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クリティカル・アナリティクス【競争力養成プログラム】

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日々のゼミで行なっているクリティカル・アナリティクス(略称:CA)をまとめて、発信しています。
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#ディベート

上久保ゼミ・オリジナルのディベートトレーニング法:クリティカルアナリティクス(CA)

上久保ゼミ・競争力養成プログラムでは、「1人対全員」という独特の形式で行うディベート・トレーニング法を導入し、「批判的分析力を磨く場」を自ら創っています。  このトレーニング法では、まず1人が「立論者」となります。立論者は、事前に社会問題の1つを取り上げて、それに対する自らの主張をA4・1枚程度の文章にまとめ、他のメンバーに提示します。その他の「討論者」は、立論者と反対の立場で、自らの意見をまとめてトレーニングに臨みます。  立論者は、できるならば自らの本来の主張と逆の立

6月6日CA|救急車有料化の是非

今回ゼミにおいて、「救急車有料化の是非」というテーマでディベート(Critical Analytics / CA)が行われました。私はファシリテータを務めました。 CAでは、立論者が時事的な話題からディベートのテーマを選び出し、自分の本当の立場とは逆の立場で立論をします。そして、ファシリテータの進行のもと、この立論に、立論者以外の参加者全員が反駁します。 このnoteでは、今回のCAの記録をまとめて公開します。 前提掲載記事 2024年6月1日|読売新聞オンライン 救

6月22日4回生ゼミCA【学校での「あだ名禁止」に対する是非】

ここでは、6月22日3限の4回生ゼミで実施されたCA(テーマ:学校での「あだ名禁止」に対する是非)の議論の内容についてまとめる。 記事【あだ名禁止の経緯】 学校での「あだ名禁止」の動きは、いじめ全盛の1990年代後半から見られ始めた。いじめ事案では「嫌なあだ名で呼ばれた」という被害者の言葉が必ず出てくるのでいじめ防止の観点から「あだ名禁止」の気運が高まったことになる。のち、2013年施行のいじめ防止対策推進法、2017年発表の国のガイドラインを受け、いじめの早期発見のために

6月29日サブゼミCA【日本におけるムスリム・フレンドリー(Muslim Friendly)について】

記事  近年、日本におけるイスラーム教徒(Muslim,ムスリム)の人口が増えつつあり、朝日新聞デジタル(2023年5月6日)によると、2020年末まで、日本人ムスリムを含めて、約23万人が滞在しており、10年前から倍増しているようである。そこで、「ムスリムに優しい環境」という課題が注目を集めている訳である。では、どのような「環境」はムスリムが求めているのか?  日本のムスリムたちが直面している課題としては、イスラーム教の規則と日常生活との葛藤である。例えば、ハラール認証の

6月8日サブゼミCA【世襲政治家を法律で禁止するべきか否か】

ここでは、6月8日1限のサブゼミで実施されたCA(テーマ:世襲政治家を法律で禁止するべきか否か)の議論の内容についてまとめる。 記事朝日新聞、2023年2月17日 「永田町『世襲天国』で“首相ガチャ” 小泉進次郎、福田達夫、小渕優子、加藤鮎子、鈴木貴子…」 2021年の自民党総裁選を勝ち抜き、総理の座を射止めて1年後、岸田氏は長男の翔太郎氏を政務担当の総理秘書官に抜擢したが、翔太郎氏を秘書官に起用したのは「岸田家4代」への布石と見られ、文雄氏も父・文武氏の秘書から政界での