニストの母とロシア系スウェーデン人のデザイナーである父との間に生まれ、母の手ほどきによって5歳からピアノを習いはじめたフジコさん。父との別離、厳しい母のレッスン、ハーフへの差別、貧しい留学生活や聴力喪失など、数々の苦難に見舞われても、夢をあきらめずに進んだフジコの人間性と音楽に迫る。
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映画の随所に登場する猫たちや犬もフジコさんの人生には欠かせない家族として登場します。

この映画を観ると、フジコ・ヘミングさんの葛藤や苦難に比べたら、どれだけ自分が恵まれているか、そしてまだまだかを教わるきっかけになります。

フジコ・ヘミングさんは生涯に渡りピアニストでしたが、その人生は演奏を通じて常に自分と向き合う孤独なものだったのが映像から伝わってきます。そして、時にそんな孤独や寂しさも悪くはないのだと思わせてくれる映画です。

占いやスピリチュアルといった精神性に精通している人たちにも共通した孤独があると思います。(孤独を感じない常に陽気な方もいますが…)。
「楽しい時が幾分かあったら、それでいいじゃない」というフジコ・ヘミング節は日々の鑑定に向き合う人たちも共感できる部分かもしれません。


映画の冒頭にフジコ・ヘミングさん?らしいメッセージが印象的でした。

他人とは違う変わった人生を歩んむかもしれませんが、それはそれで受け入れながらな楽しくやっていく方が苦しくはないのかもしれません。

フジコ・ヘミングさんの代表的なラ・カンパネラ」。
「ラ・カンパネラ」とはイタリア語で「小さな鐘」のことらしいですね。

「ラ・カンパネラ」で思い出すのは、昔、Youtubeで観た佐賀の漁師、徳永義昭さんですね。フジコ・ヘミングさんの「ラ・カンパネラ」に感動して52歳でピアノを始めた方で、楽譜が読めないのに7年以上も「ラ・カンパネラ」一本を練習して、実際にフジコ・ヘミングさんの前座も務めた方です。

この方を追った映画もこの秋に公開予定のようです。
Youtubeに乗っているので、ご興味のある方はこちらもぜひ!

フジコ・ヘミングさんを偲びながら、この映画を鑑賞できてよかったです。制作された製作陣の方々にも感謝です。

というわけで、いろいろありますが、日々、正直に生きたいですね。

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