『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』が楽しかった

最近アニメ映画が楽しく、「なんだか評判が良いらしい」というふわっとした動機から、映画クレヨンしんちゃんを観に映画館へ足を運びました。

しんちゃんの映画といえば、昔友人宅のビデオで見た「嵐を呼ぶジャングル」をはじめ、「オトナ帝国」や「ヤキニクロード」あたりが思い浮かぶ人間だったんですが、今回それがすっかり塗り替えられてしまったという印象です。
最近のしんちゃんの映画ってこんなに面白かったのか。

以下軽く映画の感想です。ネタバレのない範囲で。

ミステリーについて

方々で言われていることですが、この映画、かなりミステリーしてます。
ミステリーとあまり縁のない人生を送ってきましたが、情報の出し方や、それによるミスリードの仕方がとても上手いなあと。

今回映画の中で起こる一連の事件の、違和感みたいなものには気付きましたが、犯人がまったく予想してなかったところから出てきて、大変驚きました。
でも振り返ると確かに、クレしんらしいトンデモ要素もあるものの、しっかりその真相に至る描写がされているんですよね。すごく楽しい。

未視聴の方は、ぜひ犯人は誰だろうとワクワク推理しながら見てほしいです。

青春について

前述の「ミステリー」と、「青春」の二要素がびっくりするくらい綺麗にまとまっているのがこの映画の凄いところ。

体験入学というシチュエーションを使って、しんちゃんと仲間たち、とくに風間くんとの比較的近い将来の関係を示唆しており、物語は序盤からわりと不穏です。
しんちゃんたちと仲良くなる魅力的なゲストキャラクターたち、例えば明るくて親切なチシオちゃんなども、影のある面が展開の中で示されており、これらが物語としてどういった解決を見せるのかも大きな見どころでした。

物語のクライマックス。カスカベ防衛隊だけでなく、ゲストキャラたちも一緒になって力強く青春するところが、熱く、楽しく、青春を過ぎた身としては少し切なく、大変お気に入りです。

私はこの映画を、「すべての人の青春を肯定するもの」と位置付けました。
きっとこの映画を観た大人は、自分の学生時代を思い出し、恥ずかしがりながらも、以前より当時のことが好きになっているんじゃないかと思います。

ロロちゃんとチシオちゃんとサスガくんすき。

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