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紹介したいnote記事「君に花束を|詩」

Amuさんの「君に花束を|詩」という記事を紹介します。

「君に花束を」

嘘が嫌いだと言った君は
誰よりも嘘つきな僕に恋をした

そして、
僕を嫌いだと叫ぶ君は
何よりも僕を必要としている

嘘つきな君に
僕は、薔薇の花束を贈ろう

君に花束を|詩|Amu (note.com)

 私は「美しいもの」が好きです。四柱推命にしても、いろいろと飾り立てる阿部泰山流よりも、「Simple is Best」で余計なものを省いた高木乗派が好きです。

 この詩を見た時、「美しい」と思いました。普段は小説を書いていて、詩の何たるかもよくわかっておりませんが、直感で「wonderful!」と思ったのです。

 この詩は三部構成になっています。

「嘘が嫌いだと言った君は、誰よりも嘘つきな僕に恋をした」

 まず、「君は〇〇した」と言う風に、過去形にしています。

「そして、僕を嫌いだと叫ぶ君は、何よりも僕を必要としている」

 次に、「君は〇〇している」と言う風に、現在進行形にしています。

「嘘つきな君に僕は、薔薇の花束を贈ろう」

 最後は、「僕は〇〇しよう」と言う風に、未来形にしています。

 三段階が心地良いのは、私だけではないはずです。中学時代に少しだけ三段跳びをやった事がありますが、最後の踏み切りが決まった時は何とも言えず快感です。

 「小・中・大」「陸・海・空」と言う風に、三段階に慣れているからでしょうか。

 「僕」は、嘘が嫌いだと言ったくせに「誰よりも噓つきな僕」に恋をした「君」の事を揶揄やゆしています。「僕も嘘つきだけど君も嘘つきじゃないか」と。「僕を嫌いだ」と言いながら、「僕を必要としている」と。

 そんな「嘘つきの君」に「僕」は、「薔薇の花束を贈るよ」と言っています。薔薇の花言葉は「あなたを愛しています」です。薔薇の花束と言えば、愛の告白やプロポーズにぴったりです。

 しかし「僕」は、自分の事を「誰よりも嘘つき」だと自覚しています。彼の告白を彼女は信じる事が出来るのでしょうか? 彼は何のために薔薇の花束を贈ると言うのか、それがとても気になります。

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