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妊娠中にやっていた「週刊人体をつくる」のこと

それは2016年のことである。

結婚1周年を目前にのんべんだらりと妊活していた私は、妊娠した。
発売されたばかりの「ペルソナ5」を連日徹夜でプレイし、明け方になったら通勤バイクがぶっ壊れた旦那を職場へ送迎に出ていた頃、このズボラ主婦はついに大当たりしたのである。

半年くらいタイミングを取って妊活。
そろそろ諦めて仕事探すか…と思った月に限ってお生理様が来ない。
1週間、10日。そろそろ2週間…もしや。
生まれて初めて妊娠検査薬を使った10月末、私の人生に燦然と輝く青い線(陽性反応)がお小水によってもたらされた。
その日めたくそに言い争いをした夫と私だったが、ハイタッチして喜びを分かち合う。翌日小躍りしながら産婦人科へ向かったのは、まあ言うまでもない…。

週刊人体をつくる 誕生

そこからは産婦人科で医師に毎回「げ、元気ですか〜!?」と聞いてしまうボンバイエこと妊娠初期妊婦あるあるがスタート。
初期なんぞ胎動もないし、生きてるんだかどうだか分からん。エコー写真見ても「このひしゃげた袋に赤ん坊の素が…?」「ぐ、グレイ…?👽」としか思えぬ。
しかも次の検診まで何週間も空くのだ。
その間に何かあったらどうすんの!?不安である。めっちゃ不安である。恐る恐るウェブサイトを検索する。
「妊娠●週」…関連語に「流産」「障害」「中絶」…超不安。マジでやめろ。やめてください。

この不安を払拭するにはTwitterで公言するしかない!!

2016年11月14日、「週刊人体をつくる」ここに爆誕。

別にデ●ゴスティーニとか●シェット・コレクションズ・ジャパンの回し者ではない。当方、元書店員である。現役時代は分冊百科の雑誌に散々苦しめられてきたので、シャレで名付けてみた。
ちなみに妊娠カレンダーの週数が変わる毎週水曜日発刊。

週刊人体をつくる &当時の舞台裏

週刊人体をつくる(全40号予定)絶賛購読中です
2016-11-14 
※体調不良ツイートにおめでた?と聞かれて。
週刊人体をつくる、現在11号のキットを作成中です…組み立てキットものは人によって難易度が違うというのを身にしみて経験しております…
2016-11-23
※妊娠について色々調べ始めた頃。出産に至らなかった経験談を読んで鬱々している。
絶賛挑戦中の週刊人体をつくる、
第12号の発売が近づいて参りました。
12号〜15号までの連続特集は「ついにクライマックス!胎盤を完成させよう」です。
既に臍帯の部品は組み立てが終わり、本体も蒲田くんから3頭身の宇宙人に進化しております。最近はシャドボクが趣味のもよう。元気です。
2016-11-27 
※シン・ゴジラを観に行ったらしい。ちなみに同じ日にゴーストバスターズも観た。
週刊人体をつくる、無事12号を入手しました。 赤さんが人体錬成陣からいなくなる心配がガクンと減ったそうです。つわりもすっきり…は全然してないですが、これから楽になると信じる。 手足はきっちり出来てたし、心臓も強そうなので、これから赤さんとわくわくマタニティライフを楽しみたいな。
2016-11-30
※このへんで母子手帳をもらいに行った記憶。母子手帳…ミッキーのやつで微妙だったのでかかりつけ産科のカバーをつけた。
週刊人体をつくる13号が発行されました。 今のところ赤さんに問題はなさそう。 飯がまずいのをどうにかしたい。つわり終わるって聞いてたのに!! 次に赤さんの様子を確認出来るのはクリスマスイブ。旦那さん曰く、ここ最近でなにやらお腹が出てきたみたいです。 マタニティデニム最高。
2016-12-07 
※産後1年半このマタニティデニムに甘え倒すことになるとは思ってもみなかったデブ〜

今日から「週刊人体をつくる」14号発行です。 相変わらず毎日口の中が苦いですが、食べずにいるとぐらつくようになってきました。頑張って栄養摂取に励みます。 赤さんと次に会えるのは15号の発行後。 大きくなってくれているでしょうか。母さんも頑張ります。
2016-12-16
※毎食砂食ってるような気持ち。あったかいかつおだしが死ぬほど気持ち悪い。みそ汁は豚汁しか受けつけない
週刊人体をつくる、15号発行のはこびとなりました。 今の赤さんの様子がわかるまで、あと3日です…大きくなってくれているでしょうか。 カーチャンは赤さんを見られるのを楽しみにしています。あと旦那が毎日腹を触ってくるので、早めの胎動ウエルカムだよ…
2016-12-21
※このあたりでようやく出産予定日が判明したようなしなかったような…
本日、週刊人体をつくる16号発刊でございます。 ついに安定期到来!!しかし食欲不振は続いており体重は妊娠前から300グラムしか増えておりません。赤さんは普通に大きくなっているので体重が落ちたもよう。 これからは母体として赤さんにエナジードレインされる日々がはじまります。 頑張る…
2016-12-28
※必死につわりで体重落ちたアピールしてるがこの妊婦、結婚1年で体重8kg増えたデブ。体重増加6kg以内、無理なら転院な!と言われ震えている

週刊人体をつくる、17号が無事発刊されました。 最近の赤さんはスーパーのチルドコーナー(の冷気)が大嫌いなようで、近くに寄ると必ずお腹が張ります。部屋が寒いのは割と平気なのになあ。 つわりも細々と継続中…なんでだ!?ですが今週も元気にがんばります!! わくわくマタニティライフ!!
2017-1-4
※実はこのあたりまで車が壊れて数km先のスーパーに徒歩で買い物しに行ってたので、わくわくどころではない
週刊人体をつくる18号も無事に刊行のはこびとなりました。 昼間母親学級に参加し、意外とこの地域にも妊婦さんがいるのだなと安心した次第。 八割くらいが同じクリニックにお世話になっていて「な〜んだ!いたんだ」という感じ。その割に検診ではお会いしたことがない?(受診日が違うんだよ)
2017-1-12 
※この母親学級で一緒になったママ友とは未だにやり取りする仲。彼女は駅前のマンション購入して現在は二児の母である
週刊人体をつくる、19号発刊のはこびとなりました。 そろそろ折り返し地点です。最近の興味は胎動はまだか!?特集。 ありがたいことに便秘はありません。近頃は赤さん用品の手入れを始めました。 がんばるぞー!!
2017-1-19
 ※ベビー用品といってもこの時点ではオールお下がり。娘は小学校高学年の姪っ子、大学生になった知人の女の子のお下がりを大事に使わせていただいている
週刊人体をつくる、堂々の20号刊行でございます。 今日で6ヶ月。あとおよそ4ヶ月で爆誕します…!! 先ほど、うごめきではなくピコピコと信号を送ってきた赤さん。お母ちゃんやっとわかったよ!! 今週も頑張ります!
2017-1-25
※デブは胎動が分からぬ。本気で分からない。痩せてたり経産婦だと胎動早いらしいが、こんなもん個体差じゃないのか?
週刊人体をつくる、第21号発刊のはこびとなりました。 腹の赤さんはピコピコ元気に動いております。そう、胎動は突然に。 もうカーチャンのお腹の中で、おしっこもしているらしい…すごいもんです。元気に育てよ!! お子の脳の発達がぐんと進む21週、今週もわたしがんばります。
2017-2-1
※腸のぜん動ではない動きを感じ始める。ここまでぶっちゃけ屁かと思っていた
週刊人体をつくる、ついに22号です!! もう流産しません!その代わり、早産に注意。 最近の赤さんはメタルバンドのドラムスばりに腹を叩きます。出てきたらドラムからギターボーカルになります。 そろそろまばたきするのかな?天気がいい時は外に散歩しに行こうと思います。今週もがんばるぞい。
2017-2-8
※急に胎動がダイナミックになる。エコー撮ると毎回蹴られていた
週刊人体をつくる、23号堂々の発刊です。 赤さんは胎動がかなりドンドコドンになってきて、昼寝からすら覚醒させてくれます。\もう一回遊べるドン/ 大きさはこの1週間で、平均30センチくらいになるんだとか。生まれて来るときはその倍くらいになるだろうか… カーチャン今週もがんばります!
2017-2-15
※子供に寝かせて貰えない地獄はこのあたりから始まっていた…
週刊人体をつくる、24号でございます。 怒涛の7ヶ月に突入!!まだまだ早産に注意です。 先週末の検診では赤さんは30センチ、重さは500グラムほど。7ヶ月の終わりまでに重さは倍になるんだとか…ひええ!! マイナートラブルも頻発してますが、カーチャン今週も元気に頑張ります!!
2017-2-22
※マイナートラブルとは手根管症候群のこと。手が痺れる。最終的に利き手が包丁を取り落とすレベルに使えなくなった
週刊人体をつくる25号、発刊と相成りました。 赤ちゃんは鼻の穴が通るようになってくるそうです。お母ちゃんは花粉症でお鼻が通らなくなってきました(笑)。 大きさはゆうに30センチを超え、そろそろ重さも700グラム前後だとか。胎動は毎日がピーク、でかいつよい。今週も母は頑張るぞい!!
2017-3-1
※この頃は「ヴァ〜…(鼻声)」としか言ってなかった気がする。怪獣花粉症妊婦の鳴き声…
週刊人体をつくる、26号発刊となりました。 カーチャンの腹は順調に裂けています! おおニベアソフト我が友、汝こそ我が腹肉の危機(妊娠線)を救う勇者であれ… 真夜中でも元気な赤さんですが、へその緒はあまりオモチャにしないほうがいいぞい… カーチャン今週もハッスルハッスル!!
2017-3-8
※妊娠線予防失敗。裂けるタイプは何しても裂けるそうなので気にしすぎないのが一番。女優さんとかが何塗ってるかは知らない
週刊人体をつくる、27号刊行のはこびとなりました。 ついに7ヶ月も最終週…赤さんのお父ちゃんは吟味に吟味を重ね、抱っこひもを購入してくれましたよ!! 週末は検診…あと1クールで予定日です。初めてのことで緊張もありますが、お父ちゃんもお母ちゃんもドキドキしながら赤さんを待ってます。
2017-3-15
※購入したのはエルゴベビー360。前向き抱っこも出来るタイプ。ダッドウェイの公式サイトで型落ちを安く買うのが一番リーズナブルだった
週刊人体をつくる、無事28号の刊行を迎えました。いよいよここからは8ヶ月、妊娠後期となります。赤さんの体重は既に1000gを超え、胎動は毎日がピーク。でかいつよいやばい。これから一体わたし、どうなっちゃうの〜!?…その、なんだ、母になっちゃうんですけど。 今週もわたし頑張ります。
2017-3-22
※妊娠後期も胎児超動く。狭くないの!?動けるの!?つうくらいめちゃくちゃ動く
週刊人体をつくる、29号発刊でございます。 赤さんは40センチくらい?お脳もだいぶシワが増えてくるようです。ぶっちゃけお腹は重くてしゃあない!さわると肉っぽいというか、人間詰まってます!って感じですね。いい子でもうちょっとだけお腹にいてね〜!今週もカーチャン頑張るぞい!!
2017-3-29
※実はこの頃までベビー服が怖くて買えなかった。無事に生まれてくるんだろうか、もしそうじゃなかったら私が今してる準備って全部無駄になってしまうのでは…みたいなネガティブ妄想が脳内を渦巻いていた
週刊人体をつくる、ついに30号となりました。 最終予定号まで残り10週、覚悟完了にて駆け抜けて参りたいと思います!! ちなみにお腹の人の性別ですが、どうも娘さんのようです。三人兄弟を産んだおばあちゃまがかわいいお洋服を用意して待望の孫娘さんを待っているので、元気にいらしてね!!
2017-4-5
※義実家に胎児の性別を告げ、ようやくベビー服を購入しに行った頃。妊娠発覚の直前、姉から「あんたのとこに女の子が生まれる夢を見た」という謎のLINEが来てヒエッ…となったのはいい思い出…カナ〜?
週刊人体をつくる、堂々の31号発刊でございます。 本日は検診日となっており、逆子・逆流性食道炎・腰痛・乳汁分泌など知りたいQ&Aが満載!! カーチャンは運動しようにも腰がヤバすぎて動けません!!たちけて!! 次号からは9ヶ月に突入致します。ここからの超絶スパートにご期待下さい。
2017-4-12
※こんな事言ってるが病院行くとエコーの我が子でテンション上がってしまい「フヒッ…アザマス…ウッス…」で検診終了してしまう初マタ
週刊人体をつくる、32号の刊行となりました。ついに9ヶ月です。マイナートラブルもクライマックス! た、助けて旦那えもん! もうすぐ会える喜び、どんだけ痛いんやという慄き…がんばるプレカーチャンへの応援はAmazonほしいものリストまで(コラコラ)
2017-4-19
※実はもう包丁が持てないレベルまで手根管症候群が進行していた。あと後期つわりでマックポテト食べまくっていた。あと三ツ矢サイダー…
週刊人体をつくる、33号の発刊でございます。 ボチボチ陣痛来たときの荷物作らないといけませんね。今宵も一生懸命生きてますアピールが激しい赤さんです。お母ちゃんが心配してるの分かるのかな?えらいね! 早く会いたいような、もう少しいて欲しいような。 ベビー用品買うの間に合ってない
2017-4-26
 ※前駆陣痛でタクシー乗って病院に行くものの即返され徒歩で帰る羽目になるとは思ってもみなかった頃の発言である
週刊人体をつくる、大型連休のさなかに34号発刊となりました。 9ヶ月の真ん中週です。夫の実家で横になっていたらわんこさんが添い寝をしてくれたのですが、中の人は「誰やねんお前」と蹴りをくれていました。そいつぁ犬だよ。 検診ではNSTが始まります。爆誕までもう少し。頑張ります!!
2017-5-3
 ※義実家の犬はシェルティ。むちゃくちゃかわいい。元気いっぱい。うちの子にも優しい
週刊人体をつくる、35号発刊と相成りました。40号完結予定ではございますが、編集の都合如何によっては早まる可能性もあり…その場合後続の「月刊赤ちゃんを育てる」の発刊が急遽前倒しとなります。 今週よりNST導入。赤さんの胎動は腹の上に置いたものを弾き飛ばす力強さ。今週も頑張ります。
2017-5-10
※また前駆陣痛来てテンションファ〜なってる妊婦。病院行ってもすぐ家帰されるからあんまりドヤるんじゃありませんよという感じ…
週刊人体をつくる、36号の発刊となりました。ついにやってきた臨月!!来たるXデーはいつになるのか!?来週からは正期産です。生まれ次第、当誌は月刊赤ちゃんをそだてるに移行致します。編集長は無事に国民を増やすことが出来るのか。 絶対に負けられない戦いがそこにはある。ご期待ください!!
2017-5-17
※臨月。完全にマタニティハイの1ヶ月が始まる。毎日お腹の子に話しかけまくっていた
週刊人体をつくる、37号発刊いたしました。 ついに、いつお産になっても大丈夫と言われる正期産に突入です。 検診で歩けと言われたら、膝が割れるわ!と言いたいほど重いお腹、まだまだ激しい胎動。最近はよくアバラにお尻を押しつけてくる…意外とかたい。 さあいつ出てくるかな?がんばります!
2017-5-24
※臨月のお腹は超重い。体の中に3キロ近い生き物が入っている。そして自分の意志では外せないのだ。内心いつ出てくるかな?じゃないのだ…
週刊人体をつくる、38号の発刊と相成りました。 こんな時刻にお知らせしているのは、編集長が前駆陣痛真っ只中だからでございます。 ついに赤さんが完パケとして出てくるのか!?それともフェイントか!? 実の両親は遠方で5時間以上かけてやってくるのではっきりして欲しいかも!がんばります。
2017-5-31
※これもいらぬ心配。突然産気づいて遠方の親を呼ぶことはついぞございませんでした
週刊人体をつくる、39号のお知らせです。 ついに予定日1週間前となりました。前日痛みでクリニックに駆け込んだものの、あえなく自宅待機になった編集長。なんか恥ずかし〜!やきもきしながらも、中の人の爆誕を待っております。果たして最終号は予定通り40号となるのか!?がんばります。
2017-6-7
※最後の検診で医師から「予定日来たら誘発分娩しましょう。あと何か嫌な予感がするからレントゲンと心電図撮っていい?」と言われる。
ここで「あっ帝王切開の可能性示唆してんな!?」と勘付いた自分…
週刊人体をつくる、最終40号の発刊です。 ついに本日出産予定日となりました。 明日産科クリニックへ入院し、誘発分娩にトライします。最初はソラマメみたいな袋に入っていたちっちゃな我が子…ついに対面です。 人生最高傑作間違いなし、宝物との出会いに期待。それでは、行ってまいります。
2017-6-14
※まあ、陣痛来ませんでしたよね。誘発分娩決定です。この誘発分娩が不発に終わるとは…ハハ…
【お知らせ】 週刊人体をつくる、無事に完結となりました! 2017年6/16、17:51に帝王切開にて2988gの女の子を出産。 では月刊赤ちゃんをそだてるでお会いしましょう(笑)!

実録出産レポート

「週刊人体をつくる」実録出産レポ① 入院初日 15:00 誘発分娩を目指し入院。 60ccのバルーン挿入。 子宮口の開き具合により、翌日陣痛促進剤導入予定。 帝王切開術に切替の場合に備え、0時からは絶飲食。 入院二日目 初回バルーンで約2cm強開口。二度目のバルーン80cc挿入。
「週刊人体をつくる」実録出産レポ② 入院二日目午後 二度目のバルーンで子宮口は4cm弱開口。子宮収縮剤と陣痛促進剤の導入・陣痛室へ移動。 陣痛監視装置装着するも、目立った陣痛の兆しはなし。なんと1時間半寝てしまう。 主治医から帝王切開術への切替打診。翌日の仕切直しは危険とのこと。
「週刊人体をつくる」実録出産レポ③ 入院二日目午後4時ごろ 主治医より帝王切開術切替の提案。 産婦と胎児の体力が残存している内に、との言葉に帝王切開術同意。 手術開始。 2017/06/16午後5時51分、2988gの女児出産、健康状態良好。

こんな淡々と書いているが、誘発分娩不発は中々にショックだった。バルーン超痛かったのに、クリニックに響くほど呻いたのに、4センチて。
促進剤入れて寝てしまうとか、私の体やる気なさすぎでは?もうちょっと、もうちょっと頑張れよ…!
ちなみに帝王切開決まった瞬間から開腹して子ども出てくるまで1時間もなかったので、正直人生で一番ブルった。
生まれて初めての開腹手術が出産。マジかよの一言である。
夫や実両親ともろくに話すことなく、そのまま手術台に自分で上がった。もし術中に容態が急変したらこれで最後になるかも知れんのやな、と一瞬考えた。
そして、帝王切開で二人の子どもを出産した姉のことを思った。姉ちゃん、うちら姉妹で帝王切開やってよ。なんやかんやで下から出てこんかったわ…うへえ。
麻酔は超気持ち悪かったが、効いてくれてよかった。促進剤効かなかったからダメだったらどうしようかと思った。そして執刀中は怖すぎて助産師さんに手を握って貰った。
赤ちゃん産まれましたよ〜!!と言われて、一拍おいてダミ声が聞こえた。ふにゃ〜!とかじゃないんや…ギャー!!だった。ちょっと寄り添わせてくれたので、眼鏡かけてもらって顔を見た。
エコーの顔とおんなじ……お、お前か、私の腹の中にいたのは……!
「娘ちゃん、お母さんだよ、待ってたよ〜!」と声をかけたら秒で保育器に格納されてしまう。
あっ、抱っこしてねえ〜!!!!
抱っこは!?カンガルーケアは!?帝王切開はナシですか!?
取り残された私は胎盤ベリベリされて内臓モミモミされて処置が終わった。

処置中、夫は子どもを抱っこしていたらしい。私より先に…私より先に………これは一生覚えておこうと思う。
病室に戻る際、「もうお薬入れて寝ちゃいますか?」と聞かれた自分。
正直もう寝たい…だが、一つだけ忘れていたことがあった。
術中に駆けつけた義母にアレを伝えていない。
「お義母さん…娘の名前は…●●です…」
実両親の名前の読み、義母の名前の読み、そして我々夫婦の名前から取りましたパーフェクトネームでっせ…がくり。

かくして、週刊人体をつくるは完結したのである。


  



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