見出し画像

反転授業動画公開(9):比較制度第9週「比較福祉制度」

反転授業の予習としての動画を公開します。比較制度の第9週「比較福祉制度」の講義です。

講義の概要
1.福祉国家とは
2.福祉国家の3類型
3.日本という例外「開発主義国家」
4.構造改革と「開発主義国家」の解体
5.政権交代:民主党政権の登場と挫折
6.安倍政権と福祉政策

エスピン・アンデルセンの「英米型」「欧州大陸型」「北欧型」の福祉国家の3つの類型を説明し、日本がどれにも当てはまらない例外であることを示す。

日本は、国家が直接国民を支援せず、公共事業によって企業を通じて雇用を維持することで支援する「開発主義国家」と呼ばれるモデルである。それは、高度経済成長を実現した。

しかし、東西冷戦の崩壊、経済のグローバル化で世界的な大競争に直面した日本は、構造改革を求められ、世界的な大競争に晒された企業は、企業による福祉の提供を次第に縮小した。

それは、多数の福祉を受けられない層を生むことになり、それを補うための政府による福祉の拡大にもかかわらず、「格差の拡大」など日本独特の深刻な問題を生んだ。

民主党政権は、「こども手当」「教育無償化」「高速道路無償化」「戸別農家の所得補償」などを打ち出し、初の「社会民主主義的政権」を目指したが、財源不足に直面した。

安倍政権は、「開発主義国家」的なバラマキを異次元で行う「アベノミクス」を断行したが、途中から方向転換し、社会保障・子育て対策・女性の社会進出・外国人労働者受け入れなどの拡大に向かった。しかし、保守の限界を露呈してもいる。

尚、この予習後の教室での「質疑応答ライブ」は、今学期が終了し、受講生の課題提出が終わった後に、公開予定です。

「反転授業」がどのようなものかの説明はこちら。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?