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紹介したいnote記事「眠れるスフィンクス」

冬月剣太郎 猫詩人🐈さんの「眠れるスフィンクス」という記事を紹介します。

過去に置き忘れた魂の手帳を取りに
時を遡ろうとして
何事もやりすぎてしまうわたしは
眠れるスフィンクスを起こしてしまった
おかげで四千五百年分の人類の喜怒哀楽が
わたしの小さな心の容器に雪崩れこんできて
宙を舞う詩の蝶の鱗粉で
いまにも窒息してしまいそう

眠れるスフィンクス| 冬月剣太郎 猫詩人🐈 (note.com)

「過去に置き忘れた魂の手帳を取りに時を遡ろうとして、何事もやりすぎてしまうわたしは、眠れるスフィンクスを起こしてしまった」

 「過去に置き忘れた魂の手帳」とは何でしょう。前世の記憶でしょうか。輪廻転生があるとしたら、私たちは何度も生まれ変わっているはずですが、それを取りに行けるとしたらどんなに良いでしょう。

 作者はそれをやりすぎてしまい、スフィンクスの時代までさかのぼったようです。退行催眠でしょうか。どうやるのかとても気になります。

「おかげで、四千五百年分の人類の喜怒哀楽がわたしの小さな心の容器に雪崩れこんできて、宙を舞う詩の蝶の鱗粉でいまにも窒息してしまいそう」

 「四千五百年分の人類の喜怒哀楽」って途方もない数ですね。現代の私から遡って4500年前の私まで、その間にどれだけの私の記憶があるのでしょう。

 人が死んでから何年後に生まれ変わるのか、あるいは、あの世においては時間の概念がないのかも知れません。とにかく、膨大な記憶だと思います。

 それ故に、私の体の中にそれが入り込んできたら、オーバーフローしてしまうのは必然です。その溢れ出た記憶(言葉)が、私の周りの空間を埋め尽くすわけですから大変です。

 そう言いながら、楽しそうにしている作者の様子が目に浮かぶようです。

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