かみむら文庫

「かみむら文庫」とは・・・俳優の上村聡が出会った「一冊の本」を上演する文庫です。上演の…

かみむら文庫

「かみむら文庫」とは・・・俳優の上村聡が出会った「一冊の本」を上演する文庫です。上演の仕方は様々で、また出会う本も様々。上村聡が興味を惹かれた本たちに、俳優だからこそできるアプローチで新たな命を吹き込みます。

最近の記事

遅すぎる振り返り/かみむら文庫(2)『祈りの時代の終わり〜絲山秋子『末裔』より』

遅ればせながら、かみむら文庫(2)『祈りの時代の終わり〜絲山秋子「末裔」より』は無事に終了しました。 ご来場くださった大勢のお客様、ありがとうございました。 終わってすぐに次の舞台の稽古がはじまり、 気づいたら年末。まもなく新年を迎えようとしている。 そのまえに振り返り。遅すぎるが。ちょっとだけでも。 稽古と本番では状況が大きくちがう。 稽古通りに、なんてできた試しがない。 かみむら文庫の稽古場には演出家ひとりしかいないが、劇場には目のまえに数十人の観客がいる。 30人な

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      かみむら文庫『祈りの時代の終わり〜絲山秋子「末裔」より』

      • かみむら文庫(2)『祈りの時代の終わり〜絲山秋子「末裔」より』のご案内

        こんにちは。 かみむら文庫です。 暑い日々が続いていますが、 いかがお過ごしでしょうか。 ずいぶん前から少しずつ準備してきて、 やっと公演できることになりました。 小さな試みですが、ご興味ございましたらぜひご来場ください。 以下、公演のご案内です。 なお、チケット予約はかみむら文庫のメールアドレスにて受付ています。 よろしくお願いします。 ※28日(土)、お席が埋まってしまいました。以降、立見でのご予約となります。料金は1,500円です。よろしくお願いします。

        • 『兎、波を走る』がはじまりました

          ただいま、NODA・MAP『兎、波を走る』に出演していて東京芸術劇場に通っています。毎日舞台に立てることに喜びを感じつつ、一日一日微妙にちがうコンディションをどうコントロールしていけるか試行錯誤しながら進んでいます。 今回はアンサンブルキャストがフル稼働していて(いやいつもか)、舞台上にいるか舞台袖で着替えているか次の出番までスタンバイしているか、そんな感じで、はじまったら誰も一度も楽屋に帰ることがない。ある種の一体感を持ちながら公演をつづけています。 かみむら文庫の稽古

        遅すぎる振り返り/かみむら文庫(2)『祈りの時代の終わり〜絲山秋子『末裔』より』

          新作について

          次回のかみむら文庫公演について、少しずつご案内しはじめたいと思います。前回からだいぶ時間が経ってしまいましたが、しかたない。納得いくまでやってから発表することが第一。誰に頼まれてやってるわけでもないのだから。 これからすこしずつはじめます。 気まぐれな進み方ですが、よろしければお付き合いくださいませ。 それではまた。

          新作について

          そろそろ

          新作の稽古をしている。ひとりで。時には誰かに見てもらいながら。たくさんの感想をもらっては、それについて考え、また稽古する。そんな感じで、もうずいぶん長いことやってきた。 でも、そろそろ公演しようと思う。並行して進めてきた準備もそろそろ整ってきた。もうすぐ発表できる。 きづけばもう4月になる。

          焦ってもいいことはなにもない

          もう12月下旬だ。 なんともいそがしい1年だった。 いろんな場所に行って、いろんな人と話して、 いろんなことを思いついては、アイデアをストックしていった。 勢いにまかせてアテもないまま書かれた企画書はかなり分厚くなっていったし、これからも書き足されていくだろう。 誰かに必要とされるかどうかは今はどうでもいいことなのだ。必要とされるまで待つほどの時間はない。 大きな別れがあって、でもそれが嘘みたいにおもえて、ちゃんと哀しむこともできずにいる。いつか本当のことだとおもえる日がく

          焦ってもいいことはなにもない

          新たな気持ちで日記

          日記をつけはじめた。 いい文章を書きたければ、よく読み書くこと。 ほんとうのことを書くこと。 カッコつけないこと。 これを意識すれば良いとのことなので、 それを守って書いてみる。 .....たしかに。 いい文章かどうかはわからないけど、 書いてる自分がなんかたのしい。 誰に頼まれたわけでもないのに、書くぞ!と意気込んで結局一行も書けないときとはだいぶちがう。 カッコつけて、好かれようとしてる自分を思い出し、猛烈に恥ずかしくなった。そうか、いままでの俺はかなりカッコ

          新たな気持ちで日記

          小説の言葉に導かれるまま稽古をはじめる

          次回作に向け、動きはじめた。 まずは原作の小説を上演用の台本につくりかえるところから。じっくり言葉と向き合う。文章のうつくしさやうまさに痺れる。唸る。はああ。すごい。なるほど。すごい。そっかあ。わかるなあここ。 時間のかかる作業だけどめちゃくちゃやりがいがある。 もしかしていちばんあるしいちばん好きかもしれない。 小説をわたしの身体に合うように作り替えていくその贅沢さ。あらためて、心よく使用を許諾してくださった作家さんに感謝しています。 すでに完成された作品に手を加える

          小説の言葉に導かれるまま稽古をはじめる

          かみむら文庫『「桃仙人」考』奈良公演中止のご案内

          私、上村聡が参加している別公演の出演者に新型コロナウイルスの陽性反応が確認されました。PCR検査の結果、私自身は陰性でしたが、今後の対応について検討いたしました結果、お客様ならびに出演者・スタッフの安全・安心を最優先して上演を中止いたします。 公演を心待ちにしてくださっていたお客様には、大変なご迷惑をおかけしますことをお詫び申し上げます。 引き続き、お客様ならびに出演者・スタッフの安全・安心を最優先に、感染拡大防止に取り組んでまいります。お客様におかれましては、何卒ご理解

          かみむら文庫『「桃仙人」考』奈良公演中止のご案内

          『「桃仙人」考』奈良公演のご案内(1月19日更新)

          かみむら文庫です。 奈良公演ですが、ご予約が定員に達しましたので、いったんストップさせていただきます。キャンセルが出た際には、受付を再開いたします。その際には改めてお知らせいたします。 ご検討されていた方、申し訳ありません。 随時、情報更新いたします。 引き続きよろしくお願いします。 上村 (↓過去文) この度、奈良で『「桃仙人」考』の再演をさせていただくことになりました。 新型コロナウィルスの感染状況を鑑みて、限られた席数になりますが、ご予約を承ります。 なお、先着

          『「桃仙人」考』奈良公演のご案内(1月19日更新)

          かみむら文庫、北海道へ行く

          かみむら文庫、北海道へ行く。 数年前に出演した『未来の記録』という映画の上演イベントのゲストとして呼んでいただいたのだけど、「せっかく北海道にいくなら、関連イベントとしてかみむら文庫も上演してみては?」と、映画監督で、イベントの主催者でもあった岸建太朗さんからご提案いただき『「桃仙人」考』を上演させてもらえることになった。初の遠征。いろんな場所でやりたいとおもっていたけれど、こんなにも早く実現するとは思ってもみなかった。岸さん、ありがとうございます。 演出の山本健介くんは

          かみむら文庫、北海道へ行く

          かみむら文庫『「桃仙人」考』@路地と人 全公演終了しました。

          かみむら文庫『「桃仙人」考』@路地と人、全公演終了しました。ご来場の皆様、ほんとうにありがとうございました。 毎ステージ、5〜7名程度のお客様に至近距離で芝居を観ていただきながら思ったのは、お客様が観ているのは必ずしも私ではない、ということでした。 私の背後にある窓の外でチラつくネオンや、電信柱のケーブルや、窓ガラスにへばりつく蛾や、床や、壁のシミを観ていて、あるいは、目を閉じたり、足を小刻みに動かしたり、ため息をついたり、全く別のことを考えたりしている。 私は舞台上に一

          かみむら文庫『「桃仙人」考』@路地と人 全公演終了しました。

          かみむら文庫『「桃仙人」考』の予約について/感染症対策について

          かみむら文庫『「桃仙人」考』についてご案内いたします。 作品情報、公演スケジュール、チケット予約方法、感染症対策などについてご説明しておりますので、ご確認お願いいたします。 この作品は、今年の2月に公開リハーサルという形で発表しました。 このような状況ではありますが、2月に見てくださった方も、初めての方も、ご興味ございましたら、水道橋の「路地と人」までお越しください。よろしくおねがいします。 【公演情報】 作品 かみむら文庫『「桃仙人」考』 原作 嵐山光三郎『桃仙人 

          かみむら文庫『「桃仙人」考』の予約について/感染症対策について

          最近のこと

          いま、NODA・MAP『フェイクスピア』という作品に出演している。  野田さんの舞台には毎回アンサンブルキャストとよばれる出演者が20名ほど出てくるのだが、わたしもこのアンサンブルキャストのひとりで、劇中ではいろんな場面でいろんな役割を担う黒子のような存在。NODA・MAPの公演としては4度目の参加になる。7月まで続く。先は長い。  移動中の読書と、本番前のウォームアップ中の雑談が日々の楽しみで、「なんか最近面白い本、読んだ?」を連発し、情報集めに余念がない。  本を貸

          次回作の準備を少しずつすすめているのだった

          『「桃仙人」考』後、次の企画に向けて、気になる文章を片っ端から読んでいた。 名前だけ知ってて読んだことがない作家の作品、オススメしてもらった作品、なんとなく勘で選んだ作品など。 束の間、作品の世界にひたる。 読書っていいな、文学っていいなと思う。今更。 その書き手ならではの世界の表し方に触れ、興奮する。 いくつかの気になった作品を声に出して読んでみた。 しっくりくるもの、こないもの、時間をかければきそうなもの、それでもこなさそうなもの。しつこく読んで、どこに魅力を感じ

          次回作の準備を少しずつすすめているのだった